157話/星造異片
元「で、大厄災の死骸の回収って?」
??「エファアルティスだな…」
元「やっぱりか…」
??「ん?気づいてたのか?」
元「まぁ、だいたいな。あいつが、肉体を作ったのは、何故か?と思ったけど、この世界は物質化されている。アイツの肉体を代償にしてるって事だからな」
??「電子世界だぞ?此処」
元「その電子を留めているのが、あいつだろ?」
??「そうだな。まぁ、その肉体が無くなりつつある。今は只の石になった」
元「石?何故」
??「言ってなかったか?大厄災は古代遺物だ。なにせ、『世界を潰しても、大厄災は星の欠片。つまり、星という痕跡を消さない限り、消えないと。』」
元「なら、魔石は?潰すには?」
??「大厄災に匹敵する、星の欠片、つまり『厄災能力保持者を取り込ませる。星にな』」
元「魂を…か…」
??「あぁ、殆どの大厄災は前世界に放り込まれたが、そこから戻ってきた物もある。それが、『星造異片』星となった、間違い無く、おかしいものであるが、その存在を大厄災。いや、前世界の定義が許してしまった、過去から未来に送られた遥かなる異質物」
元「それが、エファアルティスであると…」
??「あれは特例中の特例だ。人格が存在する大厄災だったからな。お前のその肉体も大厄災の編み出した物だ」
元「そうか…いや、そんな気はしてたが」
??「とりあえず、まずそれを探さなければな。この世界崩れかけているからな」
元「え…?マジか…?」
??「ほら、あの方向なんて、もう既に…うん」
元「何もかも無くなってる…」
??「そこまで、進んでるんだよ。侵食化が」
元「マジかよ…どうするんだ。これ…」
??「この世界は、正直、もう無理。うん、諦めたほうがいい。でも外は違う。最低でも、都。王都は残っている」
元「そうなのか?」
??「村とかは全滅だと思うけどな。でも、神は、全てを消すわけではない、中身は残している。」
元「じゃあ、外側を消したのか?」
??「人類、いや、世界全滅の為にな」
元「なんと…酷い…」
??「この世界の人間も同類だけどなぁ…」
元「ずっと言ってるな。」
??「そりゃあ、言うさ。正直、要らないって思うぐらい、アイツら性格終わってるからな」
元「そういえば、何故そう言われてるのか聞いておくべきだな」
??「良いが…別に」