──*──*──*── 宿屋街
──*──*──*── 宿屋・クルセイル亭前
エイラクトミスタ
「実は此の《 宿屋 》の息むす子こはね──」
?
「おい!
何い時つ迄まで外そとで話はなしてるつもりだよ?
さっさと中なかに入はいってチェックインを済すませてくれよ!」
《 宿やど屋やクルセイル亭てい 》の《 玄げん関かん 》から出でて来きたのは、緑みどりがかった黒くろ髪がみの青せい年ねんだった。
エイラクトミスタ
「──クルセイル!
御ご免めんなさいね。
セロフィートさん,マオ君くん、後あとは此この《 宿やど屋やクルセイル亭てい 》の息むす子このクルセイルに聞きいてください。
口くちは悪わるいけど、親しん切せつな子こですから」
セロフィート
「エイミスさん、《 宿やど屋や 》迄までの案あん内ない、有あり難がとう御ご座ざいました」
マオ
「折せっ角かく仲なか良よくなれたのにな…。
エイミスさんと別わかれるの寂さみしいよ…」
エイラクトミスタ
「──マオきゅん…(////)」
マオ
「え??」
エイラクトミスタ
「──はっ!
なっ…何なんでもないのよ、マオ君くん!
一寸ちょっと噛かんんじゃっただけだからね!!」
マオ
「う、うん…。
大だい丈じょう夫ぶ??」
エイラクトミスタ
「だ、大だい丈じょう夫ぶよ!
──じゃあ、クルセイル、後あとは宜よろしくね!
私わたしは《 交こう番ばん 》に戻もどるから!!」
《 宿やど屋やクルセイル亭てい 》の息むす子こであるクルセイルにセロフィートとマオを託たくしたエイラクトミスタは、慌あわただしく《 宿やど屋や街がい 》を走はしり去さって行いった。
クルセイル
「相あい変かわらず忙せわしい奴やつだなぁ…。
あぁっと、オレはクルセイル。
此この《 宿やど屋やクルセイル亭てい 》の息むす子こだ。
アンタ達たちの事ことは聞きいてるから、さっさと入はいってチェックインだけでも済すませてくれるかな」
セロフィート
「分わかりました。
今日きょうから御お世せ話わになります。
クルセイルさん」
クルセイル
「あ〜〜悪わいけど、オレの事ことは『 クルス 』って呼よんでくれるか?」
セロフィート
「分わかりました。
クルスさん。
マオ、中なかへ入はいりましょう」
マオ
「そうだな」
セロフィートに促うながされたマオは先さきに《 宿やど屋やクルセイル亭てい 》の中なかへ入はいった。
マオの後あとにセロフィートが《 宿やど屋やクルセイル亭てい 》へ入はいり、最さい後ごにクルセイルが入はいり、《 玄げん関かん 》を閉しめた。