125話/神の呪Ⅱ
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レン「っち…消えねぇな」
ーーー「増え続けるからな…根源を消すか、どうにかしないとな」
メトル「私の『空想概念魔術』も万能では無いからね。」
ーーー「なら…」
レン「手があるのか?」
ーーー「世界破壊…するか」
レン「待て、早まるな。それは最悪の事態だ」
メトル「ねぇ…」
レン「なんだ?」
メトル「弱体化されてる?」
レン「そうだな…多少…いや、おかしい…このズレは…」
ーーー「そうか…なるほど。」
メトル「何か?」
ーーー「『神の呪』言えば、神の怨念。」
メトル「それは…」
ーーー「この世界の大厄災ともされかけた物、しかし」
レン「叶わなかった話だな。世界が神と言う概念を消すためには大厄災に入れては、いけなかったものだ」
ーーー「そうだ。世界に認められなかった物。それは大厄災として、では無く『大神災』世界の外側で作られた概念だ」
レン「それが…」
メトル「なるほど、この疑似世界だからこそ、作り出せたものだと」
レン「正確には『存在出来たもの』だけどな」
ーーー「どちらにせよ、『神の呪』は厄介だ。これは【神聖特攻不可】【神体理解不可】【魔術強制遮断可能】【宝権理解不可】【存在時間数負荷】【負荷増加】が主な効力。それに加えて奴の呪は【自己世界掌握不可】【魔力使用制限】【魔術存在削除開始】だな。」
レン「不利条件ばっかりだな」
ーーー「しかし、裏を返せば、一つ策がある」
レン「なんだ?」
ーーー「エファアルティスの悪夢だ。これの効力は、不利条件ならば、相手に【反転】が出来る。まぁ、相手が大神災だから、相打ちが良いところだろ」
レン「絶対に勝つ方法は?」
メトル「あるわけ無いね。この世界には、【単純】と言う事が無い、能力でも魔術でも、持ってる人は必ずそれを鍛えている。弱くても、それなりの力はある。まぁ、それしか無かったってのも、あるけどね」
レン「そうか…」
ーーー「ならば、作戦は奴らの殲滅ではなく、エファアルティスを探し出す事だ。分かったか?」
メトル「分かった。ならば、あれは?」
ーーー「固定は?」
メトル「その程度なら」
ーーー「分かった、任せる」
レン「ならば、俺も探す」
ーーー「ついでに元も探してくれ」
レン「元も?分かった」
Ⅱの刻終了
次回Ⅲの刻開幕