2等星・目覚めと呼び出し
目を覚まし、ここが学校だと思い出しベットから飛び起きる愛救。
腕を見ると包帯が巻かれていた。
「夢じゃない...はぁ~、どうしよう」
職員室に行って事情を話さないといけないし、未央ちゃん心配してるかもしれない。
そんな事を考えていると、カーテンが開けられる。
「起きた?まさか、気を失うとは思わなかったわ」
「ドジったと言われて、顔に血がついてるの見たら驚きますよ。」
「それはごめんね、あと、今お友達らしい子が来てるわよ」
入っていいよと言われて、ドアが開く
そこに立っていたのは、白髪の女の子____
「未央ちゃん!?」
「愛救君、ごめんなさい!」
俺の傍に来て、頭を下げる。
そんな彼女の頭を撫でる。
「大丈夫だよ、心配かけたね」
顔上げてと言うと、未央は涙目だった。
「愛救君、無事でよかった」
そう言って俺に抱き着く未央ちゃん。
ただ一つ、忘れてたことがある。
「い゛だだだっ、未央ちゃん!腕、腕いだい!」
強く抱きしめられたことで、腕の怪我を思い出した。
「ごめんなさい!?大丈夫?」
未央はすぐに離れ謝る、その二人をニヤニヤして見るサルース。
「何々、もしかして、二人は付き合ってるの?」
その言葉に顔を真っ赤にする二人。
「違いますよ!愛救君とは家がお隣なだけで」
「そうですよ、未央ちゃんとはお隣で」
「あら、そうなの?」
それと、早く先生に事情を話して来たら?と言うサルース。
愛救はそうだったと慌ててベットから下りた。
「サルース先生、ありがとうございました。」
「ありがとうございました。」
二人は急いで職員室に向かった。
______
職員室に着き、担任に事情を説明したら。
「事情は分かった、もう気をつけろよ」
退学が免れてよかったと一安心だったが、担任の一言で俺は驚いた。
「そう言えば、オリオンが蛇好を生徒会室に呼んでくれと言っていたな」
「えっ、オリオンさんが?」
これ生徒会室までの校内地図と言われ渡される。
「案内してやりたいんだが、明日の準備で忙しくて」
分かりました、ありがとうございますと言い職員室を出た。
「愛救君、どうだった?」
「大丈夫だよ、ただ、先生に頼まれたことやらなきゃいけないから、先に帰ってて」
気を付けてねと言い、帰って行った未央。
「はぁ~、どうしよう」
本日二度目の溜息をつき、生徒会室に向かう。
______
「確か此処のはず...」
校内地図には、図書室の奥の部屋と書かれていた。
しかし、あちこち探すも扉が見当たらない。
「見つからない、どこかに隠し扉が在ったりして」
そんなこと考えつつ、‘神と星座について’と書かれた本が目に入る。
何故か気になり、それを取ろうとした時。
「やっと来たか」
後ろを振り返ると、そこにオリオンが立っていた。
「えっと、先ほどはありがとうございました。どうして俺を呼び出したんですか」
「...お前の能力、使えるように手を貸してやる」
えぇっ!?と大きい声で驚いてしまい、煩いとオリオンさんに怒られる。
「すみません、でもどうして?」
「ただの気まぐれだ、返事は明日までだ」
そう言って図書室を出て行ったオリオン。
慌てて後を追い、廊下を出て探すもいつの間にかいなくなっていた。
「俺、今年厄年だっけ」
ただそこで立ち尽くすことしかできなかった。