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中毒患者IQ2000~転生したのは知能指数に基礎魔力量が比例する世界でした~  作者: 茉瀬 薫
Ⅰⅰ 平穏(?)な転生

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6.気分はコルカ渓谷、離乳食で無駄に興奮する

皆さんおはようございまぁすっ!

あれから一週間後の、(遅)朝です!


今日も、目覚めはすっきり。

なぜでしょう?

君に、わかるかな?

ムスカ大佐じゃないけど……三分間待ってやる、いや、待ってあげる。


時間切れです。

答えは?


―――そう!

夢の中で研究できてるからだよ!


これ以上ないほどに幸せな気持ちで、ここ最近は()()()()いる。


「おはようございます、天使様!今日もなんとかわいらしいのでしょうか。寝顔もいいですが、起きているところもかわいいですね。特に、寝起きのぼんやりしていらっしゃるときが一番愛らしいです!」


コルカ渓谷の上を滑空する飛行機からそのまま飛び降りたくらいの速度で、気分が急降下する。

ここ最近は起きてから一分以内に、大げさな侍女の手によってご機嫌斜めな赤ちゃんが完成する。


手抜きごはんのカップラーメンよりも速いよ。

すごい!……って考えたと思った?


思ったんなら、顔洗ってきてね。


わたしは現在進行形で非常に不機嫌だから、すごい、だなんてこんなことで言いたくないよ。


「さぁ天使様、行きましょうね。皆様はもう、おそろいですよ。」


やったー!

家族のみんなと会えるよ!


―――え?

なんでこんなに喜んでるかって?


だって、大げさな侍女……あぁもう、いちいちこれ言うのは、面倒だよ。


「にゃまえ。」


「名前?わたしの、でしょうか?」


うなずいて見せると、ナタリーです、と答えてくれた。


「ニャタリー、もっとおちとやかに。」


あぁ~!

また噛んだぁ~!


もういいや。

さっきの続きを話すよ。


……大げさな侍女改めニャタ……ナタリーと離れることができるから、こんなに喜んでるんだよ。


この時間がなかったらたぶん、精神的に消耗して、すり鉢でゴリゴリすられる胡麻のごとく元気が削られて、最終的に目から光が消えてたと思う。

うん、絶対そうなってた。


みんなも気を付けてね。

ニャタリー(ナタリー)にはご注意を。


 ◇◇◇◇◇


「アンナマリーア様をお連れしました。」


ナタリーに抱えられて食堂に入ると、すぐにお母さん―――あ、そういえば言葉がわかると判明したとたん、お母さまって呼んで、と言われたんだった。


……コホン。

仕切り直します。


ナタリーに抱えられて食堂に入ると、すぐにお母様のお膝に乗せられた。

あったかいし、良い香りがして安心するから、この場所はわたしの大のお気に入りスポットなんだよ。


「おはよう、エヴァ。」


「おはよぅ……ほしゃいましゅ、おかぁしゃま。」


エヴァは、わたしのセカンドネーム。

家族がわたしのことを呼ぶときは必ず、ファーストじゃなくて、セカンドのほうの名前。

なんで?


「はい、あーん。お口あけてちょうだい。」


口元にスプーンが差し出される。

そう、スプーン。

スプーン!


―――みんな、気がついた?

もちろん、気づいたよね?


わたしが食べているのは、なにを隠そう、離乳食です!

どう?

驚いた?

すごいでしょ?

反応、プリーズ!


―――あ、めんどくさい?

うざったい?

……そうですか。

ごめんなさい。

許してください。

まことに申し訳ございませんでした!

見捨てないでください‼


閑話休題。現在わたしは離乳食を食べているのだけれど、さすがに母乳から離れるのが早かったみたいで、離乳食希望を出したとき、お母様は数秒間驚愕したあとさびしそうに少し笑ってた。


ちなみに、わたしの身体のほうに全く問題がなかったのは、アリアフィディーナ(おちゃらけた女神様)のおかげだよ。


「エヴァ、お口。」


はっ、ごはん中だった。

お母様ごめんなさい、すっかり忘れていました。


 ◇◇◇◇◇


ごはんの後、家族全員になでまわされてもみくちゃにされ、十分ほどたったら各自自然解散。

わたしはお母様のお部屋に強制連行される。

家に残っているお兄様やお姉さまも、一緒にくる。

数日前から、みんなが通っている各教育機関は長期休暇に入ったらしい。

そこからお昼までは、ひたすら遊び(言語学習)に励む。


これが、最近のわたしの午前中のルーティーンです。

以上。


また会おうね!

アンナマリーア、思いっきり舌を嚙んじゃってます。

いちゃい(痛い)よぉ……。


以下解説。

<コルカ渓谷>

ペルーのアレキパ州に位置し、世界で最も深い峡谷の一つに数えられている。

深さは、およそ4150メートル。

7,7,2024

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