✔ 2.取調室 4 〜 朝食 4 〜
マオ
「 …………早く原因が判れば良いのにな…… 」
セロフィート
「 事件解決は警察官に任せましょう。
マオとワタシはあくまで “ 巻き込まれた側 ” です。
事情聴取が終われば、マオとワタシの此処での役目も終わります 」
マオ
「 …………うん…。
………………なぁ、セロ…… 」
セロフィート
「 どうしました? 」
マオ
「 …………オレはさ…どんな感じで3階の廊下に倒れてたんだ??
……………………オレ…………オレは……ちゃんと…服を着てた……のかな?? 」
セロフィート
「 はぁ?
着てましたけど?
着てたらいけなかったです? 」
マオ
「 ──っ(////)
着てなきゃ困るよ!!
…………其の…服に乱れとか…あった??
………………脱がされかけてたり……とか…(////)」
セロフィート
「 なかったですけど?
抑、マオの着ている衣服類はワタシが用意した特別製です。
マオ自身が脱ぐか、ワタシが脱がせるかしなければ、はだけもしません。
何を心配してます? 」
マオ
「 そ、そうなの??
他人に脱がせられたりしないの?? 」
セロフィート
「 当たり前です。
剣だろうと斧だろうと、衣服類に傷付ける事は出来ません 」
マオ
「 そうなんだ…。
良かった〜〜〜(////)」
セロフィート
「 本当にどうしました? 」
マオ
「 ──え?
…………あれ??
……えぇと〜〜〜〜何で不安になったんだろ?? 」
セロフィート
「 もう済んだ事です。
何も不安がる事はないです 」
マオ
「 …………うん…(////)
セロ…(////)」
セロフィート
「 ふふふ。
マオの甘えん坊さん♪ 」
マオはセロフィートの身体にギュッと強く抱き付いた。
セロフィートはマオの不安を取り除く様に、頭を優しく撫でてあげた。
暫し、2人切りの時間を過ごしていると、取調室のドアがノックされる。
マオ
「 ──誰だろう?? 」
セロフィート
「 エイミスさんでしょう。
ポットを持って来ると言ってましたし 」
マオ
「 そっか!
──どうぞ! 」
マオがドアに向かって声を出すと、ドアが開いた。
取調室に入って来たのは、ポットを持ったエイラクトミスタだった。
エイラクトミスタ
「 ──遅くなってしまって御免なさいね。
途中で上司に捕まってしまって…… 」
マオ
「 大丈夫だよ。
40分くらいどうって事ないよ。
エイミスさんも座ってよ。
タルトを食べながら話を聞かせて 」
エイラクトミスタ
「 私も良いの? 」
マオ
「 勿論だよ!
だってエイミスさんはセロとオレの担当さんだもん 」
セロフィート
「 遠慮しないでください。
一緒に食べましょう 」
エイラクトミスタ
「 あ…有り難う御座いますっ(////)
……実は朝食が未だで…お腹が空いてて(////)
助かります 」
マオ
「 其なら食事を邪魔されない様に鍵は掛けとかないとね! 」
エイラクトミスタ
「 そうね。
そうするわ! 」
マオに言われたエイラクトミスタは、ドアに鍵を掛ける。
ポットをテーブルの上に置いたエイラクトミスタは、マオとセロフィートと向かい合う形でソファーに腰を下ろして座った。
セロフィート
「 紅茶はワタシが淹れましょう。
エイミスさんは好きなタルトを選んでください 」
エイラクトミスタ
「 有り難う御座います、セロフィートさん(////)」
マオ
「 セロの淹れた紅茶は絶品だよ!
安物の紅茶葉を使っても、高級な紅茶が負けちゃうくらい美味しい紅茶が飲めるんだよ! 」
エイラクトミスタ
「 まぁ、そうなの?? 」
マオ
「 セロの紅茶を飲んだら、他の紅茶を飲んでも物足りなさを感じるよ! 」
エイラクトミスタ
「 マオ君はセロフィートさんの淹れる紅茶が好きなのね 」
マオ
「 うん!
──あっ、エイミスさんは朝食に甘いの食べても大丈夫なの?
胃に凭れたりしない? 」
エイラクトミスタ
「 心配してくれて有り難う、マオ君。
ワタシは平気な方なの。
マオ君は大丈夫? 」
マオ
「 うん。
オレも平気な方だよ。
セロも平気だよ 」
セロフィート
「 ──どうぞ、エイミスさん。
エイミスさんの口に合うと良いですけど… 」
エイラクトミスタ
「 有り難う御座います、セロフィートさん。
──わぁっ、いい香り〜(////)
棚に置いてある紅茶葉を使ったんですよね?
淹れ方が違うだけで、こんなに香りがするなんて……(////)」
エイラクトミスタはセロフィートが淹れた紅茶の香りを一頻り堪能してから、ティーカップに唇を付けると一口、口の中に紅茶を含んだ。
コクン──と紅茶を飲み込んだエイラクトミスタの目からは、涙が流れた。
エイラクトミスタ
「 …………え??
涙…??
ど、どうして…(////)」
セロフィート
「 エイミスさんの口に合った様ですね。
良かったです 」
エイラクトミスタ
「 え…??
あ……はい…(////)
…………とても美味しいです(////)
初めてです、こんなに美味しい紅茶を飲んだのは…(////)
こんなに紅茶が美味しかったら…タルトも進んじゃいますね(////)」
マオ
「 だろ?
だけど、食べ過ぎと飲み過ぎには注意しなきゃだよ 」
エイラクトミスタ
「 ふふふ(////)
本当ね! 」
マオ,セロフィート,エイラクトミスタは暫しの間、紅茶とタルトを味わいながら他愛のない話を楽しむのだった。




