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新入大学生と不思議な指輪の異世界探索  作者: 蜜柑(みかん)
第一章  発端
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第二十四話 仲間の思い

第一章最終話です。

 翌朝、指定された港区内の事務所に五木さんはいた。僕のほかに、すでに葵・麗奈・直樹が到着していた。


「おはようございます」


 挨拶から入った五木さんは、先に依頼元からあらかじめ内容を連絡で受けていたようで、向こうの世界での依頼だと話してくれた。六十五歳で定年となって、大学で警備員をしている時に転移に巻き込まれてしまった五木さん。その社会経験を生かして僕らの代表として立ち上がり、株式会社五木マネジメントが発足して、今いる港区の事務所に引っ越してからは初めての交渉だと言って大変意気込んでいた。


 この立地に駅からのアクセスが良いことを考えると家賃も相当だと思ったが、そこは後で聞いてみようと流した。


 事務所は五木さんと事務員さん一名の二人分のデスクのある部屋、応接室、物置として使っている部屋の三つの部屋で、それぞれが十畳より大きいぐらいの広さだった。利便性を追求して、簡素なデスクとイスが置いてあり、最近備えたような真新しい観葉植物、プレゼンに使うであろうディスプレイとパソコンが部屋にはあった。


 軽やかに歩く彼は、あちらの世界で助けた時に初めて聞いた声が『ビール』だった面影はない。今日は新調したであろう皴のないダークグレーのスーツでネクタイは青。すでにやる気に満ち溢れていた。僕達四人はすでに五木さんの会社と契約していた。あちらの世界での依頼は受ける受けないも含めて、僕らの意思を汲んでもらって交渉は五木さんが代理でおこなってくれることになっていたが、今回は全員が同席することになっていた。


 約束の午前十時を回ると、警察の戸倉警部、佐々岡警部補、青木巡査が到着した。続いて、防衛省大臣秘書官の藤原さん、陸上自衛隊司令部所属の板垣さんも部屋に入ってくる。見慣れたいつものメンバーであった。最後に重蔵さんが入ってきた。重蔵さんは僕たち側のテーブルに着かずに、警察と防衛省側のテーブルに着いた。葵も困惑しているようで、事前に知らされていなかったと僕はみた。


 あたりさわりのない挨拶の後に、陸上自衛隊司令部所属板垣さんが切り出した。


「まず今回の君達の活躍は素晴らしいものでした。八十一名の生存者をこちらの世界へ戻した功績は非常に、非常に大きいです。帰還者とその家族を代表して感謝申し上げます」


 全員が僕らに一斉に頭を下げた。


「さて、今回の依頼は――」


 続けて僕ら全員に依頼内容が記載されている書類を渡し始める。


「――君たちには、引き続きあちらの世界での依頼を受けていただきたいです。」


 そう言って契約書と思われる書面に眼を通すよう促した。そこには、


 警察・防衛省は株式会社五木マネジメントを通じて、黒田修二(シュウ)如月葵(アオイ)相馬直樹(ナオキ)桃井麗奈(レイナ)の四名に対して次のことを要望する。


一、異世界での日本人探索に引き続き協力を要請する。内容は日本人の遺体回収への協力および生存者の探索をすること


二、こちらが要求するものを、異世界で獲得して日本へ持ち帰ること


三、日本との往復できる技術を確立させること


と書かれていた。


「いくつか質問があります」


 僕はこの場の代表は五木さんであったので、目配せで許可を求めた。五木さんが反対の意を示さないで質問を続けた。


「項目の一番目に『日本人の遺体回収への協力』とあります。これは僕たちが担当するのではないのですか?」


 内容はあくまで僕らたちに協力することになっていたので、当然の疑問だと僕は思った。


「それについては、わしが答えよう」


 重蔵さんが言った。


「今回、向こうの世界にはおぬしたち四人のほかに、警察や防衛省の人間も連れて行ってもらう」


「「「「「!」」」」」


 五木さんと僕達四人は息を呑んだ。


「そう難しい顔をするでない。話をまず最後まで聞け」


 重蔵さんはそう言って緊張を解いた後、話をつづけた。


「向こうの世界に行くにも日本へ戻るにも、現時点でおぬしたちがおらねば話にならん。それだと警察・防衛省だけでは目的は達することができない。そこで段階を踏むことに決めたのじゃ。まず今回は向こうの世界の様子の下見をする。そのため十人近い人数と一緒におぬしたちには向こうへ行ってもらう。日本から消失してしまった学校や遺体のある位置を実際にみて、こちらへ一度戻してもらう。現地の詳細を把握した人たちで再度向こうへ必要道具を持って移動して、遺体を回収する段取りじゃ。最低二回往復が必要じゃが、いずれも帰還するときにはわしが一緒に戻る」


