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それはそれはフラグじゃなかた

「てっきりそのまま入部してくれるのかと思ったんだが……そんなことなかったな」

「そうですね」

 演劇部(仮)のメンバーである男子2名が放課後用事のない教室を借り切ってだべっていた。

「いやー。まずいなー」

「このまま部員がそろわなければ活動停止の完全廃部になりかねませんもんね……」

「んだよなー」

「ところで田中さん。前々から聞こうと思っていたんですが――」

「ん? なんだ?」



「いつまで裸のままなんですか?」



 上裸で堂々とイスに座す先輩・田中。

 ついに後輩・工藤が問いを投げた。


「おいおいなんだ? 日本には裸ではいけないという法律があるのか?」

「はい、あります」

 わいせつ物配布等罪――迷惑防止条例などなど、多々ある。


「いやぁ、今日の最後の授業が体育だったんだけどさ。北海センセーが妙に俺にばっかり当たり強いの? 『田中もう1周追加』とか『田中あと15回追加』とか」

「あと15回が腹筋なのか腕立てなのか、わからないですけど、15回って中々にキツイですね」

「まあ、昨日は迷惑かけたし、仕方ないには仕方ないけどさ」

「ボヤ騒ぎにはなってないし、大きな騒ぎにはなっていないですけど――煙の性質や火災報知機が鳴ってないですし――でも、北海先生には心配させちゃいましたもんね」

「そだなー。――ま、そんわけで、体操服から着替えるついでに、汗が引くまでちょいとこのままでいさせてくれ、男しかいないし別にいいだろ」

「でも、大丈夫ですか? 夢野さんそろそろ来るんじゃ?」

「あー、まあ大丈夫だろ? アイツ日直って言ってたしもうちょっと――」


 ガララララ――


 教室の戸が開く音がした。

 ――マジか!

 ――だれか来たじゃないですかっ?!

 あせる田中、そして工藤。

 1つ妙案を思いついた。




「仕立て屋よ。『バカには見えぬ服』とはいま余が身に纏っているモノで間違いないのか?」

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