❗2.取調室 13 〜 魔鉱石の作り方 4 〜
マオ
「そうだな〜〜。
……オレ、ちゃんと話せるかな?」
セロフィート
「大丈夫です。
ワタシに話してくれた事と同じ内容を其のまま話せば良いです」
マオ
「う、うん……」
セロフィート
「不安です?」
マオ
「セロも傍に居てくれるんだろ?
オレ……1人で事情聴取を受けるのは嫌だよ……。
セロに居てほしい…」
セロフィート
「エイミスさんに聞いてみましょう。
駄目でも終わる迄ワタシは待ってます。
安心してください」
マオ
「…………うん…」
セロフィート
「手配してもらえた《 宿屋 》に着いたら『 いいこと 』しましょう」
マオ
「──は?!
『 いいこと 』…?!(////)
な、なん…何で…(////)」
セロフィート
「嫌…です?」
マオ
「………………嬉しい…けど(////)」
セロフィート
「事情聴取を頑張ったマオへの『 御褒美 』です。
どうです?」
マオ
「〜〜〜〜うん(////)
1人でも頑張る…(////)」
セロフィート
「宜しい」
ふわり…と微笑んだセロフィートはマオを抱きしめ、優しく抱擁をしてあげる。
マオ
「…………セロ…(////)」
セロフィートとマオが2人の世界に入っていると、《 取調室 》のドアが開いた。
エイラクトミスタが戻って来たのだ。
今度は箱ではなく、運ぶのも大変そうな大きな籠をカートに載せて持って来た。
エイラクトミスタ
「遅くなってしまって、すみません。
量が多いですけど此だけ、お願いします」
マオ
「…………凄く大量の石ころだね…。
( おいおい…本当に、こんなに必要あるのかよ??
まさか皆で『 懐に入れちゃおう 』なんて事は考えてないよな?? )」
エイラクトミスタ
「えぇ……。
私もそう思ったんですけど……、何せ≪ 港町 ≫にある《 交番 》に勤務している〈 警察官 〉の人数となると……。
すみません、セロフィートさん…」
セロフィート
「構いません。
此だけの〈 警察官 〉が居れば、〈 旅人 〉〈 旅行者 〉達に〈 魅了魔法 〉を掛けた真犯人も見付けられそうですね」
エイラクトミスタ
「──はい!!
最優先で捜査する事に決まりましたから!」
セロフィート
「良かったですね、マオ」
マオ
「あ、うん…。
早く逮捕出来ると良いね…。
( 本当に真犯人を探し出して、逮捕してくれたら良いんだけどな… )」
セロフィート
「マオ、〈 魔鉱石 〉へ精製します。
手伝ってください」
マオ
「うん…」
エイラクトミスタ
「私も手伝います!
スコップも持って来ました!
マオ君、良かったら使ってね」
マオ
「有り難う、エイミスさん」
マオはエイラクトミスタからスコップを受け取った。
セロフィート
「もい1枚手巾を出します。
エイミスさんは左側の手巾の上に石ころを載せてください」
エイラクトミスタ
「分かりました」
こうして《 取調室 》にて再度、石ころを〈 魔鉱石 〉へ精製する作業が始まった。
マオの事情聴取は予定の11時になっても始まらず、14時に変更になった。
マオの前に事情聴取を受けていた者が、一悶着起こした所為だった。
12時の昼食には〈 警察官 〉が手配してくれた出前を御馳走になり、石ころを〈 魔鉱石 〉へ精製させる作業を続けた。
籠に入っていた全ての石ころを〈 魔鉱石 〉へ精製させる作業が漸く終わると、籠に入っていた〈 魔鉱石 〉に〈 魅了魔法 〉を探知する〈 魔法 〉を附与する作業に入った。
セロフィート
「──此で終了です。
エイミスさん、〈 魔鉱石 〉への附与も済みました」
エイラクトミスタ
「……有り難う御座いました!!
最後の附与の仕方は凄いですね!
籠ごと出来ちゃうなんて!!
セロフィートさん、本当に有り難う御座います!
マオ君も有り難う」
マオ
「……エイミスさん、オレの事情聴取はエイミスさんが担当してくれるの?」
エイラクトミスタ
「御免なさいね、私じゃないの。
事情聴取は〈 捜査員 〉がする事になっているの」
マオ
「そう、なんだ…」
エイラクトミスタ
「初めての事情聴取だものね。
不安な気持ちになるのは分かるわ…。
でもね、安心して、マオ君。
事情聴取は此処でするし、セロフィートさんにも同席してもらうから」
マオ
「セロも一緒で良いの?」
エイラクトミスタ
「勿論よ。
マオ君は事件の被害者だもの。
加害者に対する事情聴取とは違うから、怖がらなくて良いのよ」
マオ
「……うん…。
有り難う、エイミスさん…」
セロフィート
「良かったですね、マオ」
エイラクトミスタ
「( マオきゅん、可愛いわぁっ(////)
とても20歳には見えないもの(////)
もう、天使よ!!
うきゅ〜〜〜〜ん(////) )」




