112話/厄災適正Ⅰ
エファアルティス「本来…?いいのか?言って」
ーーー「何、重大なことは言わない。少しばかりの敬意だ。ここまで追い込んだのならな」
エファアルティス「そうかよ。で、なんだ?」
ーーー「ま、Ⅻ。これについて教えてやるよ」
エファアルティス「ほぅ、よく分からんが」
ーーー「簡単だ。要は時間だ。」
エファアルティス「刻、か」
ーーー「そうだな、要は、始まりは12の席だ」
エファアルティス「前世界からの物か」
ーーー「そうだな。前世界、厄災を生み出した世界か」
エファアルティス「で、どうなんだ?その12の席」
ーーー「事の発端は数億年前。システムは実際この時まで、此処の世界と関わりは無い」
エファアルティス「へぇー、で?そこで、干渉する原因が出るのか?」
ーーー「あぁ、科学、魔術世界どちらも、同座標で星が出来た。それに生命もどちらにも。これ程、いい場所は他には無かった」
エファアルティス「で、ここを狙ったと」
ーーー「そうだな。そしてだ。一つ、問題が起きる」
エファアルティス「世界創成記って物があったな。それと同じか?」
ーーー「それは、あくまで、『都合よく』創られた話だ。」
エファアルティス「では、本当は違うと」
ーーー「そうだな。この創成記の話はいずれ知るだろう。今回は、この本来の創成記だ」
エファアルティス「なるほど。では」
ーーー「世界に起きた問題は簡単で、維持力が少ないという事が起きた」
エファアルティス「それに置かれたのが厄災保持者か?」
ーーー「そうだな、厄災保持者。厄災を持っているが、まぁ、毒を毒で潰すみたいな感じだな。世界に起きた問題は、厄災から与えられるダメージからの維持力だ。」
エファアルティス「単純に、戦っても埒が明かないからな」
ーーー「それでだ。厄災適正は魔術より、科学の方なんだ。隠された才能?的な」
エファアルティス「それで選ばれたのがⅠのセキュリティか」
ーーー「そうだな、本来の名は『厄災能力適正者【Ⅰ】『世界の守護者』[Security]」だな」
エファアルティス「なるほどな、それで何故?12人揃うと、この世界は崩れるのか」
ーーー「簡単に言えば、止められない。組んだプログラムを強制的に落とすには、厄災能力保持者を皆殺ししかない。それに、12人も揃えば、この世界はシステムよりも強くなる。だからその為の対策だったってわけ」
エファアルティス「なら、はじめから結末は見えていたと?」
ーーー「そうだな。それが?」