十二話
今回も難産でした。
プロット作ってない即興で作っているのでだんだんとむずかしくなってきました。
今回も三ページの短い話ですがよければお楽しみ下さい。
「さて…とどうしますかね」
これからの目的も決まったが…目的地に行く方法がわからん、目的地海底の都に行けるのは勇者一行だけだ…今回みたいに…って。
「家のパーティーに人魚いるじゃん」
人魚の事を思い出した…いや忘れてた訳ではないのだが彼女は魔法で足を変えてるから人魚だと考えてる時に思い出せなかったのだ。
と言うわけで女子メンバーのテントに入る、勿論声をかけてからだ。
「勇者の剣で次の目的地海底の都に行けるのは勇者一行だけだ…なので俺達は行けないから案内を頼みたい」
とりあえずついて行かなければいけないので説明し頼む…俺が言い終わるとシキロとリエラは黙りこむ、どうやら行けずらい理由があるらしいと勝手に予測してしまう。
「話は変わるがリエラ…おまえ以外の天使は居ないのか?」
そう…天空の地に来てから何日かたったが一人として会っていない…それがたまらなく不気味に感じる。
「……実はね、私たちは帰れないの」
シキロがうつむいてた顔をあげ…静かに言う。
「帰れない…と言うと?」
彼女達二人は確かに普通ではない…でも忌み子と言う異常性は無い、何か理由があるのだろう。
「私たちは元々は普通の子だった…何回も世界が滅びる様を見るはずは無く最初に滅びる筈だった、だけど…託されたの、皆に」
シキロの次の言葉を待つ…さっきみたいにあいづちを打つのは余計だと思いながら。
「私たち二人は一族皆の命と引き換えにいつか世界を救う人を探す役目を受けたの」
たがら…と静かに泣きながら彼女は言う。
「リエラちゃんの天使族も私の人魚族はいない…残されたのは住んでた場所だけ」
私は行きたくない…と小さな声で拒絶の言葉をはく彼女に俺は…。
「関係ないな…その話、で結局場所はわかるのか」
泣いてる彼女に酷い言葉をかけた。
「な…!!あん「少し黙ってて下さいねー」
リエラが俺に言おうとしたのをサギが止める、それを横目で確認してシキロの目をむいて言葉を続ける。
「シキロ…確かにかつての故郷に帰るのは辛いだろう、そこには思い出がたくさんあるからな…だけどそんなの俺には関係ない、行かなければいけないそこに勇者の装備があるからだ…だから案内を頼む」
俺は最低な事を言っている、説得は苦手の癖に。
「それに…さっきおまえは言ったよな、この世界を救う人を探すって、勇者はいる…何回も見てきた操られの勇者ではない…本物の勇者だ、俺はその勇者には死んでほしくない…だから残された者として案内してくれ」
このとおりだと頭を下げ頼む。
あの後シキロはテントから出て行った…ので俺は飯を作っている、フォロー役はあいつに任せてるし問題ないだろう…そう思いつつ米炊きをしている。
~奏サイド~
「うーん…どこ行ったんだろ」
私は木々の中シキロさんを探している。
バシャバシャ
と水をきる音が聞こえたのでそこに向かう。
「………」
そこには湖で人間の足で湖を蹴るシキロさんがいた。
あえて足音をたてながら近づくとシキロさんに気づいてもらえた。
「なに…落ち込んでるですか、シキロさん」
と言いながら隣に座る…シキロさんは嫌がらないでくれた。
「ちょっと昔話をしていいかな」
と隣に座るシキロさんにすぐに終わるからと言って私は話し出す。
「あるところに天才と呼ばれた女の子が居たの…その女の子は昔は病弱でいつも本を読んでいた物静かな子でした」
それがね…とシキロさんの顔色を見ながら話を続ける。
「ある男の子に出会ってから本を家で読んでる生活から外で遊ぶ生活に変わるの」
それから…とつき加えて私は言う。
「様々な遊びをしたのかくれんぼや砂遊びに大好きだったのは鬼ごっことかけっこだったな」
とその遊びについて説明しながら話す。
「女の子は病弱だから男の子の友達はいっつもその女の子を鬼してたけど男の子はそんな時いつも次の鬼役になってくれて…そして一回も女の子を鬼にはしなかった」
かけっこは少し変わってるだけど…と言いながら続ける。
「他の友達が帰った後二人でやってたかけっこは女の子の家までがゴール男の子の家は隣にあるから近い方がいいからと男の子は言ってたけど…そのかけっこには勝った人の言う事を聞くといった内容でこの時ばかりは男の子は本気にで走ってたな~」
後からわかったけれど、と言いながら話を続ける。
「女の子はそのかけっこの言うことには絶対に守っていたから…男の子はその時その時女の子の為になる事を勝ったら言ってたの、お母さんの言うことにはちゃんと聞きなさいとかね、そんな子どもの話も終わり…女の子はある手術を受けるの…その前日にはじめて男の子はかけっこで負けてくれた…理由は最後のかけっこになるかもしれないから…自分の出来る限りの事をしようと思ったらしいよ…だけど女の子はこんな事を言った『また、遊ぼうね』ってさ」
で手術は成功するんだけど…。
「それから…毎日男の子と女の子は遊びましたとさ」
めでたしめでたしと言いながらシキロさんの顔を見る…うん…輪くんの言うとおりだ、?マーク浮かべてる。
「この昔話はね…二つの意味があるの…なにもしないなら変わらないもうひとつは信じなさいって意味が」
私が言いたかった事はねと一間おき。
「託されたのなら何か違う事をしよう…何度も失敗してもいいなにもしなくて変わらないよりかわましでしょ」
今あなたがすべき事はね、と言いながら立ち上がり言う
「輪くんの夕飯を食べる事だよ」
シキロさんはまた?マークを浮かべてるがシキロさんの手を握り輪くんの居るテントに向かう…久しぶり米が食べれるから楽しみだなぁと思いながら。
~ワイズマンサイド~
「よっし…パエリア完成と、お帰り二人とも腹減ってるだろさっきの事は忘れてとりあえず腹を満たせ」
俺がそう言うと奏は「うん!!」とシキロは「そうですね」と言い俺は皿によそったパエリアを渡す。
「後すまんな」
と言いながら俺の分のパエリアをいれる。
「いいですよ、そろそろ帰りたくなりましたし」
とさっきとは様子が違っていたがうまく説得できたようだ…正しくは馬鹿馬鹿しくなったのだろう…まぁいい今日でこの天空の地も見納めだ…景色を堪能しよう。
しかし、なぜ託したんだ…そしたほかにも居るのか…と一瞬考えたがわからん事は考えないでおこう。
今はパエリアを食べるだけだ。
今回は別サイド(奏サイド)を書いてみました。
視点が変わるときは今回みたいに書くつもりです。
次回も何時になるか未定ですが次回で会いましょう、