187話/虚実統合
ーーーーーーーーーーーーー
テオス「全く…無駄だというのに来るのだな。お前たちは」
ーーー「お前が居る限り、魔術世界は壊れたままだ。だから、お前を潰す。」
テオス「随分と大層な、良いだろう。貴様等を抹消してやる」
ーーーーーーーーーーーーー
空中に穴が開いた
元「来るか…!」
ーーーーーーーーーーーーー
熱線の雨
一撃でも当たれば蒸発するだろう
まさしく動く厄災って所だ
ーーーーーーーーーーーーー
??「流石に全部対処は出来ねぇな。大本叩けるか?」
リン「えぇ。任せて」
ーーーーーーーーーーーーー
飛ぶ熱の矢
一瞬にして、焦土を作り上げるその地獄
これこそ天災そのもの
ーーーーーーーーーーーーー
リン「万能《理解範疇〜総合粉砕〜》」
形があるのであれば
対消滅で粉砕
本来存在しない、虚の物質、概念でも
ある、と言うのであれば
虚の裏側
全てを、反転させた物で潰せる
ーーーーーーーーーーーーー
テオス(ならば)
リン「ブラックホール!?いや…質量収集…」
元(疑似では無さそうだな…。本物そのもの…ただ、あれは、重力変動だ…。なら…魔術で…。いや、無理だな。魔回路が)
ーーーーーーーーーーーーー
リン「厄介ね…」
(あれは重力圏。ならそれを砕くには、重力そのものの定義をあやふやにすればいい。虚と実が混じり合うこの世界ならば)
「万能《虚実統合》」
ーーー(なるほど、偽物を作って、根底から重力という物理法則を無効にする。本来法則は何でもかんでもって訳じゃない。言えば歯車。一つでも改変するものならば、そのものを消す、なんて狂っている。でもこの世界には、虚と実による法則という定義が乱された世界。ただ歯車がそこにあるというだけでお互いに関係性を持たない。だから、虚か実かを惑わせ、よく分からない法則を作れると)
リン「消去、重力比例質量。代理、質量重力関係破壊」
元「今だ!」
??「あぁ!ようやくだ!」
テオス(来るか。なら)
元「…!おい、待て!」
??「なんだ?」
テオス「全く、感がいいのか。とりあえず、これで終わりだ。残念だったな」
元「あれは…」
ーーーーーーーーーーーーー
それは
隕石でも無い
恒星のエネルギーでも無い
『超新星爆発』
その威力を一点に集めた砲弾
潰すには適している物である