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ルール (xxix)
次の開始時刻は9:53。あと30分もない。
時間がくれば、誰かがまたモンスターと戦わされる。それは自分かもしれないのだ。クラスに緊張が走る。
「さっきの2匹のモンスターを見れば、どれだけ危険な目にあうかわからない。ちゃんと準備をしておかないと、無事にここを出られない」
環の真剣な表情に、プルスとタウのを戦いを思い出す。
圧倒的な力、凶暴性、威圧感。見ている前で人が殺された。
あんな暴力的な場面を目撃したのは、ほとんどの生徒にとって初めてのことだった。今度は自分が立ち向かわなくてはいけない可能性がある。
「でも、準備ったって、どうしたらいいの」
不安げに内巾絲が言った。環は携帯端末を示して教室を見渡す。
「できる範囲で対策はとれる。アプリで技や魔法を見られるから、まずは有効なものを確認して覚える。先生や丹下くんたちが使ったようなものは強力な対抗手段になる」
「そうだな、大技を覚えりゃ、がんがん攻撃できる」「毒とか麻痺とか眠りとかの間接系はわりと使えるぜ」「私、回復や速く逃げられる魔法がいい」
それぞれが意見や希望を述べあう。わずかながら救いを見いだすクラスメイトに征従が水をさした。「そううまくいかないんだよ」




