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優里  作者: 日下部良介
61/75

第61話

61.


 夜中に優里から電話がかかってきた。

『へへへ、こんな時間にごめんなさいね。何してましたか?』

 優里の口調もいつもとは違う。酔っているようだ。

「寝てたけど…」

『そうですよねぇ。こんな時間ですものね。今から出てくることはできませんよね?』

 時計を見ると深夜の1時を回ったところだった。菜穂子はぐっすり眠っている。僕は携帯電話を持ってベッドから出た。

「どうしたの?こんな時間に」

『無理ならいいです』

 そう言うと、優里は電話を切った。僕は着替えて外に出た。そして、優里に電話をかけた。優里は電話には出なかった。

 部屋に戻ると、菜穂子が目を覚ましていた。

「こんな時間にどこへ行っていたの?」

「ちょっと、タバコが吸いたくて…」

「ふーん、最近、吸い過ぎじゃない?」

「そうか?」

 それっきり菜穂子は眠りについた。


 翌日、仕事の合間に優里に電話をかけてみた。

『おかけになった電話は…』

 念のためにメールを入れておいた。

 僕は昨夜のことを考えていた。あんな優里は初めてだった。誰かと一緒に飲んでいたのだろうか…。だとしたら、それは一体、誰だったのだろう?もしかして、横井か?考えれば考えるほど不安になってきた。

 仕事が終わって帰り支度を始めた時、メールが入った。

「優里!」

 しかし、そこに表示された名前は山本さんだった。僕はがっかりしたのだけれど、メールの内容を見て冷静ではいられなくなった。

『まだお仕事ですか?青山さんが大変です。早く帰ってきてください』

 僕はすぐに山本さんに電話をかけた。

「どういうことですか?」







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