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26.話のあと。
「オースティン様、ずっと元気がないのは、私が結婚を断固拒否したせいでしょうか」
「いや……うん、そう」
大当たりでした。私のせいのようです。
でもなぜ落ち込む必要があるのかがわかりません。
「どうしてですか?」
「どうしてって……普通、好きな人に振られたら、落ち込むよ」
「王子、好きな人に振られたんですか?! それで私なんかで手を打とうとしていたんですね!?」
好きな人に振られた挙句、妥協した私にまで拒否されるとは思っていなくて、あんなに落ち込んでしまったんでしょう。
納 得 し ま し た !
「や、アリサ、なんか一人ですごい納得してるけど、間違ってるからね?」
「えっ、どこがですか?!」
「全部」
全 否 定 さ れ ま し た 。