はじめに/プリプレイ
リプレイとは、TRPGを遊んだ様子を記録したものです。
TRPGとは、成功か失敗かをサイコロで決めるロールプレイングゲームです。
――時は現代、舞台は地球。だが、我々の知っているものではない。
原初の魔物により甚大な被害を受け、ヒーローとヴィランが跋扈する奇妙な世界。
此度、その世界から問いかけを受けるのは3人のヒーロー。
彼らは、その問いに何と答えるのか。奇妙な世界から脱することはできるのか。
ヒーローたちは、今まさに境界線の瀬戸際にいる……。
GM:というわけで、デッドラインヒーローズです。みなさんこんばんは!
PLA:こんばんは!
PLB:こんばんは!
PLC:こんばんはー!
GM:久しぶりのデッドラインヒーローズですねー!
PLB:そーですねー!
PLC:そーですねー!
PLA:(この世界線はまだいいともが生き残っているのか……!?)
PLB:タモさんは永遠を生きるハービンジャーです。
きっと打ち切りを乗り越えたのだ。
GM:私にとっては初めてですねー!
PLC:そーなのかー!
GM:ヒーローと怪人が好きなのでどうにかこうにかやっていこうと思います。
PLC:たぶん4人の中で一番アメコミを含むヒーローに詳しいGMだから大丈夫だ。
GM:さて、改めて説明するまでもないかもしれませんが、このゲームでは皆さんにはヒーローをやっていただきます。
PLA:うむ。
GM:そして各イベントをこなして「グリット」を集め、それを使ってセッションを有利に進めたり、経験点を稼いだりするわけですね。
GM:なお、グリットは用意されているイベントの他にも、PL1人につき1回だけ「リマーク」を申請し、かっちょいいロールプレイをキメることでもゲットできます。
PLA:別名:俺の見せ場はここだの権利。
GM:「あ、今のいい感じだったからリマークで」という事後申請も受けつけるので、気軽にね!
PLC:今のセリフよかったからリマークで、とか。
PLB:ちなみにRPが苦手な人は特に何もしなくてもリマークします、グリットくださいくらいの気軽な感じでもOKです。
PLC:いいシーン思いつかないけどなんかカッコイイこと言ったことにして! あとリマークで。
PLA:俺は今かっこいいこといってヴィランを説得したことにしたいです!!とかそういうやつだな。
GM:脳内補完リマーク!
そう、このゲームはロールプレイをする機会に特化したゲームだが、もちろんロールプレイは強制するものではない。プレイヤーの「やりたい」という気持ちが一番大事なのだ。
その点において、GMは何も心配していなかった。今回の面子は――
PLC:キミはかっこいいことを言ってヴィランを説得した。相手の心は揺らいでいるが、しかし突如として相手が頭を抱えて苦しみだす!
PLA:「うっ……頭が割れるように痛い……ッ!」
GM:お前が苦しむんかい!
こういう、ノリのいい人たちだからだ。
PLA:今言わないと言う機会を逸すると思って!!
GM:(笑)
PLB:あなたのキャラ付けでしょ!あきらめないで!
PLA:がんばる!!
GM:じゃ、この流れでゲストさんに自己紹介をお願いしましょう。
GM:頭痛が痛いPC①さん、どうぞ!
【PLA → ジャスティス・パープル】
エントリー:PC①
君は現在、ヒーロー活動から距離を置いている(あるいは、デビュー前の)ヒーローだ。近所に住む、ヒーロー嫌いの幼稚園児とたまに遊びながら平穏な日々を送っている。あの子は近々、バスで遠足があると言っていた。楽しんでくれると良いのだが。
※「あの子」の設定は自由にして貰って結構です。実の子、歳の離れた弟/妹、甥っ子/姪っ子といった血縁関係や、あなたが狙っているシングルマザー/ファーザーのお子さんでも支障はありません。
パープル:俺の名はジャステイス・パープル。
パープル:いわゆる、「戦隊モノ」のメンバーの一人だった男だ。
パープル:過去はおいておいて、今は敵対組織を潰して、日常のぬるま湯に浸かっている……。
パープル:はず、だった。
パープル:ヒーローなんて危ない仕事は止めて!の一言で再就職を決意したが……なんていうか……。
パープル:つぶし、効かないんだよなぁ……。
GM:(ほろり
パープル:今は家に届く請求書を視界の端に押しやって、ブッダファック!と叫ぶ毎日。
パープル:近所に住む、ヒーロー嫌いの幼稚園児とたまに遊びながら平穏な日々を送っている。
パープル:そんな感じだ。過酷な生活で精神的にタフになって、精神が高いぜ。
パープル:肉体は全盛期に比べて衰えてるぜ。
パープル:クレジット?ハハハ、無職の信用をなめるな!
