十一話
約一月以上かけてすみません。
作者のただのバイク乗りです。
今回も三ページの短いやつですがよければお楽しみ下さい。
翌日の朝、メンバーがかなり増えたテントの中…不思議な声が聞こえ俺は起きた。
(なんだ?)
その声は女とも男とも聞こえる不思議な声だ…声のする方に歩いてみるとそこには隔離してた鎧と剣があるだけ…人など誰もいないのに声は聞こえる。
まさかな…と思いながら剣を握ると内容がわからなかった声がハッキリと聞こえた。
(誰か!!誰か!!私の話を聞いてくれ!!誰か!!誰か!!)
強く聞こえるその声の主は勇者の剣だった。
皆が起き飯を済ませ昨日の事を説明し皆が情報共有した後…俺は側に置いておいた剣の話をすることにした。
「みんなに話したい事があるんだけど…この勇者の剣をみんな一度触れてくれないか…安全にしてあるからさ」
そういいながら鞘にいれた剣を隣に座る奏と遠くに座る恵を最後に回して触れさせる
そこで予想外の事が起きた…異世界人しか聞こえないはずの剣の声がロウラにも聞こえた事だ…まさかのことに俺は咳き込んだがとりあえず聞こえないメンバーには悪いが後で話すと伝えて異世界人とロウラの四人で勇者の剣の話を聞くことにした。
何故このように他のメンバーを外したのかと言うと勇者の剣に自分の声が聞こえる者にしか理解ができないといい伝えても無駄だと言ったからだ。
(まず…私の声は何語だと思う)
テントの中…勇者の剣の話が始まる。
「日本語だなぁ…あぁーなるほど」
ロウラが聞こえた原因が俺のせいだとわかり納得する俺…勇者の剣にひとまず話を続けさせる。
(そう、私の言葉は日本語だ…そして私は元はただの君たちと同じ現代の日本人だった)
そう…私も人だったのだよと剣は語る…ロウラは今の時点で?マークを浮かべてるが俺が後で説明すると伝えて黙ってもらう。
(私はファンタジーが好きなどこにでもいる人間だった…今思えば痛いところがあったがそれでも普通の日本人だった、あの神と名乗る男と出会うまでは)
俺達四人は静かに剣の次の言葉を黙って待つ。
(その男の名はわからない為『邪神』と呼ぶが…邪神は私を誘拐しそして戦わせた…勇者として…だがそれは間違いだった)
何がだ…?と聞くと剣は言う。
(私や君たちが戦っているのは人や獣だ…ただ見た目が違うように見えるだけで彼らは敵ではない)
そう…と言いながら数秒間の間が空き勇者の剣は言う。
(モンスターや私のような自我を持つ剣のようなマジックアイテムの全ては元は現代の日本人なのだよ、その前はこの世界で勇者や魔王として活躍した日本人なのだよ)
と言った…異世界人の俺達三人はどう言えば良いのかわからず口が開かない。
(そして…この世界の人形と呼ばれてる存在を作る為のコアアイテムと呼ばれてる物は元々は人間だった者の情報が詰まった物なのだよ)
さらに驚く事を聞かされた…つまりは俺達創造者は元日本人の情報を使い人形を作ってる訳か。
「どうゆうことなのワイズマン君」
とロウラが聞いてきた…俺もよくわからないけどと言いながら勇者の剣の話をまとめる。
①邪神と呼ばれる存在が別世界(日本)から勇者や魔王をよんでいる
②その①の日本人は用住みになるとこの世界でコアアイテム持ちのモンスターやアイテムになる
③そしてこの世界はまた最初からになる。
といった所か…しかし邪神か…いずれ戦うことになるのだろう存在の行動を少しだけ知れて良かったが面倒くさいな。
「で…結局お前はどうしたいんだ?」
戦ってるのが元日本人達なのはわかった、だけど俺達にその情報をあげただけで何もできない…なのにこの剣はこんな話をした、狙いがあるのだろうと思い俺は勇者の剣に聞く。
(勿論だ…私を使いモンスターを倒してほしい、そうすればコアアイテムに人間だった記憶が残る、そうすれば人形になったとき記憶も引き継がれる筈だ)
そうして戦力を増やしてほしいと言われた。
「これからどうしょうか?」
と奏に言われた。
「わからん」
正直に俺はいう…この世界で俺はイレギュラーとして存在しているだけど知らない事を何回も知ったら混乱してしまう。
(ひとまず…勇者の装備を集めたらどうだ)
と奏に持たせた勇者の剣がそんな事を言う。
「勇者の装備はコアアイテムだからか」
と俺が言うとそのとうりだ…と勇者の剣はかえす。
「悩んでも仕方がないしそうするか」
と俺が言うと「次の目的地の行き方を調べますかね」とサギが後ろから話しかけて来た。
「そうだな…で調べはついたか」
とサギに調べさせた事を聞く。
「皆正常でしたよ」
サギには俺達4人が離れてる間に他のメンバーに異常がないか調べさせた…後からまた暴走しないか心配だったからだ。
「ならいいんだけど」
さてと、他のメンバーと離れて奏と話をしたが…これまでどうり勇者の装備を集めをしようと伝えにいくか。
「というわけで…俺達もついていくから」
と今回の暴走の件の予防の為についていくと俺達二人(俺と恵)の事を省いて話す。
他のメンバーは特に断る理由もないのでOKをもらえた。
その日の夜今日は早めに眠ろうとしたのだがロウラに話があると言われて外でたき火をしながら互いに向き合って話をすることにした。
「ねぇ…ワイズマン君」
彼女はうすうす気づいてたのだろう…どこかおかしいと。
「ワイズマン君はワイズマン君だよね」
考えてみれば思い付く事だろう。
「ああ…そうだ」
だけど奏が幼馴染みにはかわりないのと同じように。
「そ…!!そうだよね!!」
彼女が幼馴染みなのにはかわりない。
「少し長くなるけど聞いてくれるか」
その後俺が前世の記憶があることを話した、奏との関係も…ロウラは静かに俺の話を聞いてくれた、ただ黙って最後まで聞いてくれた。
俺が話終え…数秒とも数時間とも言えない微妙な間が空き彼女は言う。
「話してくれてありがとうね、ワイズマン君」
そう昔の遊んでたように俺の今の名を呼んでくれた。