✔ 1.飲食街 〜 ウリィンポスへ行こう! 〜
──*──*──*── 飲食街
酒場の店主クラッドウォウノ・オムニアから紹介された兎肉料理専門店の飲食店を出たセロフィートとマオは、来る途中に見付けたタルト専門店のスイーツ店に向かって歩き出した。
マオ
「 美味しかったけど、値段聞いて吃驚したよな〜〜 」
セロフィート
「 94品ですし 」
マオ
「 クラウノさんの息子さんが料理長をしてる──って事はさ、クラウノさんが働いていた時も料理長をしてたのかな? 」
セロフィート
「 気になるならクラウノさんに聞けば良いです。
感想を聞きたがっているかも知れません 」
マオ
「 うん、だよな!
お土産のタルトを渡した時に聞いてみようかな〜〜。
でもさ、お嫁さんのティリアさん、美人さんだったよな?
あんな美人さんが兎耳を付けて接客なんてしてて、大丈夫なのかな??
変な男に絡まれたりしないのかな? 」
セロフィート
「 期間限定と書いてましたし、店内の雰囲気も良かったです。
ハリンポルトは常連客に愛されてるみたいですし、大丈夫でしょう 」
マオ
「 そうなの? 」
セロフィート
「 ティリアさんは人妻です。
厨房で御主人さんが働いているのに奥さんをナンパをする輩は居ないでしょう 」
マオ
「 そうだよな… 」
セロフィート
「 惚れました? 」
マオ
「 え?? 」
セロフィート
「 ワタシだけにしてください 」
マオ
「 〜〜〜〜〜〜馬鹿!(////)
惚れてないよ!
オレにはセロが居るんだからな! 」
セロフィート
「 マオ…(////)」
マオ
「 ──ほら、行くぞ!(////)」
マオはセロフィートの手を引っ張ると歩き出した。
セロフィート
「 はいはい♪ 」
恥ずかしいのか、顔を赤らめているマオの背中を見詰めながらセロフィートは、可笑しくて堪らなく愛しい玩具だと思うのだった。
──*──*──*── 5分後
マオ
「 着いたな。
未だ、お客さん居るかな? 」
タルト専門店のスイーツ店の前に来たマオは、ショーウィンドから店内を覗いてみた。
マオ
「 未だ営業してるみたいだな。
お客さんも居るし 」
セロフィート
「 貼り紙には “ 24時間営業 ” と書かれてます 」
マオ
「 24時間フルでタルトを売ってるって事だよな?
珍しい店だな〜〜 」
セロフィート
「 時間を掛けて選べますね♪ 」
マオ
「 セロは全品買うんだから、選ぶ必要ないだろ 」
セロフィート
「 あります。
入りましょう 」
マオ
「 あっ、待てよ、セロ! 」
スイーツ店のドアを開けたセロフィートは、握っているマオの手を引っ張りながらスイーツ店の店内へ入った。