57話/前夜〜3節終了〜4節に続く
〜魔術連盟試合前日〜
元「…」
ジン「で、どうだったんだ?この一週間で得た物は」
元「悪いが、何も感じ取れなかった…そう思うよ」
ジン「そうだろうな、お前は努力=結果と思っていたからな。今回は無茶し過ぎだ」
元「で?どうなんだ。この状態で、勝てるのか…?」
ジン「到底、難しいだろうな」
元「やっぱりか…」
ジン「まずまず、一回目で勝とうなんて甘いんだよ。と言うか、まぁ、別にお前等の目標は『解読』だろ?安心しな、間違いなく⬜⬜は渡さねぇよ。それを」
元「どういう意味だ?」
ジン「いつも優勝のグレイズ・ヴァルキリーは⬜⬜と繋がってるからな、そいつが得ても結局は⬜⬜に回るだけだ」
元「そうなのか、まぁいいさ。別に勝てる勝てないなど。やるしか無いんだろ?」
ジン「そうだな、」
元「じゃあな、俺は明日に向けて休むよ。」
ジン「あぁ」
〜
リン「で?算段とは?」
レイ「まぁ、特別に教えましょう。今回の狙う所はファンド・ヘル、彼です。」
リン「魔術者ね、随分と大きく出たわね」
レイ「はい、そもそも粒子系と私の化学は相性がいい。私の化学は実際に科学とも繋がっている。そして、彼の粒子も科学と近い。私は科学の分野では間違いなく負けない、知識量が違いますから。彼はあくまで、魔術で見た科学しか知らない。ただ、私の科学は化学を通して見た物」
リン「まさか…」
レイ「私は貴方とは別の価値観がある。何故か?簡単な話だ」
〜〜
レン「はぁ…」
ジン「やっぱり、難しいな」
レン「それは分かってたさ。十分にな。」
ジン「アイツは言えば魔術瞬間会得は凄い。ただ、それだけだ。」
レン「鍛えたら物にはなるのか?」
ジン「時間がいる。そもそも基礎なんてものアイツには無い。根本が腐ってやがる」
レン「そうか…どうしたものか…」
ジン「まぁ、今回は諦めろ。」
レン「なるほど…ならば、俺が勝ってやる。」
ジン「正気か?お前も随分訛ってるじゃねぇか」
レン「そのぐらい、しっかりと調整してるさ」
ジン「ったく、まぁ、いいさ、俺に勝てるとでも?」
レン「お前如きに苦労はしないだろ」
ジン「ッチ…」
〜
ファル「さてと、準備はこのぐらいでいいだろう」
レル「終わったか?」
ファル「あぁ、アンタも今年は魔術者の座を取る予定だろ?」
レル「そうだな、あのヘルからはしっかりと奪い返してやるさ」
ファル「そうか、それは楽しみだ」
レル「さてと…行こうか。次の世代をかけた闘いを」
3節〜魔術連盟篇〜終了
4節〜魔術選別篇〜開幕