表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/184

ルール (ii) ――― r ∪ 1e

 3年D組は騒然としていた。

 5階の窓から見えた不穏当な光景は、その時点ではまだ、どこか絵空ごとのようにとらえていた部分があった。モンスターにやられてはいるようだが、「ゲーム」上の演出であり、戦いが終わればリセットされ、なにごともなかったように復活するのだろうと。どのような仕組みかはわからないが、教師が生徒を危険な目にあわせるはずがないと。


 しかし、教室に戻ってきた征従、真砂鉉、天祀の3人が語る真に迫った恐怖と、枡田が消滅のまぎわに彼らに託した言葉――隔絶された異空間内にあって、帰るにはゲームをクリアしなくてはならない――に異常さを覚えずにはいられなかった。

 どうも自分たちはそうとうまずい事態に直面しているぞと。


「とにかく職員室へ言いに行こう」


 瓜子(うりこ)歩弓(あゆみ)がいつもの明るさを欠いた面持ちで言うと、私も行く、あたしも、と椢方(くぬがた)四季(しき)左木(さき)円月(えるな)など数人の女子が続く。

 連れだって教室を出ようとする彼女たちに誰かが言った。「やめたほうがいいと思う」


 クラスじゅうの目が三郎丸(さぶろうまる)(たまき)に集まった。


「なんでよ?」「人、死んでんだぞ」「こんなわけわかんないこと、早く知らせないと」


 いぶかしげに反発するクラスメイトに、別の男子生徒が「副委員長が正しい」と言った。


「どういうことだよ、委員長」


 クラス委員長の佐々田(さざだ)九十九(つくも)に今度は視線が寄せられる。

 常にどこか超然とした余裕のふるまいでいる彼が見せる、めずらしく硬い表情は、嫌な予感をクラスメイトに催させた。


「三郎丸さん、君もあれ(・・)を確認したんだね?」


 九十九に問われて環は無言でうなずく。あれとはなんだろう、といぶかしむ一同に、彼女は携帯端末の画面を見せ「みんな、アプリをよく見た?」と尋ねた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