引き続き「 20歳未満の読者さんは、読まないでください 」の内容が続きます。
突如セロフィートの手の中に杖が出現した事に、其の場に居た〈 亜人種 〉は驚き、驚愕の表情を浮かべた。
此処に居る〈 亜人種 〉は〈 魔法 〉の存在を知らないのかも知れない。
そんな〈 亜人種 〉を余所にセロフィートは杖を軽く振った。
別に杖等必要ないし、態々杖を振る必要もないのだが、〈 亜人種 〉に一目置かせる為にも多少の凝った演出をするのは大事だ。
杖をサッと振り、〈 古代魔法 〉を発動させると、地面に〈 魔法陣 〉が出現した。
〈 魔法陣 〉が、パァァァアアア──と眩く光ると、3名の人物の姿が現れた。
〈 魔法陣 〉の中に転移された1人目はアンドレムで、2人目はイシュハルトだ。
3人目はセロフィートも知らない男性だった。
年齢は30代前半ぐらいだろうか。
バスローブを着ているアンドレムと違い、イシュハルトと男性は裸で抱き合っていた。
どうやらイシュハルトの夜の相手らしい単髪赤毛の男性は、自分の身に起きた状況を未だ把握していないのか、イシュハルトの尻に自分の下腹部を激しく打ち付けていた。
セロフィート
「おや?
お楽しみ中でしたか。
丁度良かったです」
セロフィートは持っていた杖をシュン──と消すと、オテルガに3名の男性をプレゼントする事を伝えた。
〈 亜人種 〉は、アンドレム,イシュハルト,単髪赤毛の男性をマジマジと見ながら熱心に観察している。
単髪赤毛の男性が漸く自分の置かれた異様な状況に気が付いたのは、イシュハルトの尻から下腹部を離し、抜いた時だった。
目の前には見た事もない〈 亜人種 〉が大勢おり、単髪赤毛の男性は悲鳴を上げた。
両目を光らせながら大勢の〈 亜人種 〉が自分のしていた行為をマジマジと見ていたのだから、叫んで当然だろう。
単髪赤毛の男性の悲鳴を聞いたアンドレム,イシュハルトも周りに居る〈 亜人種 〉の存在に気付くと恐怖の悲鳴を上げた。
意識を失いかけたアンドレムの視界に、とある人物の姿が入った。
其の人物は誰でもない絶世の美青年のセロフィートの姿だった。
アンドレム
「…………なっ…何故…、貴方様が此処に?!」
アンドレムはガタガタと震える声でセロフィートに問う。
セロフィート
「さて、何故でしょうね?」
セロフィートはアンドレムに対して、にこり…と微笑むと目を〈 亜人種 〉へ向ける。
セロフィート
「──オテルガさん、彼等も宴の仲間に入りたいそうです。
皆さんで可愛がってあげてください。
朝迄たっぷり♪」
慈愛に満ちた聖母の様な微笑みを浮かべ、其だけ言うと、身体を震えさせながら茫然としている3名に右手を振りながらセロフィートは《 広場 》を去って行った。
セロフィートが何語で言葉を発したのか分からない3名は余計に不安になる。
言葉の通じない者達を前に、益々恐怖と不安が増してしまう。
セロフィートから贈られたプレゼントを前にした〈 亜人種 〉は、喜びと感激の雄叫びを上げると3名を引き離した。
テンションアゲアゲとなった〈 亜人種 〉の宴は、最高潮に達し、夜明け前迄続くのだった。