 出されたお茶を一口含んで、重蔵さんはさらに続けた。


「その間におぬしたちは、これと同じものを確保してもらう」


 重蔵さんはテーブルに杖を置いた。それは初めて転移した時にオークが持っていた赤い魔石のはめ込まれた杖で、麗奈の装備になっていたが帰還時に行政機関に回収されていた。


「この杖にはめ込まれた魔石はエネルギーとして利用できる可能性がある。特に……」

「転移の門を開くときに、ですか?」


 僕の発言に対して、重蔵さんはそうじゃと答えた。


「貿易都市トレドでおぬしたちと別れた後、しばらくは心配で見張っていたのじゃ。魔物との戦闘をみるに、おぬしたちは相当うまくやることが分かった。それでわしは見張りをやめて、警察・防衛省からの依頼を実行し始めた。そのうちの一つが、こちらとあちらの世界の移動方法の確立じゃ。おぬしから教えてもらった呼ぶ『門』と返す『門』、そのいずれもこの杖への反応はあった。ただし弱くて起動させるには至らなかった。そこで魔石の数を増やせばおぬしたちの力に頼らず、世界を移動できる可能性があるのではと思ったのじゃ」

「なるほど」


 僕は頷く。


「次に向こうの世界での防衛手段についてじゃ。すでに知っての通り電子機器についてはあちらで作動しないことがわかっている。では拳銃などの火薬を使った武器についてはどうか? わしは依頼にて持ち込んだ銃器を使用してみたが、結果はオーク以上の魔物には致死的なダメージを与えにくいことが分かった。この報告を受けた警察・防衛省は、魔素を使った武器や術が一番良いという結論になった。一部の者達は疑っているようじゃがな」

「おじいさま、それでは向こうへいく人達に戦闘経験が必要では?」


 葵が聞いた。


「それは考えておる。学校周辺にはゴブリンなどの弱い魔物しかおらんことは確認済みじゃ。オークでも数匹ならばどうにかなる。戦闘経験が必要な場合はわしがつくから、その点でおぬしたちの行動を縛るつもりはない」


 そこまで話したところで防衛省秘書官の藤原さんが口を開いた。


「オホン。さておおよその概要がわかったところで、君達四人と改めて契約をしたい。報酬は――」


 僕は肝心の項目を見ていなかった。そこには桁の大きい金額が提示されていた。


「ずいぶん高いのでは?」

「悔しいが重蔵からの話を聞く限りでは、防衛省や警察だけではこの目的は達成できない。君たちの実績、特に三回も向こうと往復している事実を重要視している。結果が出ていて、信用ができる。これ以上の適任者はいない。そういう結論に至った」


 そう言って椅子から立ち上がると、藤原さんは窓側へ移動して、外が見渡せる位置に立ち、僕たちに背を向けて立った。


「先日、週刊誌で君たちが載っていたのを知っているか?」


 そう言うと週刊誌を取り出して机に置いた。それは先日クラスメイトで集まったときにみた週刊誌だった。


「それには帰還したばかりの葵君が載っている。写真は元大学校舎の跡地に建てられた施設の中で撮影されたものだ。内容は想像に任せるが、写真は内部調査で内部の者が提供していたことが判明した。すでに厳重な処罰を受けてもらった」


 週刊誌のネタになったことはすでに知っていたし、さきほどの話から僕はこの依頼を受けることに決めていた。葵・麗奈・直樹は頷いたので承諾しているのだとわかった。その旨を隣の席にいる五木さんに伝えようとしていた。


「報酬にはその謝罪の金額を含んでいる。尚、すべての依頼が達成された場合にはさらに追加報酬が出ることになった。次のページを見たまえ」


 次のページにはさらに桁の大きな金額が提示されていた。気づけば席を立って藤原さんと握手している僕がいた。


******


「もうちょっと待てないもんかねー」

「なに勝手なことしているんですか!」

「修様。お金が必要でしたら、ちゃんと言ってください」


 僕は警察と防衛省関係者が出て行った五木マネジメント事務所で、直樹、麗奈、葵の順に怒られていた。どうも契約にお金が関わるとすぐに署名や握手をしてしまうようだ。


『あほう。向こうから見たらいいカモじゃ』


 指輪にも言われ、正直ムッとした。


(うるさいな。お金は大事だぞ)

『その通り、しかし通すべき話は通した方が良いのじゃ。学べ』


 まるで学校の先生の指導だ。


「あー、そしたら今後のことでいいかい?」


 五木さんが皆に声をかけて再び着席を促す。


「失礼します」


見たことのある女性が部屋に入ってきて、僕らにお茶を入れ直してくれた。


「あっ」


 女性は坂本紀香(さかもと のりか)さんで、初めて向こうの世界へ転移してしまって、屋上から飛び降りた時に助けた女性だった。いまは直樹とお付き合いしているという。異世界経験者というのもあり、五木マネジメントに事務員として雇われていた。


