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37話:ボス戦と新スキル

前回に引き続き【鑑定】結果も含まれているため少し長めです。

 無事問題も解決し本来の目的であるスキルと能力の確認です。簡易版にしないと頭がパンクしますね・・・種族、年齢、状態、装備はいりませんか。


【ジプソフィーラ・ディ・ナターレ】

 レベル:38(SP19)↑up

 力 :F

 体力:E↑up

 俊敏:F

 器用:F

 英知:B

 脳力:D

 魔力:C↑up

 スキル:時間遡行2(3)「体力E使用」

      魅了1(1) 

      鑑定1(1) 

      付与魔術:加速1(2)

      付与魔術:吸収1(2)

      付与魔術:力1(2) 

      付与魔術:体力1(2)

      付与魔術:情報操作1(2)

      (計15)


 習得可能スキル:付与魔術:俊敏1(必要スキルポイント2)、付与魔術:器用1(2)、付与魔術:英知1(2)、付与魔術:脳力1(2)、付与魔術:魔力1(2)


 地味に体力がEになっています。時間遡行2のスキルが使用可能ですが、まだ体力すべて奪われるので迷宮で使うのは危険ですね。

 スキルポイントの余りは4、習得可能スキルは付与魔術ばかりですからどれを取るかですね。他のスキルと違って付与魔術に必要なスキルポイントは2。効果が大きいからなのかレアなスキルなせいなのか不明ですが、2でも問題ないくらい便利ですからね。

 ここまで前衛のプルーニャ向きばかり取っていましたからここは付与魔術:脳力1、付与魔術:魔力1を取ることにしましょう。これでニンフェアの魔法も強化できます!



【ニンフェア】(ニンフェア・プラトリーナ)孤児院名プラトリーナ

 レベル:42(SP21)↑up

 力 :D↑up

 体力:D↑up

 俊敏:B

 器用:D↑up

 英知:C

 脳力:B

 魔力:A

 スキル:爆発3(6)

      雷撃2(3)

      短距離転移1(1)

      毒耐性1(1)

      麻痺耐性1(1)

      睡眠耐性1(1)

      隠密1(1)

      縮地1(1)

      料理1(1)

      応急措置1(1)

      (計17)


 取得可能スキル:斬撃1、貫通1、斧術1、体術1、剛腕1、忍耐1、拳闘1、俊敏1、魔法耐性1、魅了耐性1、石化耐性1、農耕1、行政1、踊り子1、娼婦1、調合1、音楽1、操船1、火炎1、暴風1、魅了1、飛翔1、身体強化1(必要スキルポイント2)(NEW)、幻想1(2)(NEW)


 二人のやり取りは見なかったことにしよう・・・

 さて、ボクの番だね。・・・なんだろうね、妖精族なのに力と体力がDになってるよ・・・もともとEでも妖精族の中では強い方だったのに・・・Dって普通に人間並みじゃないか。それより脳力をAにしてほしかったよ。”スキル”だけでなく身体能力までボクを裏切るのかな・・・

 いや、切り替えよう。”スキル”だ、”魔法スキル”が増えた!幻想1まずはこれを取ろう!なぜ”スキル”が増えたんだろう?40が境目なのかわからないね。分からないことは考えても仕方ない。”スキルポイント”の余りは4、幻想1をとっても2だ。身体強化1はあればあったでいいとは思うけど優先は魔法耐性1と石化耐性1だね。魅了耐性は・・・まだ後でもいいかな・・・。これであまり0、早く幻想魔法を試してみたいね。



【プルーニャ】

 レベル:43(SP21)↑up

 力 :C

 体力:A↑up

 俊敏:A

 器用:E↑up

 英知:E

 脳力:F

 魔力:E

 スキル:俊敏3(6)

      回復2(3)

      幸運2(3)

      斬撃1(1)

      体術1(1)

      物理耐性1(1)

      魔法耐性1(1)

      毒耐性1(1)

      (計17)


