162話/詳細
??「そうだな。だから、今回の神は、顕現しにくいが、出来ない訳ではない。以前の偽物とは違ってな」
元「よく分からないが。とりあえず、まずは厄災探しか」
??「そうだな」
元「そういや、エファアルティスについての、情報を」
??「一回聞いたんじゃないか?」
元「詳細を」
??「詳細…ね、なるほど。分かった。基本的には、エファアルティスは肉体を材料として、世界を構築する」
元「厄災って言われる理由は?」
??「単純に、その在り方より、それがした事だな…」
元「世界収容とかは聞いたが」
??「基本的には、それが大きく言われるようになった原因だが…。まぁ、実際にはその前にも言われてたのは言われてたんだよ」
元「なんだ?」
??「まぁ、その気になれば星を、制圧出来るというレベルの力が…全盛期には」
元「はァ…!?アイツが?無理だろ」
??「うん、今では絶対に、不可能。でもその力は普通に星生成クラスに達してたからな。それを星破壊クラスに変換したら…」
元「まさしく災害の化身じゃん…」
??「そのとおり、それを恐れた人は、ソイツに大厄災の名を付けることで、害悪認定。つまり害悪を滅ぼすためだけの、機構。世界の均衡を保つ為の武器。厄災能力保持者のⅢつ目のバグを使って、ソイツを抑え込んだ」
元「それだけで、抑え込めたのか?」
??「あぁ。バグは本来、世界に存在してはならないもの。それが故に、世界にとってどれほど、強い者でもその差を埋める、というかそれよりも有利になってしまう。それがバグの本質の一欠片」
元「世界のルールは通用しないと」
??「通用しないより、その抜け道を探すのが上手いという感じかな。世界の法則そのものを崩してはいないんだよ。グレーゾーンぐらいな感じかな」
元「ヘェー」
(グレーゾーンは危ねぇだろ…)
??「それで、まぁエファアルティスは封じ込めたと」
元「何かしたのか?エファアルティスは」
??「いや、何も。そこに居るだけで恐ろしい、害悪なんて感情だけで封印されただけだよ?」
元「は?」
??「真っ当な理由があるとでも思ったか?そんな訳無いじゃん。邪魔だから消すんだ。そして、少し力が戻ってきた時に世界を収容する空間。それを作った」
元「全ては」
??「危険と判断した人間が勝手に封じ込め、収容されるだけの話だ」