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STAGE3:街と傷跡

「クッソ…何時間歩けばいいんだよ…!」

混者を倒して数時間後、俺は街道沿いに歩いていた。

「さて陸さん、ここからは1人で行動してもらう事になります」

「ん?チュートリアル終わった?」

「相変わらずゲーム脳ですねぇ…」

いやこんなゲームの中みたいな世界に急に連れてこられてあんな化け物に遭遇したなんてこう考えでもしないと処理落ちして止まるっての。

「どうせ、長くは留まっていられないとかそんなんだろ?テンプレ女神様?」

「はぁ…まあ察しが良いのは助かりますが…」

「だったら最後に街のある方角でも教えてくれないか?闇雲に進んで遭難でもしたら世界救う前に死ぬぞ多分」

「…あ〜…」

ぴたっと固まったまま黙ってしまった。

「もしかして知らないのか…?」

「知りません!」

「ドヤんなこのポンコツ女神!」

流石に酷いテンプレ女神様ですわ…

「しゃーねぇ、とりあえず進むか」

正直不安ではあるがこのまま留まるよりはマシな筈だ。

「そういえば陸さん、さっきの戦闘での仮説なのですが…」

「ん…?」

そんな感じで今に至る。

「チュートリアルなんて無いに等しいなこりゃ…」

けど信じて歩くしかない、急に連れてこられたよく分からない世界なんかで頼るアテはあのテンプレ女神しかいないのだから。

「でもまあ一旦休むとすっかね…」

その辺の棒を掴む。

───編集起動、丸太小屋。

ゴゴゴッ!

手に持った棒を軸に、小屋を作る。

これが出来るという事はテンプレ女神の予測は正確だったという事だろう。

「さーって一休み一休み…ん?」

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!」

遠くから聞こえる謎の奇声、微妙に違えどどこか聞き覚えのあるこれは<混者(アマルガム)>だ。

「この感じ…こっちに向かって来てるな!?」

ドスドスと鳴り響く足音は少しづつこちらに近づいている。

「おー見えた見えた…って誰か追われてんじゃねーか」

平原の見える範囲に混者と人間?が2人、まあこっちに来てるようだしまずは混者だな。

「おい!そこの追われてる奴!こっちだ!」

とりあえず叫ぶ。大抵なら小石投げからのヒット数増加で倒せるだろう。

「よしよし来てるな」

石が投げて当たる範囲ならほぼ無敵なんだよ。

███ Lv32

HP 1400 MP 850

スキル 無し

魔法 無し

「スキル発動、ヒット数10000」

「…!」

「おうあんたら怪我とか大丈夫かー」

混者を処理して追われてた奴に近づく。

「寄るなっ!」

「え?」

「お前のような混者を平然と倒してしまう得体の知れない奴がロウに近づくな」

助けたと思ったら印象最悪かよ。

「こら!この方は私達を助けてくれたというのに何を言うの!剣を収めなさい!」

「…わかった」

あ〜割とあっさり引いてくれんのな。

「護衛の者が失礼しました、私はロウ・レギルス。

この子は護衛のレインと言います」

「あ、空薙陸です」

「カラナギ…リク…珍しい名前ですね」

うむ、これこそ異世界テンプレ。

「助けて頂きありがとうございます、まさか混者を1人で倒すなんて…」

「まあある意味普通の人間じゃないんで…」

「え?」

「なんでもないでーす」

初手見知らぬ相手に異世界から来たなんてどう言えば良いのか、そんなもん思いつく訳ないので隠す。

「…アレを1人で倒す…変態?」

「初対面の相手に変態呼ばわりされたの初めてだよ」

「こらレイン、失礼だからやめなさい」

ロウと名乗る女性は金色の髪に青い瞳、そして長い耳。レインと呼ばれた少女は黒い髪に紫の瞳。

元の世界の人間とは全く違った見た目をしていた。

そしてやはり色々と種族もあるのかな?

「ところでこの近くに街ってあります?道が分からなくて…」

「街…ですか?あるにはありますけど…」

どこか含みのある言い方、嫌な可能性が頭に浮かぶ。

「いえ、私達も向かってる途中なのでよければ一緒に行きませんか?」

「いいんですか?」

「え〜…せっかくロウと2人きりだったのに…」

「はぁ…この子は気にしないでください…」

…なんか色々と苦労してそうだなぁ。

「では、よろしくお願いします」

────歩く事数時間後、見えたのはボロボロの城壁…?

「あれがマキア地方一の大きさの街、グランセンタです」

「え…あれが?」

「まあそうなりますよね…あの街は数ヶ月前に多くの混者に襲われたんです」

成程、さっきのはそういう事か。

「では行きましょう」

街に入るとそこは考えてたよりも更に凄惨な状態だった。

ほぼ全ての家屋は半壊か全壊、辺りは瓦礫が大量とほぼ人が住めない環境になりつつある。

この全てが混者に襲われた傷跡という事も。

「酷いなこりゃ…」

「それでも城壁があるだけ外よりはマシな筈ですよ」

この世界に急に呼ばれて、変な化け物倒せって言われて、出来なきゃ世界が滅ぶ。

俺は気楽に考え過ぎていたのかもしれない。

ほいほいどうも、動画の作り方わからなくなってきた夏白ログです。

たまーにネタ思いついた時に書き足してってるんですが前に書き足したのと変に違和感無いか割と不安だったりします。

まあなんか感想とか誤字とかあったら、TwitterのDMにでも送っといてください。ではでは〜!

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