173話/罪悪感Ⅰ
??(此処までか…。意識伝承さえ出来れば、本体でもコイツとの記憶は消えない。ならばすることは!)
元「っ……！」
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無理だ
もはやコイツは星そのものと同格
どう出し抜いても勝てない
此処で誰かが犠牲になるのは、確定だった
奴は、俺を残すだろう
奴に世界の権利がある以上、それを抜き取り、俺を消す。それは奴も分かっている
分かっているのだが…
その先にあるのは
『罪悪感』のみ
他人を殺して自分が生きる
当たり前の輪廻だが、やりたくはない…
どうするか…
どちらとも助かる、それは無理だ
俺がさっき
奴の『空想』を否定したように
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??「なに…大した事無い。俺らは、仮初めの幻影に過ぎない。俺との記憶は、これさえ持っていけばいい。」
奴が何かを投げた
元「おい！それはテメェが犠牲になるとでもーーー」
??「仕方ない、ここでお前が死ねば、絶対に戻れない。でも俺はここで消えても構わない。だから、せめて最後までやり遂げろ！不可能でも、ムリでも。お前、そのぐらいは分かるだろ！行け、此処がお前の死に際では無い。」
元「いいんだな」
??「あぁ、数分稼ぐから、その間に行って来い。その鍵、無くすなよ。一応」
ーー道標でもあるから…なー
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走る
振り返るなんて、出来ねぇ
俺は、やるべき事を
最後まで
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テオス「ったく…終わったか。せめてもの慈悲だ。楽に終わらせよう」
??「そうかい…なら、俺は、慈悲なんて生憎無いんでな!!大厄災を今一度、原初に戻そうか！」
テオス「待て！それは！」
??「何ーーーーーーーーーーーーー」
前世界
コピーさせてもらったぜ、
これでリンクを開ける
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崩れ落ちたものを拾う
最後の一心で、戸を開く
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??「残念だな。これで、世界の所有権はこの世界に存在しない」
テオス「っ…！お前！」
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あぁ、全く。
アイツも、何
哀しんでるんだが、
この程度の人間に
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消えていく
最後まで貫き通した使命を終えて
世界から、その存在が
消え去っていく
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テオス「………よっぽど、お前は」
ーーーーーーーーーーーーーその人間に、何かを助けられたのかーーーーーーーーーーーーー
