140話/根絶
元「肝心なのが、大厄災が『何時』『誰に』大厄災として認められたかだ」
メルト「そっか、生成年月は全て違うものね」
元「最初に神が持ち込んだ、大厄災は一つだけだったんだ。そう、今回の為の大厄災。『0』【無に返す大厄災】だ」
メルト「そして…」
リン「神は世界を無にする事で、もう一度創り直す。これが目的だったって事?」
元「だから、大厄災をばら撒いて、人間を根絶させようとしたのでは」
メルト「そうかなー」
元「まぁ、それがあの概念崩落では?」
メルト「なら、何故あれは欠片なのか」
元「経年劣化?」
メルト「ナイナイ。そんなの」
元「なら何故だろ、」
リン「逃げないの?」
元、メルト「あ」
リン「馬鹿じゃないの?」
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エファアルティス「はァ…疲れるなぁ…これ…」
??「軽く、3日歩きっぱなしの気がする…」
エファアルティス「まぁ、睡眠も食事も魔術でどうにかなるからなぁ…。」
??「そういや、ーーー。か、探してるの」
エファアルティス「見つからないんだよなぁ」
??「本当に、何も無いな」
エファアルティス「元々、生命体を収容するだけの世界に外観とか要らないってことで、殺風景極まりない世界が、出来たとさ」
??「知らんよ、そんな事」
エファアルティス「まぁな…」
??「でも、本当なのか?」
エファアルティス「何が?この仮想世界の創世記?」
??「それはどうでもいいけど。この世界を閉じたら、お前は消えるって」
エファアルティス「………。違うと言えば、嘘になるな。その通りだ」
??「なら…」
エファアルティス「そもそも、俺もあいつも、所詮は神の小道具程度で、有っても無くても、変わらない歯車なんだよ」
??「……それは、良いのか」
エファアルティス「あぁ、お前はこの件が終わっても、戻らないんだろ?」
??「せめての償いだ。あいつには、悪いことしてしまったからな」
エファアルティス「慈悲はあるんだ」
??「失礼だな。まぁ、あいつが1番信用できた者が、そうじゃなくなった時までな」
エファアルティス「ま、頼むよ。」
??「全く、死ぬかもしれない程度で何を言う。確定してる身より良いだろ」
エファアルティス「……はっ…!その通りだな。全く、笑えない奴だ」