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アタシ達が確かに生きた証  作者: 海
第1章〜偽りの楽園〜
8/18

セカンドライフの始まり〜終〜

 一通り見終えると、気づいたら夕方になっていた。そろそろお腹が空いてきて、アタシ達は食堂に行くと、シェラ達が先に夕食を食べ始めたていた。


『ん?おせーぞ!』こちらに気づいたシェラがアタシ達に話しかけてきた。


「ごっめんなさーい!!」ミリアがいつものふざけた口調でシェラに謝った後、アタシ達も食堂で夕食をもらい食べ始めた。


「おほー!今日はカレーですか?!それでは早速〜あーむ」

ミリアはカレーを口いっぱいにほうばった。


「うーーーん!!美味しいーー!!」と、満足そうに食べてる。無理もない、アタシや他の子もそうだけど、食堂のカレーはミリアの大好物。家を出ていくまでにもう一度食べれてよかった。


アタシ達が無性にカレーにがっついていると、


『そーいえば、お前らさっきまで何してたんだ?』シェラが聞いてきた。


『あ、私もそれ気になってた。」セリナも聞いてくる。


「あー、えっとね〜それはね〜ふふふ、いったい何だと思う?少女達よ!」と、ミリアがもったい付けてなかなか話そうとしないので、


「明日でこの家ともお別れだからその前に少し、育った家を

見ておこうと思ってね」アタシがそう言うと、


『お、いいじゃねーか、明日は俺達も混ぜろよ〜』シェラが言ってきた。


『私も見て回りたいな〜』セリナも食い付いてきた。


「お!?じゃあ明日もう一回、今度は皆で行こうか!」ミリアがそう言うと、


『賛成〜!!』ルミア達も混ざってきた。




その日は早くに寝り、次の日は早くに起きて皆で孤児院を、育った家をもう一回、今度は皆で見て回った。


夕飯を食べ終わると、食堂から甘い匂いが漂ってきたと思うと急に電気が消えた。すると、


『ハッピバースデイ、トゥーユー』皆が歌い出した。そして先生がケーキを持ってきた。アタシはケーキについていたろうそくを消した。そしたら、


「ルー、おめでとう!」『おめでとうルーゼ!』

ミリアとイリスが言ってくれた。すると『ハッピーバースデイ、ルーゼ!!』他の皆も祝ってくれた。


「あ、ありがとう、皆!」アタシは少し照れた表情で、嬉しさで少し涙を流しそうに言った。


『はい、皆さーん、聞いてください。』ケーキを食べ終えた後、先生が皆んなに言った。


『今日でルーゼ達、年長組の皆とはお別れになります。最後に皆で手紙を渡しましょう!!』


年少組の子達が、アタシ達それぞれに手紙をくれた。アタシは2歳下のミシェルとルエから手紙をもらった。


「ありがとう、2人とも。」アタシは2人にお礼を言った。

『私達こそありがとう〜』『あっちに行っても、ルエ達のこと忘れないでね。』2人は泣きながらアタシに言ってきた。


「忘れないよ!アタシこそいっぱいいっぱいありがとね〜」忘れるわけない、ここでの生活。皆んなと過ごした2年間。アタシにとっては毎日がかけがえのない大切な日々だった。




その晩、アタシ達年長組は荷物をまとめ終えると、それぞれこの家での最後の夜を過ごした。アタシはミリアとルミア、それにソフィとセリナ、シェラの6人で、アタシの部屋で集まって話をしていた。


「私さっき、つい泣いちゃったよ、手紙をもらって」ミリアが言った。『僕も泣いちゃった、皆んな想いがこもった手紙。僕、ずっと大切にしようと思う。』とソフィが応える。


「いや〜にしてもルーもこれでようやく10歳、今日でこの家ともお別れかー」いつもは明るいミリアが、少し寂しげに言うと、


『だね、でも先生や下の子達、この家とのお別れは辛いけど、新しい暮らしはどんなだろうって、私は少し楽しみでもあるな〜』そうイリスが言った。


「確かにそうだね、お別れは寂しいけど、でも、皆それぞれ夢を叶えるためには、新しいところでの生活も大事なんだよね。」


『ルーゼの言う通りだな、先に行った姉ちゃん達も、それぞれ色んな思いを抱えて旅立って行ったんだ、俺たちも姉ちゃんたちを見習おうぜ!』


その日は真夜中まで語りつくした。


そしていよいよ、出発の朝。






『それじゃあ皆さん、元気でね。』先生がアタシ達年長組9人を迎えてくれた。『お別れやだよ〜』『もっといてー』などと年少組の子達が泣き出した。無理もない、この子達にとっては姉同然のアタシ達が抜けるんだ。