「あなただったのですね?」

「はい」


 紀香さんは変わらなさそうだった。


「あれからすぐにここに?」

「こちらに戻ってきた人たちのための連絡網があります。困ったときに相談するためのものですが、そこを通じて五木さんから声をかけていただきました」


(そんな連絡網があったのか)


「君たちはすでに帰還者の連絡網へ登録してある。何かあれば一斉にメールを送ることも、受けることも可能だ。直接は無理だが、警察を介して個別に連絡を送ることもできる。登録されている大半は傷つかずに帰還した者ばかりだが、心に深い傷を負った人もいるので、その点は十分に注意してくれ」


 その後五木さんから連絡網の利用方法についての説明になった。そのほか、政府からこの件に関して不利益を受けた場合の補償や、当日から数日不在になったことを証明する書類の申請手続きなどの説明を一通り受けた。


 話が途切れたところで、さらに五木さんは切り出した。


「ところで、君たちはこのままでいいのか?」


 僕も気になっていたことを単刀直入に聞いてきた。


「今回契約すると言ってからでなんだが、向こう側はここよりも危険だぞ。正直契約を見直すことだってできる。君たちは本当にこのままでいいのか?」


 そう言って警察・防衛省側の契約書を改めて、僕たち側へ出してきた。そこにはまだ署名していない書類が残されていた。


「本来契約はその場でお互いに署名する習わしだ。しかし、相手は未成年であり学生でもある。偶然にも転移に巻き込まれて、やむなく向こうで戦闘するすべを身に着けた君たちを何回も送り出す苦悩もあったようだ。それで事前に私のみへ連絡が来ていた。『政府側の人間が出て行った後に、もう一度君たちに意思を確認してくれ』と言われていた」


「……」

「……」

「……」

「……」


 僕達四人は沈黙し、空調のむなしい音だけが部屋に響き渡っていた。


「俺は――」


 意を決して僕が口を開いた。


「――向こうへ行こうと思う」


 五木さんだけが下を向いていた。


「まだやり残したことがあるんだ」


 続いて葵が話した。


「私も行こうと思います。修様に付いていきたいと思っています」


 次に麗奈だ。


「私も行こうと思う。先に言われちゃったけど、向こうの方が気になるかな」


 最後に話したのは直樹。


「おいおい、これで俺が行かないと言ったら一人悪者じゃないか」

「そんなことないよ」


 僕は個人が考えて行動することが一番大事だと思っていた。


「行くよ、行くよ。俺がいないとおまえら回復役いないだろ。心配だよ」


 こう見えて直樹はちゃんとした奴だと僕は知っている。今回の意思表示は予定調和だった。みなの顔を一通りみた五木さんは、そう言わんばかりの笑顔になった。


 断られる可能性がないわけなじゃないと思っていたのもあったので、少し緊張していた。そのためか喉が渇いたので空になったグラスを見て、自分でお茶を取りに行くと言って部屋から出た。奥の部屋には冷蔵庫が置いてあって、ドアを開けると……、びっしりならぶように大量のビールが冷やされていて、片隅に申し訳程度にお茶が冷えていた。


「五木さん……」


 本当にこの会社にマネジメントを託して大丈夫なのか? とちょっとだけ不安になった。


******


 その日の夕方、お世話になっている麗奈宅へ戻った。部屋で装備品のチェックをしていたら、扉がノックされる音が聞こえてきた。


「どうぞ」

「失礼するよ」


 入ってきたのは麗奈の父である桃井雄三さんだった。今日も仕事帰りなのか、びしっとしたスーツに内ジャケット、整えられたヒゲがより雄三さんという人物を際立てていた。


「ちょっといいかい?」


 そう言って断ってきた雄三さんは、室内の椅子に腰を下ろした。麗奈宅へ来た当初と違い、少しそわそわというか、落ち着かない様子だった。


「またあちらへ行くのだろう」


(ああ、そういうことか)


 自分の大事な娘が日本から離れ、法律の効かない世界へ行くのだから、父親の心配は当然のことだろうと思った。


「君の朝のトレーニングを実は見ていた。目で追えないぐらいの動きをしていたね。あれは君の能力とやらかい?」

「夢中になって体を動かして、芝生を荒らしてしまいました。申し訳ないです」

「いや、いいんだ」


少し目線を外して、雄三さんは続けた。


「娘が初めて転移した時、行方不明になったと聞いて、家内は非常に取り乱したんだ。もちろん私もだ。聞いたかもしれないが、麗奈は大事な一人娘で、眼に入れても痛くない。娘が戻ってきたときにはほんと喜んだ」


 立ち上がり、窓際に移動してさらに続ける。


「ところがその娘がまたしてもいなくなった! しかも二回目は連絡なしに巻き込まれてしまい、最終的には戻ってきたが、雰囲気が変わってしまった。さらに続けてまた向こうへ行きたいという。これには大変困った。聞けば向こうでは危険な戦闘があるが君に会えるので、それが楽しみのようだ」


 こちら側に振り向きいた雄三さんの表情は険しい。僕に対して敵対した顔つきで、緊張が走る――!


