イベント④:「貴公はそれを望んでいるか」
【展開フェイズ/イベント④:クエリーイベント①】
メインキャラクター:ジャスティス・パープル
GM:はい、クエリーイベントです。
柴田:うっす。
GM:このシーンの目的は、娘の乗るバスがジャックされたことを知ったジャスティス・パープルに、「どうするか?」を問いかけ、ヒーローとして再起するまでを描写することです。
柴田:なるほどな。
トランプ:目覚めよ、熱き魂!
GM:パープルさんと知り合い設定を生やしたかったら、アリスとトランプのどっちかに迎えに行って貰おうと思うのですが、特になければ、G6の連絡係がいきます。
柴田:生やそうぜ!
トランプ:私は2人よりも新米のヒーローだと思っている。
柴田:同時期に活躍してなかった感じかな。
トランプ:そう。なので面識がないのではないかな?と思うのでセリバーアリスに譲る所存である。
トランプ:であるが、セイバーアリスが出ないなら私が出よう。
柴田:アリスはどうなんだろうな、活動時期はかぶっててもおかしくない……が、柴田さんは知らない可能性が高い。
トランプ:娘さんの年齢を考えるとできたのは5年くらい前だろしね。
柴田:うむ。
アリス:うーん古参かもだけどずっと活動してなかったし、他のヒーローとはそれほど接点も無いかもなんだよね(チームメンバー以外
アリス:あとお互い変身状態じゃないとわからない!
ちょっとしたシンキングタイムでも、キャラクターに真摯に向き合っていることがわかる。頼もしいPLたちである。
ポリッシュ:ボクと契約してブレイドフェアリー・メリケンジャスティスになってよ!
GM:つよそう
柴田:つよい(確信)
アリス:とりあえずお互い正体不明なヒーローだったと思うので迎えにはいけそうにないです!
トランプ:では私が行こうか。
アリス:おねがいします。
柴田:じゃあ、頼むぜトランプ!
GM:OK。トランプさん、よろしくお願いします。
GM:邂逅チャートとか振る?
GM:(それで「初めて会った」とか出たらアレだけど)
トランプ:初めてでもいいんだよ!
トランプ:どのみち私は私の情報網でジャスティス・パープルこと柴田英雄の存在をキャッチしていたことにできるのだよ。
柴田:よし、じゃあ初対面だが、トランプがキャッチしてた感じで行こう!
アリス:ジャスティカはそういうプロフェッショナル感が出せていいよね。
GM:トランプまじはんぱないって!!
GM:では。
――〇〇幼稚園のバスがジャックされたと速報が入りました。
メディアが告げた幼稚園は、たしか、娘の通う幼稚園の名前。
そういえば、遠足でバスに乗ると言っていた。いや、まさか。
――新しく入った情報です。バスをジャックしたのは……ヴィランの、地獄兵団……!?
速報が入るたびに、状況はどんどん悪くなっていく。
君は、それを聞いていることしかできない。できない、のか…?
柴田:「あわわわわ」 街頭の巨大TV見てあわあわしてる。
トランプ:適度にまごまごしているところに現れようと思う。準備ができたら言ってくれたまえ。
柴田:「え、いや……まじでか?」
柴田:ジャックされた光景がぼやけた写真で映る。
柴田:娘の姿は無いが、確かに……以前見たバスと同じだ。
GM:同じく街頭TVを見ていた街の人々も、君と同じようにざわざわしている。
柴田:「だ、だが……俺は……」 準備はいいぜ!
GM:君は今、突然のニュースに狼狽える一般人と同じ存在に過ぎない。
GM:しかし、そんな状態でも君を見つけ出す者が、ここにはいるのだ…!