GM:(そんな装備で大丈夫か?)
パープル:大丈夫だ、問題ない。
パープル:ってところだ。楽しく行こうぜ!この天国の果までかっ飛ばそうぜ!!
裕衣:近所の幼稚園児こと、実子の裕衣です。事前の打ち合わせにより、パパの顔は知りません。
パープル:おお、結衣!親権を失った我が娘よ!
裕衣:たぶん、子どもができたから就職しようとして、やらかして、生まれる前に別居したんじゃないかとおもいます。
パープル:そんな気がひしひしとするので、それで採用で!
GM:ありがとうございました。
GM:パープルさんは今回、娘さん関係で苦労されると思います。よろしくお願いしますね。
パープル:過酷な状況を乗り越えてこそ、ヒーローさ!
GM:それでは、お友達のPC②さんに自己紹介していただきましょう。
PLB:いいともー。
パープル:\パチパチパチ/
【PLB → セイバーアリス】
エントリー:PC②
君は現役のヒーローだ。異世界からの侵略者「地獄兵団」を宿敵としている。地獄兵団の動向を探っていた君は、最近、奴らが慌ただしいという情報を掴んだ。近々、何か大きなヤマが起きるかもしれない。備えていた君だが、流石に耳を疑った。地獄兵団が、幼稚園バスジャック……だと……?
アリス:心の刃、煌めかせて──鋼の妖精 セイバーアリス!
ポリッシュ:あ、ここからは僕が紹介させてもらうよ。
ポリッシュ:僕はポリッシュ。あの子に魔法の力を与えたスチームガーデンからの使者さ。
ポリッシュ:まぁ生身のままスチームガーデンからこの世界には来れないから、こうしてぬいぐるみに精神だけ宿してるんだけどね。
ポリッシュ:っとアリスの紹介だったね。とはいえ、この国の人ならみんな知ってるかな。
ポリッシュ:5年前、全世界の生き物を機械化しようと現れた機械生命群体、クロックワーカーと戦い、平和を取り戻した鋼の妖精のリーダー。それがセイバーアリスさ。
ポリッシュ:でも5年経った今になって、私立麻神学園に滅んだはずのクロックワーカーの予兆あり、と仲間から連絡があったんだ。
ポリッシュ:その仲間は連絡を最後に行方知れず…だからこうして、アリスが潜入して解決しようってことになったんだ。歳もちょうどいいしね。
ポリッシュ:ブランクはあっても最強の鋼の妖精、きっとすぐに解決さ。
ポリッシュ:と、思ったんだけどなかなか見つからないんだよね。困ったものだよ、ねぇ?
アキラ:…そうだな。
ポリッシュ:どうしたんだい?アキラ。元気がないね。
アキラ:いや、この歳で、男で、魔法少女をまだまだ続けなきゃいけないってことに絶望してるだけだよ…。
ポリッシュ:大丈夫大丈夫。変身したらあの頃のままだし。それに頼りになるのはキミだけなんだよ。前にも言ったけど。大事なことだからまた言うよ。
パープル:(ほろり
GM:変身したらあの頃のまま、っていうのは意外と気を遣われてるな……。
PLC:魔法少女が成長するとファンが荒れるからな。
ポリッシュ:もしかしたら他の鋼の妖精は今の姿で…というのも居るかも知れないね。
アキラ:…分かってるよ。だから早く解決して、普通の高校に転入するんだ…!
ポリッシュ:その意気さ。それに手掛かりがまったく無いわけでも無いよ。
ポリッシュ:異世界からの侵略者、地獄兵団。そう名乗ってるヴィランが居るね。
ポリッシュ:僕はあいつらが怪しいと思っててね。巧妙に隠されているけどクロックワーカーの気配を感じるよ。その地獄兵団の動きが活発になってる。セイバーアリスの出番だよ!
アキラ:というわけで、セイバーアリスこと有栖川 晶です。
アキラ:小学生の頃は女顔だったせいでポリッシュに間違えられて、魔法少女になるなんて知らずに勧誘されてこの有様ですよ。
アキラ:今は普通に進学して普通に就職して、平凡な人生が送れたらいいなって思ってます。思っていたのになぁ…。
パープル:親近感を感じるな……。
アキラ:やめろ。一緒にしないでくれ。
パープル:なにィ!?
