167話/滅Ⅰ
元「確立…この世界をか…」
??「出来ねえ事は無いが…それは…」
テオス「確かに、それは禁忌で在るだろう。しかし、守る必要は無い。別世界になれば、それは我の秩序が優先される」
??「なら…どうする気だ…」
テオス「簡単だろう、滅びる前世界から、二世界が確立される前に、神を此処に移動させると」
元「二世界…」
テオス「この世界は間違い滅びの道に乗った前世界。そして、それを繰り返すのを防ぐ為の科学世界。そして、根本から変え、新たな惑星を作る魔術世界。そのどれでもない、全てに置いて完成された世界。それこそが、『星神世界』星の概念を形にし、永久不滅の世界。それこそがこれだ」
元「つまりは…前世界の後を決める…と…」
テオス「その通り。その候補であとに続く科学世界。前から変える魔術世界が誕生した」
??「まさか、外神が外との繋がりを切断したのは」
テオス「神たる世界を創造するため。しかし、我々の目的と、彼らの目的はまた別」
元「お前は、神の時代を造り直す。が目的だろ?」
テオス「その通り、人間は死を前提にしているが故に、我々よりも進化する事はない。永続が存在しない」
元「その為に…消すと…人類を」
テオス「そこまで飛躍していないさ。人類を死なないように私用する。それだけだよ」
??「それは自己満だろ」
テオス「と言うと?」
??「救った気でいるだけだ。死を前提にしているんじゃない。人間は、結果では無く過程。それだけだ。必要なのは」
テオス「なるほど。しかし、何も残さなかったら意味は無かろう?」
元「そんな事はないだろ。繋いでいけば、いつかは辿り着く」
テオス「その先が破滅だから、前世界は滅びたのだ!お前たちによる、愚作の塊。何一つとして残せていないだろ!滅べば終わる。その程度の生命体に何が出来る!何も出来てないから滅んだんだろ!何一つとして学ばず、懲りず、自身さえ良ければという、甘い幻想を抱いて…何が頂点だ!」
元「なら…」
テオス「あ?」
元「何故。世界の命運が神ではなく、人間に与えられたと思う。」
テオス「厄災能力か?」
元「そうだ」
テオス「お前らの事だからな。神に与えて何になる。実現できるものに与えて、何が」
元「それだから、滅びたんだよ。お前たち贋作は!」