トランプ:巨大TVの前の道路を赤いスポーツカーが走り抜けていく。
トランプ:そのスポーツカーが走り去った後、柴田の姿はなかったが、そのことに誰も気づくものはいなかった。
トランプ:つまるところ私は柴田をハイエースした。
柴田:「うおおおお!?な、なんじゃこりゃぁ!?」いつの間にかスポーツカーに載せられている。
トランプ:「手荒な真似をしてすまない。私はマスク・ド・トランプ。お見知りおきを」
トランプ:運転席でハンドルを握ったまま、助手席に押し込んだ柴田に話しかける。
トランプ:よそ見運転は美しくないので前を見たままだ。
柴田:「…………お前の顔、知ってるぜ」 確か、新鋭のヒーローだ。
柴田:「零等星のヒーロー、マスク・ド・トランプ」
トランプ:「それは光栄」
トランプ:「時間がないので単刀直入に行こう。柴田英雄……いや、ジャスティス・パープル」
柴田:「!!」
柴田:びくり、と身を震わせる。ここ何年も呼ばれてない名だ。
トランプ:「幼稚園バスが地獄兵団によってバスジャックされたこと、そしてそのバスに貴公のご息女も乗っていること」
トランプ:「私が独自の情報網で得たたしかなニュースだ。貴公の居所を知ったのと同じようにな」
柴田:「マジかよ……」
トランプ:独自の情報網とかいうパワフルな便利ワード。
トランプ:「私はさる事情により、それらの問題を解決すべく車を走らせている」
柴田:空を仰ぐ。ブッダファック。思わず悪態が。
柴田:「こう、俺を連れてきたのは……あれか、猫の手でも、って奴か」
トランプ:「そうではない」
トランプ:「私の手にかかれば地獄兵団などものの数ではない」 実際にひとりで戦ったら死ぬけど。
GM:ま、まあな……。
柴田:「……」なら、何故だ?と目で問おう。
トランプ:「私の名を知っているならば、私が『美』を信条としているのはご存知のはず」
柴田:「ああ」深く頷く。
トランプ:「『美』とは、人の心の中心にあるたしかな寄る辺。精神的支柱。何者にも曲げられぬ強い意志」
トランプ:「人によって呼び方はさまざまであろうが……人は何らかの理想を抱き、それに向かって進むものだ」
トランプ:「私はそう考えているし、それが『美』であり、それを追求することこそが私のすべてだ」
柴田:「…………な、なるほど?」わかったようなわからんような。
トランプ:「聞こう。ジャスティス・パープル」
柴田:「……おう」
「貴公が動かずとも、戦わずとも、私の手によってご息女やそのご友人の命は助かるだろう」
「貴公が何もせずとも、今までどおりの生活を送ることができる」
「それは貴公にとって『美』か? 貴公はそれを望んでいるか?」
柴田:「…………」
トランプ:こうして話している間にも車は猛スピードで駆け抜け、しだいにジャックされたバスへと近づいている。
柴田:「俺は、いい夫でも、いい父親でも無かった」
柴田:「納得はいかねえが……親権を剥奪されたのも、まあ分かる」
トランプ:「……」 調べた限りの情報だとそうだろうなという顔。
トランプ:※仮面で表情は見えない
柴田:「"あいつ"とは、もう二度と変身しない、いつ死んでもおかしくないヒーローは辞める、そう約束した」
柴田:「したが、したんだが……」
柴田:「それでまた一段と、関係がこじれたような気がする」
柴田:「お前のいうところの、『美』が失われてしまったんだろ」近づきつつあるバスをみやり。
トランプ:「『美』は心の根本。失われることはない。しばしの間、見えなくなってしまうだけだ」
GM:バスは猛スピードで走っています。周りを、地獄兵団のマシンが取り囲んで併走する形で。
トランプ:時折地獄兵団の雑兵が銃を撃ってくるがこの防弾仕様のマシンには通用しない。
トランプ:「世は舞台。人は役者。貴公が美しい舞台を演じようというなら、このマスク・ド・トランプが引き立てよう」
柴田:「……なら、見せてやるぜ。美しい結末って奴をな」腕のブレスレットを握る。
――正義執行!
ブレスレットが砕け散り、自らの身を包むヒーロースーツへと化す!
「ジャスティス・パープル、行けるぜ!」