 取得可能スキル:忍耐1、弓術1、槍術1、拳闘1、棒術1、蹴術1、指弾1、毒耐性1、麻痺耐性1、睡眠耐性1、魅了耐性1、混乱耐性1、隠密1、農耕1、工作1、商人1、踊り子1、娼婦1、鉱夫1、薬草1、鍛冶1、身体強化1(必要スキルポイント2)(NEW)、狂戦士化1(2)(NEW)


 ふっふ~ん♪魅力のイヤリングをもらったニャ♪革のジャケットがきつくにゃってしまったニャ~外に出たら新しいの買わにゃいとだニャ♪さてさて体力がAににゃってるニャ。力も上げてほしかったけどしかたにゃいニャ。”スキルポイント”の余りは4だからまずは新しいスキルの身体強化1だニャ。もう一個の狂戦士化1は・・・ちょっと怖いニャ・・・。そうにゃると残りの2ポイントは耐性系かにゃ。睡眠耐性とっちゃったら寝ずの番をさせられそうだし、ここは麻痺耐性1と混乱耐性1かニャ?これでスキルポイントはにゃくにゃったニャ。あとは鑑定で分かったアイテムでソフィーの役に立ちそうにゃのを渡しとくかニャ。


「準備はいいですか?」

「ボクはOKだよ」

「わたしもだいじょぶニャ」

「それではいきましょう!」


 すべての準備が終わり新しい付与魔術も全員に掛けました。さすがに魔力が足りないので魔石で補充しながらですが。

 いくらボスとはいえ地下20階です。レイドや地下26階のレベル50の魔物も倒してきたのですから、余裕とは言わないまでもなんとかなります!引き戸なのでわたしとプルーニャが扉を開き、開いた瞬間ニンフェアが魔法を叩き込む手筈です。


「「せーの!」」


 ギィイイッ・・・


「【爆発(エスプロジオーネ)3】!」


 ドオォンッ!!


 プルーニャが素早く中に入り魔法の準備をしたニンフェアが入ります。最後にわたしが入り必中のナイフを構えました。そこにいたボスとは・・・


「「「蜘蛛!!!」」」


 説明後です!!


「ニンフェア!!」

「【雷撃(フルミネ)2】!【爆発(エスプロジオーネ)3】!」

「ニャアアアア!!こいつら毒持ってるニャ!!」

「えええええ!?」


 プルーニャは毒耐性を持っているので、ある程度は大丈夫なはずですが数が多すぎます!見渡す限りの蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛!!足元近くまで蜘蛛が迫ってきます!逃げ場が・・・


「ソフィー様捕まって!!」


 ニンフェアの腕に捕まるとグイっと引き寄せ抱きしめられました。(すごくうれしそうな顔をして・・・)迫る蜘蛛を蹴飛ばしそのままジャンプすると、空中に浮かび上がりました。


「【爆発(エスプロジオーネ)3】!」


 魔法を連発して蜘蛛を蹴散らしますがどんどん群がってきます。これってさっきのカタツムリと同じ?

 数えきれないほどの蜘蛛の群れの先に巨大な蜘蛛がいます。あれがボスですか・・・しかし取り巻き多すぎませんか?・・・ざっと数百匹・・・


「いたたたっ!【回復2】ニャ!ニンフェア早く一掃してニャ!!」

「無理言わないでよ!数が多すぎる!とりあえず安全地帯を作らないと・・・」


 いくつか爆発で蜘蛛のいない所がありますがすぐに他の蜘蛛に覆われていきます。プルーニャが蜘蛛を蹴散らしつつ、時折回復して移動していますが、逃げ場がどんどん無くなっていきます。


「プルーニャ!」

「ンニャアアアア!!!」


 プルーニャは付与で上がった攻撃速度を活かして縦横無尽に蜘蛛を斬り捨てます。それでもじりじりと後退して・・・


「そうだ!プルーニャ援護するから扉前まで戻って!【爆発(エスプロジオーネ)3】!【幻想(イルジオネ)1】!」


 真下の扉前の蜘蛛が吹き飛び安全地帯が出来ました。プルーニャ早く戻って・・・え!?