それは、明確な拒絶であった。
アキラ:データ的にはミスティックだから精神が高め…だけどまぁ最低値だよね。肉体が少し高い程度。
アキラ:パワーは軽めの攻撃とあとはサポート系って感じかな。大剣でドーン!は置いてきた。
アキラ:そんな感じかな。よろしくお願いします。
PLC:【悲報】セイバーアリス、剣を捨てる
パープル:せいばぁぁぁぁぁぁ
GM:アリス、大剣すてるってよ。
アリス:捨ててない捨ててない。直接振るわないだけだよ。
きっと、GMの知らない以前のセッションではダメージディーラーだったのだろう。
GM:はい、ありがとうございます。
GM:ポリッシュ君にも言及して貰いましたが、今回は「地獄兵団」が宿敵ということで設定されています。
GM:昨日見せてもらった設定資料集からそのへんの盛り込みもちょっと考えてみましたので、ご期待ください。
アリス:わぁい。
パープル:おおっ
ポリッシュ:あ、それと、僕は自由に動かしてくれてOKさ。フリー素材だよ。
GM:太っ腹な王子だ!
PLC:そうポリか。
ポリッシュ:そうポリよ。
そんなことを言われたら、彼らがハッスルしてしまうのは確定的に明らかであった。ポリッシュがどうなってしまったのかは、実際にセッションをご覧いただきたい。
GM:では最後のお友達、PC③さんの自己紹介をお願いします。
【PLC → マスク・ド・トランプ】
エントリー:PC③
君は依頼を個人的に引き受けているアウトローヒーローだ。現在は、ヒーローの大ファンだという政治家の護衛として雇われている。ガーディアンズ6本部での会議に同行した折、幼稚園バスジャック事件が起きる。「おお。解決できそうなヒーローが、そこにいるじゃないか」運悪くお偉方の目に留まった君に、熱い視線が突き刺さる。
トランプ:そう、私こそがマスク・ド・トランプ。
トランプ:神出鬼没、変幻自在、天衣無縫のヒーローとは私のこと。
トランプ:この世をより美しくするために私は舞台に立つ。
トランプ:美しくない者が現れたとき、私はそれを美しく正そう。 美しい者が汚されたとき、私は再び美を咲かせよう。
トランプ:覚えておきたまえ。美とは常に皆の心にあるもの。 諸君らが美を忘れない限り、私はいつも諸君らの味方だ。
トランプ:あとツイッターもやっているのでぜひフォローしてくれたまえ!
パープル:急に庶民的に!
GM:自己顕示欲ゥ!
トランプ:DMを送ってくれれば私と個人的に連絡を取ることもできる。
アリス:ローカルヒーロー感ある。
トランプ:ベビーカーおろすんジャー!
※ベビーカーおろすんジャー
東京都は杉並区方南町で、駅でベビーカーをおろしたり、子どものためのイベントを開催している、緑色のスーツのヒーロー。日本のリアルライフヒーローのパイオニア。
トランプ:他の2人と比べて特に設定とかはないフリー枠を意識して
トランプ:…意識していたわけではないけど。
トランプ:どこに投げ込んでも動けるように謎の多いヒーローにした。
トランプ:別に設定を作るのが面倒だったわけではない。
GM:動かしやすさ大事。
トランプ:私の正体は凄腕のマジシャンだと目されているが、実は任○堂の社員である! みたいな細かい設定もあることはあるのだよ!
アリス:花札仮面とかもいそう。
パープル:確かに花札とか売ってるらしいけどさぁw
トランプ:任○堂製のプラスチックトランプを卒業するのがマジシャンの第一歩だ。
トランプ:そんなわけでカードを投げること以外は特に何もできない、マーベルでいうホークアイみたいなPCなのでよろしく。
※ホークアイ
映画「アベンジャーズ」で一躍有名になった常人ヒーロー。弓矢の腕前だけで戦ういぶし銀。私生活は割とだらしないおっさん。海外ドラマ「ARROW」の主人公・グリーンアロー(こちらはDCのキャラクター)とかぶってるとよく言われるが、アメコミではキャラかぶりが同レーベル内ですら頻繁にあるので、気にしてはいけない。
GM:はい、ありがとうございます。
GM:トランプさんのところには、政治家が護衛の依頼にやってきます。
トランプ:ツイッター経由で。
GM:それを引き受けたところ、芋蔓式に今回の事件に関わることになるようですね。よろしくお願いします。
トランプ:禍福は糾える縄の如し。それもまた美しい。
GM:自己紹介も終了しまして、これからいよいよセッションに入っていきます。
GM:事前情報として提示しておきましたが、今回はクエリー:3、チャレンジ:2 というシーン内訳になっています。
GM:加えて、初期グリットは3、失敗したチャレンジ判定に挑めるリトライは2となっております。
パープル:あいしー!
アキラ:了解だ。
GM:それでは、次のシーンに突入してもいいかなー!?
マスク・ド・トランプ:いいともー!
パープル:いいともー!
アリス:いいともー!
GM:いったんCMでーす。