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雪に青サギ 第二十五話

いつも通りの実家。


いつも通りの家族。


違うのは多分、僕の中と兄の様子だけ。


僕が今見える世界は、とてもクリア。

いろんな色が澄んで見える。いつも食卓を囲む白いテーブルも、それに合わせて作られた白い椅子。

そこに座っている兄の真っ赤なパーカー。


今までと違った世界が見えた。恐怖心が急に巡ってきた。

僕だけが、どこかおかしくなってしまった感覚があって。似た世界に僕だけ連れて行かれたみたいで。

目に見えるものはいつもと変わらないはずなのに、どこかに違和感が覚える。


いつしか騒がしかった兄さんの声が聞こえなくなってきた。

足に力が入らない。膝から崩れ落ちたみたいだ。

その衝撃だけが僕の感覚に走った。

痛みはない。

もともと傷めるほど高くない。


僕の異変に気づいた姉さんが、僕の体を支える。そういえば瞬きしたっけ?目が乾く感覚もしない。

防衛本能からか、自然に目から涙が溢れてきた。

悲しくないけど、怖かった。


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