「プルーニャ!どこへいくのですこっちです!」


 なぜかプルーニャがボス蜘蛛に向かって突っ込んでいきます。そうはさせじと小さな蜘蛛がプルーニャに飛び掛かります。やがてプルーニャの姿は蜘蛛に飲み込まれ見えなくなりました・・・。


「そ、そんな・・・」


 ニンフェアがゆっくりと地面に降り立ちました。その顔はなぜかうまくいったと語っています。どういうことなのでしょう。


「すごいニャ~これが新しい魔法ニャ?」

「プ!プルーニャ!?」


 目の前にプルーニャが現れました。え?さっきのプルーニャは・・・


「さっきのプルーニャは”幻想魔法”で作ったニセモノだよ。毒はどうだい?」

「毒耐性で防げてるっぽいニャ。ソフィーがくらうとアウトだけど」


 わたしは毒どころか小さな蜘蛛の攻撃で死ぬ自信がありますよ。最近周りが強すぎて死の危機にたいして鈍感になってます・・・


「ボス動かにゃいニャ?」

「そのほうがありがたいよ。先に小さいのを一掃しよう!」

「えっと、頑張りましょう!」


 特にできることがありませんけど・・・


 ウソです。忙しくてフラフラになりました。


「【付与(コンチェーデレ・)魔術(ラ・マギア:フォ)魔力(ルツァマギア)1】!【付与(コンチェーデレ・ラ)魔術(・マギア:ポテンザ)脳力(・デル・チェルベッロ)1】!・・・」

「ありがとうソフィー様!【雷撃(フルミネ)2】!」

「ニャアア!ソフィーには近づけさせにゃいニャ!!」


 今の私はニンフェアにおんぶしてもらい空中で付与魔術砲台になっています。ニンフェアの種族特性は「浮遊」。妖精族は空に浮けるようですが()()()()()。空中では地面を歩く程度の速度でしか移動出来ず、あっちにフラフラこっちにフラフラ逃げ回っています。

 なぜかと言うとボス蜘蛛さんがわたしを狙っているからです・・・

 いくら小さな蜘蛛を倒しても身動きしなかったボス蜘蛛さんが、付与魔術の更新を行ったところ急にわたしをターゲットにして襲い掛かってきたのです。

 家ほどのサイズの蜘蛛が迫ってくると、プルーニャの攻撃とニンフェアの爆発魔法でも止めることが出来ず、わたしは引き潰されました。幻想魔法で作ったニセモノのわたしですけど・・・


「ソフィー二つ切れたニャ!」

「えっと、【付与(コンチェーデ)魔術(レ・ラ・マギ)(ア:ポテンザ)1】!【付与(コンチェーデレ・)魔術(ラ・マギア:フォ)体力(ルツァフィジカ)1】更新!」


 キシャアアアアアアッ!!!


 またです・・・わたしが付与魔術を使うたびボス蜘蛛さんが発狂して襲ってきます。空中にいるわたしに鎌のような足を振り上げブンブン振り回してきます。すでにわたしのニセモノさんは10人以上お亡くなりに・・・


「ソフィー様の付与魔術はアレクの【聖騎士】並みに敵を引き付けるね・・・それだけ魔物には脅威なんだろうね・・・あぶな!」


 ブウォンッ!!


 蜘蛛の巨大な足が目の前を通り過ぎました。


 ゾクッ!!


 冷や汗でもう服がびしょびしょです・・・

 天井ギリギリの所まで上がっても蜘蛛の足が届くので逃げ場がありません。

 抱きついているニンフェアの服にも、わたしの冷や汗の染みが広がっています。わたしの汗で不快な思いをさせて申し訳ありま・・・こんな状況で喜ばないでください!・・・ニンフェアの表情が蕩けています・・・