「ほ〜ら、もう皆泣かないの!すぐにまた会えるよ!」ミリアがそう言うと


『あと2年後、それまでは8歳のあなた達が、下の子達を引っ張っていってあげてね。』いつもの優しい口調で、フィオナが年少組の8歳の子達にそう言った。すると下の子達も皆涙を堪えて笑顔で送り出してくれた。


アタシ達は孤児院の入り口まで歩いて、迎えのバスを待っていた。


『ん?あ!あのバスじゃねーか?』シェラが何かに気づいて指差した。


すると大型のバスが孤児院の前に停車した。


「ほへーこれに乗って行くんだ〜」


「私、バスって初めて見ました。」と、普段はおとなしいフランが言った。


イリスやソフィも物珍しそうな目でバスを見つめていた。多分ここの孤児院の大半の子はバスなんて実際に見るのは初めてだろう。何せ生まれてすぐに孤児院にきて、外の世界に触れることなどなかったのだから。


どういう訳か、ミリアはあまり驚いていなかったが…


アタシ達は荷物を詰め込み、運転手さんに挨拶をするとバスに乗り込み、アタシはミリアの隣の席に座った。


『それでは出発しまーす』


アナウンスが聞こえ、バスは発車した。










キャラ設定〜年長組〜


ルーゼ

白石天斗の生まれ変わり、女の子に生まれ変わってからは、少し音無気味になり、一人称がアタシになった。生まれ変わった当時は8歳で、死んだ時から3年が経っていた。ショートヘアの黒髪、左前髪をヘアピンで止めている。お菓子が好き。


ミリア

元気いっぱいの家族のリーダー的存在、ルーゼの1番の親友で家族全員の姉ポジション、誕生日は年長組の中でも1番早い。エメラルドグリーンの瞳に、真っ黒なロングヘア、時々口調が仙人のようになる。食いしん坊で、カレーが台好物。


シェラ

男まさりな性格と口調の女の子で、少し肌黒いオレっ娘。運動が大好き。よくイリスやルミアと一緒にいて遊んでいる。勉強が少し苦手。ミリアと同じでよく食べる。


セリナ

透き通った真っ白な髪色に少し大きい紫色のリボンをつけた優しい子。読書が趣味で、よく図書室で本を読んでいる。たまにヤンチャをするミリアやシェラに説教をしている。


ルミア

金色の髪色に大きなクリクリとした目が特徴で、シェラどうよう運動が大好きで、ミリアと同じく元気いっぱいな女の子。よくフランやイリスと一緒に下の子達と遊んでいる。


ソフィ

赤みがかった髪色に、昔から右目に病気を持っていて眼帯を付けた子、甘いものが好きでルーゼとよく食堂で、皆んなには内緒におばさんにお菓子をもらっている。ボクっ娘の女の子



フィオナ

灰色の髪のおとなしい子、勉強が得意で、よくシェラやルミア、下の子達にも教えている。セリナと同じく読書が趣味で、よく図書室でセリナの横で本を読んだり、2人で遊んでいる。誰にでも優しいお姉さん。


イリス

前髪が黄色がかった緑の髪に、額に昔木登りして落ちた時の傷が付いている。とにかく体を動かす事が好きでシェラとよくかけっこで競い合っている。フランとは大の仲良し。


フラン

紫色の髪色にメガネをかけた子、誰かと一緒に行動する事はほとんどない。常に1人だが、イリスとはよく一緒にいる。殆ど喋らなく無口。こう見えてもかなりオシャレ好きで、孤児院で唯一耳にピアスをつけてる。1番の親友はイリス。しかし実は孤児院の中では、フィオナやセリナよりも頭がよく、ある事情を隠している…


という感じでございます〜個人的に自分はシェラとソフィが気に入っております!

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