──*──*──*── 飲食街
マオ
「 ──へぇ、《 飲食街 》は賑わってるんだな〜〜。
親子連れが多いみたいだ 」
セロフィート
「 マオ、飲食店の看板を見てください。
理由が書かれてます 」
マオ
「 何々〜〜?
“ 親子連れ限定サービス期間中 ” だってさ。
へぇ…… “ 16歳未満の親子連れだと子供の分だけ半額になります ” だってさ。
各店限定で親子グッズも貰えるみたいだ。
いいよな〜〜、子供だけ! 」
セロフィート
「 ふふふ。
マオも子供のフリします?
黙っていれば小徒に見えますし♪ 」
マオ
「 嫌だよ!
オレは成人してんの!
子供のフリなんて出来るかよ!
其に〈 大陸りく仰こう神しん神しんエルゼシア様さま 〉にガッツリ見みられてるだろが!
ズルなんてしない! 」
セロフィート
「 はいはい。
マオの正しょう直じきさん。
親おや子このフリは出で来きませんね。
ふふふ♪ 」
マオ
「 …………したかったのかよ(////)」
セロフィート
「 親おや子こにしては似にてませんし、無ム理リでしょうね。
成なり済すまし防ぼう止しの為ために身み分ぶん証しょう明めい証しょうの提てい示じは必ひっ須すの様ようですし 」
マオ
「 あ、本ほん当とだ。
ちゃんと下したに書かいてある。
ズッコが出で来きない様ようになってるんだな。
まぁ……セロには無む意い味みだよな。
本ほん物ものの身み分ぶん証しょう明めい証しょうを作つくっちゃえる訳わけだし…… 」
セロフィート
「 作つくります? 」
マオ
「 止やめろ、マジで!!
セロは人にんセロ形ぎょうフィートだから、〈 大たい信しん陸りく仰こう神しん神しんエルゼシア様さま 〉から罰ばっせられる事こともないから、やりたい放ほう題だいしたいかも知しれないけど、絶ぜっ対たいに駄ダ目メだからな!! 」
セロフィート
「 はいはい 」
マオ
「 セロ! 」
セロフィート
「 心しん配ぱいしなくても作つくりません。
そろそろ、 “ ハリンポルト ” に着つきません? 」
マオ
「 ん〜?
未まだかな??
あっ、ほら、此こ処こに “ ウリィンポス ” がある!
もう10軒けん先さきだよ 」
セロフィート
「 此こ処こ ウリィンポス はタルト専せん門もん店てんですね 」
マオ
「 タルトかぁ。
いいよなぁ、タルト!
なぁ、セロ。
帰かえりにさ、タルト買かって帰かえろうよ。
クラウノさんに御お世せ話わになる訳わけだしさ 」
セロフィート
「 そうです?
マオがそうしたいなら、買かえば良よいです 」
マオ
「 うん!
どんなタルトにしようかな〜?
今いまから楽たのしみだよな! 」
セロフィート
「 そうですね… 」
マオ
「 何なんだよ、セロ〜〜。
タルトは嫌きらいじゃないだろ? 」
セロフィート
「 好すきですよ。
マオがワタシにも買かってくれるなら 」
マオ
「 ………………買かうよ!
買かわせて頂いただきますよ! 」
セロフィート
「 有あり難がとう、マオ。
タルトの生き地じは、シュレク,サブレ,ブリゼの3種しゅ類るいありますね 」
マオ
「 あるけど、其それが何なんだよ? 」
セロフィート
「 3種しゅ類るいの生き地じのタルトを全ぜん種しゅ類るいを買かってください 」
マオ
「 はぁぁぁぁ?!
全ぜん種しゅ類るいのタルトを買かうのかよ!? 」
セロフィート
「 “ ホール買がい ” とは言いいません。
1切きれずつで良よいです 」
マオ
「 ……………………分わかったよ… 」
セロフィート
「 ふふふ♪
楽たのしみです(////)」
マオ
「( はぁ……。
もう、何なんなんだよ……セロは〜〜〜。
『 全ぜん種しゅ類るいのタルトを買かえ 』だなんて……。
良よく分わからないなぁ… )」
セロフィート
「 ──マオ、もう直すぐ10軒けん目めです 」
マオ
「 うん。
セロ、クラウノさんの名めい刺しは持もって来きてるよな? 」
セロフィート
「 忘わすれてませんよ。
マオと違ちがいますし 」
マオ
「 はぁぁぁぁ?!
オレが持もってたら忘わすれるって言いうのかよ?! 」
セロフィート
「 無なくしたり…とか 」
マオ
「 セぇロぉ〜〜〜〜!!
オレを何なんだと思おもってるんだよ!! 」
セロフィート
「 可か愛わいいウッカリさんです♪ 」
マオ
「 オ…オレは、ウッカリさんじゃないぞ!!(////)」
セロフィート
「 ──マオ、見みてください。
“ ハリンポルト ” に着つきました。
入はいりましょう 」
マオ
「 スルーするなよ!
オレ、今いま、大だい事じな事ことを言いったんですけど!
聞きいてるのかよ、セロ! 」
セロフィート
「 マオ、大おお声ごえで叫さけばないでください。
通つう行こう人にんに見みらてます。
恥はずかしい(////)」
マオ
「 誰だれの所せ為いだよ、誰だれの!! 」
セロフィート
「 マ〜オ、静しずかに 」
セロフィートは人ひと差さし指ゆびをマオのお喋しゃべりな唇くちびるにソッ…と当あてた。
何なにも言いえなくなったマオは、顔かおだけでなく耳みみ迄まで赤あからめながら、セロフィートを見み上あげた。
セロフィートは優やさしい笑え顔がおスマイルをマオに向むけて微ほほ笑えんでいる。
マオの唇くちびるから人ひと差さし指ゆびを離なはしたセロフィートは、大人おとなしくなったマオの肩かたに手てを置おいた。
飲いんハリ食しょくンポ店てんルトのドアを開あけ、促うながす様ようにマオを歩あるかせた。
マオが飲いんハリ食しょくンポ店てんルトの店てん内ないへ入はいったのを確かく認にんしたセロフィートは、自じ分ぶんも店てん内ないへ入はいり、ドアを閉しめた。