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体が小さくなっている!(吸血鬼幼児)

——墓地ダンジョン 一階層 ———


どうして…………


近くの水溜りに映る5歳児程度の背丈の自分を見て思わずそう思わずにはいられなかった。


「なんで、体が小さくなっているんだ?」


変わり果てた自分の姿を見ながら、情報整理のためにもこれまでのことを思い返していた。


——天界 第三大広間 (一時間前)———


気がつくと全面が白一色の場所に立っていた。

周りを見渡すが、どこまでも白い景色が広がっており、途轍なく広いことがわかる。


「ねぇ、君が河野才血くんで合っているかな?」


突然、後ろから声が聞こえてきた。


「初めて、僕は天使。君を異世界に転生させるために来たんだ、何か質問はあるかい?」


振り向くと、まるで透明に見えるほどの肌に羽を生やしている浮世離れした美しさの人物がいた。


いつもの自分ならそんな話は嘘だと一蹴していたはずだった。

しかし、今の私にはそれが出来なかった。

この白い空間と目の前の人物の異質さ、

なにより、自分で死んでしまった時のことを覚えてしまっていろからだ。


異世界転生? 

私はこれまでの生活で異世界転生のジャンルを読んだことがあり、知識として知っていたので余り驚かなかったが、その代わりに一つの疑問が頭に産まれた。


「転生と言っているが天国や地獄は存在しないのか?」


「いいや、存在しているさ。

ただ、今の天国と地獄は人で溢れていてね。

最近は特に人の人口が増えて、結果的に死者も増えている。」


「その結果、天国と地獄に入れる人数に制限をかけて入れなかった人には異世界へ転生をしてもらうことになったんだ。」


なるほど、確かに理屈は通っているかもしれないが……


「異世界に行くのには不安が残るな。」


「もちろん、救済措置として転生者特典も用意してあるんだよ。」


転生者特典!

異世界に憧れたことがある私としては嬉しくて気持ちが昂るが、ここはちゃんと聞かなければならないだろう。


「転生者特典は何が決まっているのか?」


「ひとりひとりランダムにサイコロの出目で決めているんだよ」


そう言いながら、少し大きめのサイコロを6つ取り出して、振った。


「この出目は確か……」


その時、このサイコロの出目によっては新しい人生が180度変わってしまうかも知れないと思い、私の心臓がバクバクと音を立てた。


「……吸血鬼化だね」


「これは、君の種族を吸血鬼に変える異能力みたいだね。」


「それは、当たりの転生者特典なのか?」


「悪いんだけど特典に関してはあまり聞かされていないんだ。

だから、その力についてはよくわからないかな」


「ただ、吸血鬼といえば美形で有名だし、悪くないと思うよ。」


「じゃあ、転生者特典も決まったから異世界へ転生させるね。君の幸運を祈っている」」


「ああ、よろしく頼む」


こうして、河野才血は異世界転生したのである。


——TIPS——


【吸血鬼】

モンスターの一種。長寿。夜行性

弱点:日光、銀、流水、十字架など

人間と同程度の知能を持つ。

その多くが美形であり、強力なので

モンスターの中でも知名度が高い。



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