 ニンフェアが微かな小声で呟きますが、首に抱きついていればイヤでも聞こえます・・・


「くふふ、ソフィー様のおしっこ・・・」

「違うからっ!!汗だからっ!!」



 わたしを狙うボス蜘蛛をなんとかしようとプルーニャも必死に攻撃を仕掛けていますが、巨大すぎる蜘蛛にはあまり効いていないようです。


「ニンフェア、縮地や短距離転移で逃げられないのですか!?」

「どちらも一人しか移動できないんだ。使った瞬間ソフィー様だけ真っ逆さまだよ」

「おぅふ・・・」


 ダメらしいです・・・


「プルーニャ!雑魚を優先してくれ!あとちょっとで”レベル”があがるはずだ!」

「くぅっ!りょーかいニャ!」


 プルーニャが地面を縦横無尽に駆け巡り小さな蜘蛛を一掃していきます。

 ボス部屋に入ってすでに20分以上経過して全員レベルが上がっています。小さな蜘蛛とはいえそのレベルは38~43もあり、わたしたちとほぼ同じなのです。同レベルの魔物をすでに100体以上倒してまだレベルは1しか上がりません。今までが強すぎたのですけど・・・


「よし上がった!ソフィー様情報操作を!」

「はい!【付与(コンチェーデレ・ラ)魔術(・マギア:マニポラ)情報(ジオネ・デッレ・イ)操作(ンフォロマジオニ)1】!」


 ニンフェアがすぐに欲しいスキルを取りました。


「よし!【飛翔(ヴォラーレ)1】!」


 壁際まで追い詰められていましたが、ニンフェアが新しく覚えた飛翔魔法で一気に部屋の反対側に移動しました。ボス蜘蛛は振り返りわたし目掛けて突進してきます。小さな蜘蛛を蹴散らしながら・・・

 プルーニャが切り裂きの剣(斬撃2)を水平に構えボス蜘蛛の足を斬り落とそうとしますが弾き飛ばされました。亀裂は入っていますからあとちょっとで斬り落とせそうなのですが。

 ボス蜘蛛は部屋の中心付近でくるっとお尻を向けると糸を吐き出しました。糸はわたしとニンフェアを覆いつくそうとぶわっと広がり迫ってきます。


「ニンフェア!」

「【爆発(エスプロジオーネ)3】!」


 ドオォンッ!


 爆風で糸を吹き飛ばし多少ながらボスにもダメージを与えます。これまで何発もニンフェアの魔法が直撃していますがボス蜘蛛はピンピンしています。


「あれは魔法耐性を持ってるね。足は物理耐性か・・・柔らかそうな胴体を狙うしかないけどプルーニャの身長だと・・・」

「上からなら届きますけど?」

「さすがに二人抱えては飛べないかな・・・」

「わたしにできる攻撃と言えば・・・えいっ!」


 わたしは必中のナイフを投げました。上からだと落下速度も加わっていつものヒョロヒョロより鋭く飛んでいきます。途中からいつものように加速して・・・


 プスッ


 あ、糸を出してたお尻の穴に突き刺さりました・・・


 ギャオオオオッ!!


 およそ蜘蛛が出す声とは思えない絶叫が上がって、ボス蜘蛛が地面を転げまわります。痛そうですね・・・


「ここだニャ!」


 プルーニャが地面を転げまわるボス蜘蛛のお腹を、切り裂きの剣で突き刺しました。そして切り裂きの剣を突き刺したまま、お尻に向かって走り傷口を広げていきます。黄色い体液が噴き出しボス蜘蛛がもだえ苦しんでいます。


「プルーニャよくやった!【雷撃(フルミネ)2】!」


 ボス蜘蛛は魔法耐性を持っているらしいですが、ニンフェアは噴き出した体液の水たまりに雷撃を放ち、体液を伝ってボス蜘蛛の体内に雷撃を流し込みました。ボス蜘蛛の体中の小さな傷口から黒い煙がいくつも上がり、ボス蜘蛛は一度ビクンッっと跳ねると動かなくなりました。

 これまでほとんどダメージのなかったボス蜘蛛なのに、ナイフの一撃から一気に崩れ一瞬で倒してしまいました。あっけないものですね・・・


 レイドの時と同じような七色の光が部屋中に溢れ、幻想的な光の粒が乱舞しボス蜘蛛との戦いは終わりました。同時に小さな蜘蛛も光の粒になり消え、わたしたちもレベルアップの淡い光に包まれたのです。


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