セカンドライフの始まり①
「じゃあねミリア アタシ、必ずここを潰しに、アイツを殺しに戻るから、ミリアの分まで100倍頑張るから、あっちで応援しててね、それじゃ行ってきます。」
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俺の名前は白石天斗25歳、独身、大好きなアニメの制作に携わりたくて、アニメ制作会社で働いて、憧れの先輩や、可愛い後輩達と一緒に仕事をして、大好きなアニメを見る、そんな平凡な日々を送っていた。そう、送っていた。送っていたはずなのに、なのに…
「なんでこうなったのーーーーーーーー?」
2年前、俺は、いや、アタシは死んだ、工事中のビルの資材がアタシに直撃し、気づいたら、8歳の女の子に転生していた。
転生した先はどっかの国の孤児院で、アタシはどうやら両親に捨てられたようだった。それよりアタシの転生する前のこの体の持ち主の子はいったいどうなったのか。一体どうゆう仕組みで転生したのか?そもそも、転生って本当にあるんだな。
なんて事を自分の部屋で考えていると、
『ルーーゼーー』と名前をよばれ、誰かが入ってきた。
(ルーゼ)というのは今のアタシの名前だ、どうゆう因果か、ルーゼというのは伝嘘の主人公の名前と同じだった。
「なーに?ルミア」
『えへへ、こんなところにいたんだ〜、お外でミリアが呼んでたよ〜』
アタシの名前を呼んで入ってきたこの子はルミア、金色の髪に、クリクリした目が特徴の、今のアタシの家族だ。
「分かった、すぐいくよ」
アタシは玄関で靴に履き替えると、外に出た。ギンギンに輝いている太陽に、アタシは思わず「眩しい〜」と心の声がもれた。
『あ、ルーゼー、こっちだよー!』ブランコでアタシの名前を叫んでいる声の持ち主はセリナ、真っ白な髪に少し大きめのリボンを髪につけている子だ。この子もアタシの家族。
「ねーセリナ、ミリアは?」アタシはアタシを呼んだ党の本人のミリアがいない事に疑問を抱き、セリナに尋ねた。すると、
『ふっふっふー、少女ルーゼよ、我を見つけたまえ!って、ルーゼに伝えてって言ってどっか行っちゃったよ。』
はぁ〜全く、相変わらず何を考えてるのか分からんのは、2年前から変わらねーな。
「分かった、ありがとうセリナ、ミリアを見つけたらぶん殴っとくよ。」
アタシはセリナにそうゆうと、
『ふふ、行ってらっしゃーい』
と返事をもらい、ミリアを探しにシーソーの方に行くと、
『ようルーゼ、珍しいな、おまえが外で遊ぶなんてよ〜』と、声をかけてきたのは、シェラ。少し肌黒い男まさりな性格だが正真正銘の女の子で、アタシの家族の1人だ。
「やぁシェラ、ミリア見なかった?」アタシはシェラにそう聞くと、
『あ〜そーいえばさっき、家の中に入ってくのを見かけたぜ。』
「分かった、ありがと〜」
アタシは再び家の中に向かった。すると玄関の靴箱の中に手紙が入っているのに気づいた。
(ふっふっふっー、どうやら苦戦しているようだな、少女ルーゼよ、そんな君にいい事を教えてあげよう、夕食までに我を見つける事が出来たら褒美を授けてしんぜよう〜!)
はぁ〜一体何がしたいのかさっぱり分からん。
アタシは家の中をしばらく探していると、
『あ、ルーゼー!!』と後ろからまた誰かがアタシの名前を呼んだ。振り替えると、ソフィがそこにいた。赤みがかった髪色に、右目に眼帯を付けた子だ。
「ソフィー、聞きたい事があるんだけど」ミリアを知らないか聞こうとすると、
『ミリアの事でしょー!』と元気な声でソフィが答えた。
「なんで分かったの?」と聞くと、
『いつもの事だも〜ん』とソフィが言う
「あはは」と、アタシは少しギクシャクした笑方をした。
『今さっき食堂で見かけたよ〜お腹空いてたんじゃないかな〜。』とソフィが言った。
なるほど、食いしん坊なミリアならそこに今もいるはずだ。
そう確信し、「ありがとソフィー」と、ソフィにお礼を言うと、アタシは食堂に向かった。