196話/神域決別Ⅱ
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内神の野望は消え崩れた
全ては無に帰した
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元(死んだ…か…。となると…ここは…)
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ー「お前は死んだ。それは変えようのない事実だ」
元「え…?誰だ。」
ー「誰かは今は関係ない。後分かる。それよりも貴様の罪状だ」
元「なんだ…?」
ー「お前は、予期出来ただろう。この先起きる現実を、分裂した世界に起こり得る最大の悲劇を。それの伝承で貴様は前世界から派遣されたのではないのか」
元「……背けたのは確かだ。だが、それは俺が奴らを捨てようと思ったからだ。この世界は狂っている。人が作り出した物を消費する。下手をすれば⬛⬛よりも悲惨だ。そしてコイツらは⬛⬛を知らない者の集団だ。繰り返すだろう」
ー「なら何故、お前は神域世界を現実にしなかった。そちらのほうが平和である事は知っている筈だ」
元「そうだな。魔術世界に起こり得る最大の悲劇。かつて前世界で起き、自らの種を根絶へと導いた破滅の厄災。それが起こる。予測は出来たとも…何故なら」
ー「……」
元「外神。彼等が訪れた事はこの世界の破滅を意味する。そして、世界は混乱へと導かれ、分裂するだろう。そこで起きるのが、統一⬛⬛だ。間違いなく起きる。それが現状だ。そして、それを作ったのは」
ー「他ならぬ俺…と。そういう事か」
元「そうだ。お前は、俺だ。正確には、前世界に存在した、俺の考え。その欠片」
ー「正解。そうだとも。そして、内神がこの世界に来た前世界を実行した者だ」
元「!?お前が!」
ー「落ち着け。言うぞ、魔術世界は手詰まりだ、かつての前世界と全く同じだ!神という絶対的権力者が現れる。外神が現れたのは我々の力不足ではない。必然であった」
元「それにより、世界勢力が分裂する事も、想定内と」
ー「そうだ。そして、この世界では信頼などの文字での統率は不可能だ。恐怖、圧倒的恐怖による統率でしか纏めれない。全員が力を保有しているからな」
元「それを防ぐために、お前は魔術世界の人間を全滅させようと、そういうわけか」
ー「そうだ。手詰まりの世界を助けるほど心が寛容では無いからな。捨てれるものは捨てる。それがお前たち人間のやった事だ。それと同じ事をした。ただそれだけだ」