✔ 2.取調室 3 〜 朝食 3 〜
マオ
「 ………………何言って… 」
セロフィート
「 倒れているマオを見付けたのは、誰でもないワタシです 」
マオ
「 …………セロが… 」
セロフィート
「 君を襲った犯人をワタシは決して許しません 」
マオ
「 セロ……。
…………若しかして…セロ…はオレを襲った犯人が、クラウノさんだと思ってるのか?
だから…さっきからクラウノさんの名前を出してるのか?? 」
セロフィート
「 そうだとして何です? 」
マオ
「 …………違うよ……。
違う……。
違うよ、セロ!! 」
セロフィート
「 何が違います? 」
マオ
「 クラウノさんは違うんだ! 」
セロフィート
「 君を襲った犯人を庇いますか… 」
マオ
「 ち、違うっ!
オレはクラウノさんを庇ってない!!
クラウノさんは関係無いよ!
クラウノさんは犯人じゃない!!
オレは…クラウノさんに襲われてないよ! 」
セロフィート
「 何故其処迄ムキになって庇い立てます? 」
マオ
「 ──っ、セロの分からず屋!!
何でオレを信じてくれないんだよ!!
オレは──、オレは──、武装した冒険者に襲われたんだよ!!
斧を振り回す冒険者に!!
あれは誰が見たって、クラウノさんじゃなかった!! 」
セロフィート
「 宜しい。
確り犯人を思い出せましたね 」
マオ
「 …………へ?? 」
セロフィート
「 酒場を襲った犯人は駆け付けた警察官に取り押さえられて逮捕されてます。
今は交番の地下牢に留置されてます。
犯人の顔を目撃したのはマオしか居ない状態です。
マオが思い出さなければ、証拠不十分で釈放されてしまう所でした 」
マオ
「 …………え…?
……じゃ、じゃあ、クラウノさんは??
クラウノさんはどうしたの?? 」
セロフィート
「 マオ、クラウノさんは無事です。
酒場へ乱入して来た冒険者を見たクラウノさんは、ただならぬ異常を感じて、助けを呼ぶ為に酒場を出たそうです 」
マオ
「 そう、なんだ??
無事…なんだ…。
良かった… 」
セロフィート
「 《 酒場街 》に入ってからクラウノさんと会いました。
とても慌てていたクラウノさんから簡単に事情を聞きました。
クラウノさんには警察官を連れて酒場へ戻ってもらう為、交番へ走ってもらいました 」
マオ
「 ………………其の時酒場に来た警察官に保護された──って事?? 」
セロフィート
「 そうです。
酒場は今、立入禁止となってます。
マオとワタシが滞在中に宿泊する場所は警察官が用意してくれる事になりました。
其の御礼を兼ねたタルトでもあります 」
マオ
「 …………タルトの事は別に良いよ…。
………………じゃあ、酒場は当分の間開業出来ないんだな…… 」
セロフィート
「 クラウノさんも落ち込んでました。
悲しんで…悔しんでました… 」
マオ
「 …………当たり前だよ。
だって…親しい飲み友達や常連さん達が被害に遭って……皆…殺されちゃったんだからさ…… 」
セロフィート
「 事情聴取が終わって、宿泊する場所が決まったら、クラウノさんへ会いに行きましょう 」
マオ
「 クラウノさんに?
………………会っても良いのかな?
クラウノさんだって大変なんだろ? 」
セロフィート
「 クラウノさんはマオの事を心配してくれてます。
ワタシがマオを抱き抱えて酒場から出た時には、傷だらけのマオの姿を見て取り乱してました。
其だけマオの事を気に掛けてくれていたのでしょう。
元気な顔を見せてあげれば、クラウノさんも安心してくれます。
ワタシもクラウノさんが作った兎肉の肴を味わってみたいですし♪ 」
マオ
「 …………そっちかよ〜〜〜… 」
セロフィート
「 暫くの間、クラウノさんはハリンポルトの厨房で料理長のサポートをするそうです 」
マオ
「 じゃあ、ハリンポルトに行けばクラウノさんに会えるんだな? 」
セロフィート
「 そうなります 」
マオ
「 …………そっか……うん…。
一寸安心した…(////)
…………お客さん達を助けられなかったのは辛いけど…… 」
セロフィート
「 彼等
マオ
「 …………そうなの?? 」
セロフィート
「 客
其
其
マオ
「 ………………でもさ…何
酒
セロフィート
「 其
冒
マオ
「 そう、なんだ…… 」
◎ 私にも一応は良心がありますから、クラッドウォウノは生かす事にしました。
◎ 当初はマオのフェロモンを嗅いで正気を失ったクラッドウォウノがマオに襲い掛かり、マオを守っている結界によってバラバラ死体になる予定でした。
◎ 目の前でバラバラ死体となったクラッドウォウノの返り血をモロに浴びたマオが、発狂して意識を失い床に倒れる──という感じになる予定でした。