「私は大事な娘をもう行かせたくないと思っている」


 こちら側へ歩み寄ってくる。


「修二君。私の娘と手を切ってもらえないだろうか。もちろん無料(ただ)でとは言わない。相応の金額を渡そう」

「娘さんはどう思われているのですか?」


 間髪を入れずに切り返した。金額には一切触れない。しかし、


「娘の意思は関係ない! 私が君に聞いているのだ!」


と雄三さんは大声になった。


 ふぅと一呼吸置く。


「私は――」


 落ち着いた声で相手を刺激しないように返事する。


「正直に言いますと、麗奈に一緒に来てほしいと思っています。同時に、向こうは危険なので来てほしくないとも思う自分もいます。すでに聞かれたかもしれませんが、向こうの世界は荒くれ者達の集まりです。実力と地位が大きく人生を左右します。法律もあってないようで、だまし討ちなんて日常に起きています。」


 僕も立ち上がって、雄三さんと向かい合う。


「行けば必ずと言っていいぐらい危険が起きますが、それは承知しています。わかっているのですが、向こうの世界へなぜか惹かれるのです。これは理屈では説明できず、僕もよくわかりません」

「娘は大変に君のことを気に入っているようだ。一緒にこちらへ残るという選択肢は?」

「向こうには再開を約束した仲間がいます。麗奈さんの行動を僕が決めることはできませんので、彼女が行かないと言われてしまえば僕はそれまでです。安心して背中を預けられる仲間が一人でもいればと思いますが、彼女の意思は尊重します。たとえ彼女が行かなくても、僕は行こうと決めています」

「そうか……」


 そう言うと、雄三さんは急に表顔を緩め、緊張を解いた。


「だ、そうだ」


 扉側に振り向いてしゃべったと思ったら、麗奈が入ってきた。


「私の言った通りだったでしょ、パパ」

「ハハハ、麗奈の勝ちだな」


 唖然とする僕を置いて親子で会話している。


「いったいこれは……?」

「ああ、すまんすまん。娘と賭けをして、君を試させてもらった。向こうへ行かないようにするのに、金を積んだらどうするか? 私は『君が承諾する』に賭けた。娘は『金で動く男ではない』と言ったがね。私の鑑定力が足りなかったようだ。けっこう自信はあったんだがね」


(危なかった……)


 表情を変えないように必死だった。


(おい! 指輪。向こうに麗奈がいるの気づいていただろう)

『なんのことじゃな? はて?』

(絶対壁の向こうに麗奈がいることを知っていただろう! 性格悪いな)


「もはや君たちの行動は縛るまい」


 そう言って雄三さんは部屋を出て行こうとした。


「雄三さん」

「ん?」

「先ほどの半分は本心でしょう? 向こうでは娘さんは僕が必ず守ります」

「そうか、ありがとう」


 そのまま廊下の向こうへ消えていった。


「うふふふ」


 上機嫌の麗奈である。


「おやすみ、修」


 ほっぺに軽くキスをされた。



 その夜、指輪との会話する。


(なぁ、指輪はあちらの世界に居たいのか?)

『うーん、こちらの方がいっぱい変わった物があるしのー』

(向こうで何をしていたんだ? なぜあの場所にいたんだ?)

『それを話すには、まだ信用が足りんのじゃ。過ごした時間も短いしのぅ』

(そっかそっか、それならもう聞かないでおくよ)

『おぬし、あちらへ行ったら今後どうするのじゃ』

(まずクリス王女に会いに行くよ。すべてはそこからだ)

『なるほど』

(そして、クーンとニーナばあやに会って、シグレの様子を見て、ウォン商会との約束を果たすってところかな)

『そうかそうか』

(それから……。その後は……。そういえば……。…………)


 止まらない探求心であちらでのことをいっぱい考えていたら、いつの間にか僕は眠りについていた。


******


 数日後、元大学校舎の敷地に建てられた敷地に向かった。着くとすでに、葵、麗奈、直樹がいた。皆あちらの世界ですぐに戦闘ができる準備が整っている。しばらくすると重蔵さんが入ってきた。重蔵さんの後ろには、警察・防衛省関連の職員が十人ほど居た。


「みなさん、準備はいいですか?」


 僕は全員に確認した。


「では行きますっ!」


 大学校舎の中で唯一こちらの世界に残っている呼ぶ『門』へ魔素を流す。


(さあて……)

『……冒険再開じゃ!』


ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。次回から第二章に入ります。

皆様のブックマーク、評価、感想を待っています。よろしくお願いします。

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