❗2.取調室 14 〜 魔鉱石の作り方 5 〜
エイラクトミスタ
「( 私…本来は年上が対象だけど……マオきゅんだけは特別よ!!
年下だって構わないわ!
マオきゅんと付き合いたぁ〜〜〜〜い!!(////)
マオきゅんってば、恋愛には奥手そうだし、私が手取り,足取り,腰取りと隅々迄教えてあげたいわぁ〜〜〜。
受けかしら??
ううん、断然、受けよね!!
積極的に攻めてくれるマオきゅんも良いけど、恥ずかしがって照れるマオきゅんの方が断然良いわよねぇ〜〜~!!
首輪とか、獣耳とか付けてぇ〜〜〜、きゃ〜〜〜〜!!
──じゅる…(////) )」
マオ
「…………エイミスさん?
どうかしたの?」
エイラクトミスタ
「──え?
何かしら??
( あぁ〜〜〜ん!
マオきゅんの上目遣いぃ〜〜〜ん(////)
ハギュッてしたいぃ〜〜〜〜(////) )」
マオ
「何か…大丈夫??
疲れたんじゃないのかな…って」
エイラクトミスタ
「え?
疲れてないわよ?
心配してくれて有り難う!
寧ろ、元気になったぐらいよ!
──じゃあ、私は此のまま〈 魔鉱石 〉を上司の元へ持って行きますね。
失礼します」
籠の上に箱を載せたエイラクトミスタは、カートを押して《 取調室 》を出て行った。
マオ
「…………なぁ、セロ…。
エイミスさんは本当に大丈夫なのかな?
途中で倒れたりしないよな?
セロにコキ使われた所為でさ!」
セロフィート
「人聞きの悪い事を言わないでください。
コキ使ってません。
第一、ワタシがコキ使うのはマオだけです」
マオ
「何でオレだけなんだよ!
全然嬉しくないんですけど!」
セロフィート
「ワタシがマオを頼りにしてる証拠です。
もっと喜んでください」
マオ
「喜べないから文句言ってるんだけど!」
セロフィート
「マオ、そろそろ14時になります。
〈 捜査員 〉が来られる頃です。
御行儀良く座って待ちましょう」
マオ
「お、おう…」
セロフィートに言われたマオは、先にソファーへ腰を下ろして座ったセロフィートの左隣に腰を下ろして座った。
セロフィートは大人しく読書を楽しんでいる。
相変わらず、マオには読めない文字がビッシリと並んでいる本だ。
マオ
「……なぁ、セロ。
其の本には何が書かれてるんだ?
オレにも分かる様に声を出して読んでよ」
セロフィート
「おや?
気になります?
良いでしょう。
聞かせてあげます」
マオ
「うん!」
セロフィート
「『 ──あ〜れ〜、お止めください、勇者様〜〜。良いではないか〜、良いではないか〜。あ〜れ〜、竜が私の帰りを待っているのに〜〜。良いではないか〜、良いではないか〜 』」
マオ
「……セロ〜〜。
棒読みされても分かんないよ…。
其って、どんな話なんだよ?
勇者とか竜が出て来るのか??」
セロフィート
「そうですね。
『 鬼畜勇者に拉致られた竜巫女を助ける為に冒険者になって無双する 』──というタイトルの竜が旅に出る冒険物語です」
マオ
「タイトル長っ!
って言うか…鬼畜勇者??
竜が冒険者??」
セロフィート
「竜の子供が人間の姿になり、様々な困難を乗り越え、鬼畜勇者の放った刺客達を倒し、拉致られた竜巫女を救い出す迄の──」
セロフィートが物語の説明をマオにしていると、《 取調室 》のドアからコンコン…と音がした。
誰かが来たのだ。
セロフィート
「おや?
もう14時でしたか。
マオ、きっと〈 捜査員 〉さんです」
マオ
「セロ、後で話の続き聞かせてよ」
セロフィート
「はいはい」
セロフィートは読んでいた頁に栞を挟み、本を閉じると《 魔法陣 》の中へ入れた。




