149話/神怒Ⅲ
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ー「そうとも。ようやく分かったか?」
元「誰だ!!」
ー「何、俺は影だとも、君のね。エファアルティスが居なくなった以上、俺が姿を表せる」
元「お前は…」
ー「名前なんて、どうでもいいさ。お前みたいに、『この世界に作られた人格』では無い。まぁ、本来って所だ」
元「何をしに来た…」
ー「さっき、神は、人類を滅ぼそうとしたのでは?と言っただろ?」
元「思っただけだ」
ー「そうか。まぁ、どちらでもいい。その考え方は正解だ。神は、人類が邪魔過ぎたんだ、そして、お前も見るだろう。この世界の人類は生かしてはおけないと」
元「なんでだ?」
ー「ここで教えてやる。何をしたのか。この世界の人間が」
元「っ…!」
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燃え盛る大地
元「暑っ…!ってか此処は…」
ー「見覚えがあるだろう。赤燐、アレの本当の名は。『憎悪ノ結晶』神が残した、大神災の一種だ。それをエファアルティスが部分を持ち出したのをお前に見せたってだけだ」
元「何故?」
ー「地獄で焼かれろ。この意味は」
元「神に抵抗したから…って事か?」
ー「まぁ、ちょっと違うな」
元「じゃあ…なんだ?」
ー「それを探すのがお前だろ。安心しろ。最期には無に戻しておいてやるからよ」
元「待て!お前は…!」
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テオス「………」
元「ここ…は…」
テオス「起きたか」
元「お前は…」
テオス「全く…。いいだろう。お前には話してやる。なぜ我々が憎悪を抱いたのか」
元「お前は…その目は…センか…」
テオス「………知らねぇな。そいつは…」
元「待て、本当は誰だ。お前は」
テオス「名乗るほどでも無いだろ、厄災能力保持者。それは、確かにこの世界の均衡を保つための者でもある。しかし、それとは別の理由もある。今の俺は、仮想世界にいる俺とは別人だ、」
元「お前は…何が目的なんだ」
テオス「この世界の破壊だな…。正直、システムに仕組まれたモノなんて生きてる価値ねぇよ。それは俺も、お前も只選ばれただけの人間にやらせることじゃない。これに当たった時点で、俺達は生きている意味はないんだ」
元「だから死んだと?」
テオス「そうだな、開放されるならそれを選ぶ。どれほど、狂った価値観でも、それしか道がないんだからな」