先達を偲ぶシリーズ。 先に旅立った偉大な人たちを、忘れないでください
みんなに聞きたいことがあるんだ。愛し合ってるかい?
作中では忌野清志郎氏に対してだけは、敬称を省略しています。
ご了承いただきたい。
こうなるのではないかという不安と、
そうならないで欲しいという思いでいたが、
願いは叶わなかった。
2009年 5月2日 忌野清志郎の死が伝えられた。
悲しかった。ショックだった。
大好きだった。あの声、あの歌い方、あのメイク、あの生き方。
清志郎の盟友、泉谷しげる氏と同じ気持ちだった。
「俺はアイツの死を受け入れねぇ」
高校生の頃、友人から借りて聞いたのが清志郎との出会いだった。
RCサクセションのライブアルバム。
「the TEARS OF a CLOWN」
なんて凄い歌い方をする人なんだ!
そう思った。
それまでに聞いたことのない、感情がダイレクトに伝わってくる気がした。
すぐにCDを買いに行き、聞いたし、周りのみんなに勧めた。
RCにハマったやつも結構いた。
みんなが気に入ったのは、「トランジスタラジオ」
「雨あがりの夜空に」「スローバラード」
もう定番といえる曲が多かった。
いい曲だから当然なんだけれども、
他にもいい曲はいっぱいあるんだよって言いたくて、
自分はこれが好きだと、他の曲を挙げていた。
「ドカドカ」「ブンブンブン」「ヒッピー」
「ステップ」「君が僕を知ってる」
「ラプソディ」「よそ者」
まぁ、知らない方はスルーしてくださいな。
「カバーズ」というアルバムの発売では揉めていたっけね。
東芝EMIの親会社が原発の建設に関わっているからという事で、
反核の内容の「ラブミーテンダー」のカバー曲を入れるなら発売しないと
言われたとか。
「サマータイムブルース」は入ってるのにね。
THE TIMERS
ザ・タイマーズ
このバンドのアルバムは大好きだ。
あの名曲、「デイドリーム・ビリーバー」も入っている。
タイマーズがTVに出た時も、どこかのFM局のことボロクソ言ってた気がする。
「ロック君が代」でも発売中止騒動が起こったなぁ。
発売中止騒動だけで何回あったんだろう。
これだけ聞いたら、どれだけ危ない歌詞なんだと思われるかも。
そんなトラブルがあっても、ファンは離れないんだ。
逆に、なんで清志郎の曲が発売中止になるんだって憤る。
なんでかって? 清志郎の歌が聞きたいからなんだよ!
それに尽きる。
音楽業界でも清志郎が大好きな人はいっぱいいるし、
影響を受けてる人だって山ほどいる。
それは、トリビュートライブが開催されていたりするのを見ればわかる。
有名なのは、氷室京介氏は挫折しかけていた時に、
RCサクセションのライブを見て、もう一度と奮起し、
布袋寅泰氏に声をかけ、「BOØWY」の結成に至ったという話だ。
「青山ロックンロールショー」と銘うたれた告別式の映像は、
まだ、検索すれば見つかるはず。
竹中直人氏や、甲本ヒロト氏の弔辞は心に刺さる内容だった。
大竹しのぶさんは、会場入りする際に、外のファンたちに向かって、
涙声で叫んでいた。
「愛し合ってるかい」って。
清志郎の定番MC。何十年も言い続け、問い続けてきた。
「みんなに聞きたいことがあるんだ。愛し合ってるかい?」
ファンにとっては合言葉のようなもの。
「完全復活祭」でこのセリフを生で聞いた人は幸せな気分だったろう。
行けなかった身としては羨ましすぎる。
生では聞けなかったけど、映像として残ってくれているから、
いつでも聞ける。
10年以上経って、個人としての清志郎はいなくても、
「忌野清志郎」は未だに存在している。そう思っている。
だって、今でも、清志郎の曲はTVCMでも、コンビニでも流れている。
元は、「モンキーズ」というバンドの曲だった、
「Daydream Believer」は日本人にとっては、
「デイドリーム・ビリーバー」になっているんだと思える。
グラッチェ、グラッチェだ。
ちなみに歌詞の内容は結構、直訳に近い。
だが、清志郎曰く、生みの母と育ての母を思って書いたということらしい。
サビの部分が一番有名だろうけれど、
歌いだしの歌詞を口にする度に、ちょっとだけ悲しくなる。
彼 はどこにもいない……
でも曲が終わるころには、
「そんなことないじゃん。清志郎はここにいるじゃん!」
て思うことになる。
ずっと夢を見させてくれてありがとう。
それはこっちのセリフだよ、清志郎。
今でもデイドリームビリーバーだよ。
彼女はクイーンかもしれないけれど、あなたはキングだよ。
「KING of ROCK」だよ。
5月2日は忌野清志郎氏の命日です。
どうか、彼を思い出してあげてほしいと思い、書きました。
思い出す人がいれば、その存在はなくならないと思っています。
歌詞に酷似した文がありますが、故人の冥福を祈る為のものです。
関係各位には、ご容赦願います。
ちなみに5月2日は元X Japanのhide氏の命日でもあります。
併せてご冥福をお祈りしたい。