142話/侵入Ⅱ
エファアルティス「今までは見た目繕って、誤魔化したが、そうはいかねぇ…。魔石か…、このまま俺が消えれば、この世界は外部と接触し、神が外に出るかもしれない。かと言って…どうするか……」
??「治らねぇのか?」
エファアルティス「無理だな。そもそも、崩れ落ちたところも、砂の様に消えたよ。こりゃ…マズイな。死ぬのは分かってたが、最悪の死に様だ。これは」
??「っち……。とりあえず、手袋。渡しとくよ」
エファアルティス「あぁ…助かる。」
(どうするか…このままだと、世界消失まで数時間って所か)
??「止める方法は?」
エファアルティス「魔石の……破壊だな…」
??「分かった」
エファアルティス「やるのか…止めとけ。無理だ」
??「なら…どうするんだ。そのままは流石にマズイ。世界の危機の前に、お前が。」
エファアルティス「心配か?」
??「目の前で粉々に砕け散っていったら、後味悪すぎるだろ」
エファアルティス「正論…」
??「その手袋は、外部との魔術関係を阻害できる。一時的だがな」
エファアルティス「そうか…」
(肉体がこれしかない以上…どうするか)
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時は遡り
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元「………」
エファアルティス「全く…何時まで寝てるのか…死んでは…無いけどな、こりゃ心配ってものだ。」
元「………」
エファアルティス「そういや…何か、不穏な感じが………って…」
その次の瞬間
空に空洞が開き
地面が一部凝縮される
そして、高密度の物質
大厄災が誕生した
そして、魔力の概念により摘出された
0の大厄災の構造が埋め込まれる
そして、大厄災の断片となる
空の空洞は消えたが
地中の奥底には、一つの素粒子さえ、存在を許さない、疑似概念ブラックホールが造られた
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エファアルティス「大厄災……あの空洞は…」
元「…ッ……」
エファアルティス「やはり…か…、ならば……擬似肉体生成。ベースは…今だけ借りるぜ、元」
元「……ここ………は………」
エファアルティス「痛っ……これは……」
(存在程度の肉体か。まぁいいだろう)
元「あ……」
意識を閉じる
エファアルティス「っ…!何寝ようとしてんだ!!ったく…起きやがれ…」
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エファアルティス「空洞……侵入か……厄災か……っち…どうもこうも、最悪な結果だなあ!!」