✔ 1.飲食街 3 〜 ナンパ 3 〜
セロフィートはマオから離れる前に、マオの左頬に軽く唇を当てた。
マオ
「 ──っ(////)
セロ!! 」
マオから静かに離れたセロフィートは「 心配要りませんよ 」とでも言っているかの様に微笑んでいる。
マオを囲んでいた見慣れぬ5人の男達に囲まれる形になったセロフィートは抵抗する事もなく静かに歩き出した。
まるで逃げられない様に囲まれているセロフィートの後ろ姿を見詰めながら、《 飲食街 》を出て行くのを見送った。
マオは激しく不安だった。
心配でならなかった。
見慣れぬ5人組がセロフィートに何かされたりしないか──という事をだ。
セロフィートの身の安全を心配はしていない。
する必要がないからだ。
マオ
「( ………………セロ…。
セロがアイツ等と何の話をしてたのか全然分からないけど……、アイツ等を〈 テフ 〉に変換したりしないよな??
〈 合成獣 〉の餌にしたりしないよな??
………………酷い事しなきゃ良いけど…。
オレなんかに絡まなければ良かったのにな…。
セロに遊ばれて “ 成り損ない ” にされたりして……。
セロなら有り得るから怖いんだよ!!
…………ん〜〜〜でも…、結構前に人間達磨とか人間風船とか『 作るのに飽きました 』とか言ってたし、大丈夫……だよな??
帰って来たら、どうしたのか聞こう…。
駄目元で釘でも刺しとけば良かったかな?
無駄だろうけどな〜〜〜〜 )」
願わくば、≪ 港町 ≫でも、滞在中には何事もなく、のんびりと過ごしたいとマオは思っていた。
冒険者ギルドで受ける依頼以外に、事件が起きるのだけは御免被りたいとも思っている。
≪ 港街 ≫から此処迄の旅路は珍しく事件らしい事件の類いが起きる事もなく、何とか無難な旅が出来た。
此のまま何も起きずにあってほしいと思うのは当然だった。
後3時間程で1日目が終わろうとしていたのに、来なくて良いのに厄介事が向こうから「 こんばんは 」して来たのだ。
セロフィートが何もしなければ、マオの思いは現実になったかも知れない。
退屈な事が何よりも嫌いで、面白い事が好きなセロフィートは、マオの目を盗んでは何時も何か余計な問題を起こしている。
悪気の欠片も持ち合わせない真っ黒黒助も霞んでしまう程の確信犯なセロフィートに『 何もしないでほしい 』と頼んだ所で無理な事だと200年も過ごして来たマオにも解っていた。
マオ
「( …………明日の朝、5人組の死体が港で発見される──。
…………なんて事はないよな?? )」
マオは大きな溜め息を吐くと《 酒場街 》へ向かう為に1人で《 飲食街 》を出るのだった。




