❗3.無人島 2 〜 隠れ家 2 〜
──*──*──*── 小屋の前
マオ
「──セロ!」
〈 獣族 〉と話を終えたセロフィートは、マオの声がした方に振り向いた。
セロフィート
「起きましたか」
セロフィートの姿を見付けたマオは、直ぐ様駆け出すとセロフィートの腰に抱き付いた。
マオ
「〜〜〜〜セロ!!
目が覚めたら知らない場所だったから不安になったよ!
何で傍に居てくれなかったんだよ〜〜〜」
寂しがり屋の子供の様に腰にギュッと強く抱き付くマオの頭をセロフィートは優しく撫でる。
セロフィート
「〈 船長 〉さんと話す事がありました。
怒らないでください」
マオ
「別に怒ってないよ……。
オレは出来る限り、セロから離れたくないんだよ!
──べっ別に〈 亜人種 〉が怖いからじゃないぞ!(////)」
セロフィート
「はいはい。
ちゃんと解ってます。
夫婦ですし」
マオ
「うん…(////)
──そうだ、セロ……ジェリさんは?」
セロフィート
「ジェリさんです?
〈 亜人種 〉に歓迎されてます」
マオ
「歓迎?
何の歓迎??」
セロフィート
「どうやらジェリさんは、無条件で〈 亜人種 〉に好かれる人種の様です。
言葉は通じなくてもスキンシップは出来るものです」
マオ
「へ…へぇ〜?
だから、何の歓迎??」
セロフィート
「さぁ?
マオとワタシは夕食迄自由行動を許されました。
折角ですし、≪ 無人島 ≫を一周りして来ましょう」
マオ
「え…?
ジェリさんを置いてくのか?」
セロフィート
「ジェリさんは抜けれませんし」
マオ
「抜けれないって……。
でもさ言葉が通じないんだろ?
不安じゃないのかな?」
セロフィート
「〈 亜人種 〉からは敵意も悪意も感じませんし、大丈夫です。
──さ、行きましょう」
セロフィートはマオを腰から離すと、マオの左手を握った。
マオ曰く “ 夫婦繋ぎ ” である。
マオ
「…………ま、まぁ…セロが『 心配ない 』って言うなら信じるよ。
〈 亜人種 〉が暮らしてるなら、此処は≪ 無人島 ≫じゃないよな」
セロフィート
「そうですね」
セロフィートとマオは、手製の《 港 》から左回りに≪ 無人島 ≫を1周する事にした。




