──*──*──*── 遊男廓
──*──*──*── 鉱石採掘体験所
オレは今、セロと一緒に≪ 港町 ≫の奥に聳える鉱山前にある遊男廓の中にある鉱石採掘体験所に居た。
鉱石採掘体験をする為に必要となる簡単な申し込み終えたセロとオレは、鉱石採掘体験の担当をしてくれるアドバイザーの人と面会した。
簡単な自己紹介を終えると、エイクルさんと一緒に鉱山へ向かう事になった。
今は移動中だ。
鉱石採掘体験所から鉱山前にある採掘所迄は、10分くらい歩いた先にあるらしい。
採掘所で専用のエプロンと道具を貸してもらえるそうだ。
鉱石を掘り当てれるかは、完全に運次第らしい。
鉱石採掘体験の主旨は、『 どうやって鉱石を掘っているのか 』『 どんな鉱石が採れるのか 』『 鉱石の種類 』『 鉱石が装飾品になる迄の工程 』なんかを知って、興味を持ってもらう為に行われているらしいから、体験者が鉱石を採れなくても何の問題もない。
無料で鉱石採掘体験なんてのが出来るんだから、鉱石が採れなくても役得なのかも知れないよな。
エイクルさんは気さくで楽しい人だ。
クルスさんのお兄さんの親友らしくて、クルスさんを実弟の様に可愛がって、遊び相手をしてくれていたらしい。
クルスさんのお兄さん達は昔から宿屋の手て伝つだいを優ゆう先せんしていたらしく、弟おとうとクルセイルの子こ守もりは自じ営えい業ぎょうをしていない親したしい友とも達だちに頼たのんでいたらしい。
持もちつ持もたれず、困こまった時ときは御お互たがい様さまの精せい神しんだな!
今いまは大おおきくなったクルスさんが弟妹きょうだいの子こ守もりをして面めん倒どうを見みている。
勿もち論ろん、今いまでもエイクルさんは宿やど屋やクルセイル亭ていに子こ供ども達たちの遊あそび相あい手てをする為ために顔かおを出だしてくれているらしい。
クルスさんの弟妹きょうだいは幼おさなくて、鉱こう石せき採さい掘くつ体たい験けんをするには未まだ早はやい年とし頃ごろだ。
クルスさんが信しん頼らいしているエイクルさんだから、クルスさんの弟妹きょうだいも懐なついてくれているらしい。
マオ
「 エイクルさんは、沢たく山さんのお姉ねえさん達たちに人にん気きがあるのに私わたし…達たちのアドバイザーしてて良いいの? 」
オレは昨日きのうに続つづいて今日きょうも女じょ装そうをしている。
だから、オレは自じ分ぶんの事ことを『 私わたし 』と言いってるんだ。
慣なれない…。
“ 沢たく山さんのお姉ねえさん達たち ” って言いうのは、エイクルさんのファン達たちの事ことだ。
エイクルさんは、女じょ性せい会かい員いんの指し名めい数すうが多おおいらしい。
まぁ…、男おとこのオレから見みてもイケ男だんイケてる男おとこだもんな〜〜。
子こ供どもが好すきな事ことはクルスさんから聞きいてるけど、売うれっ子こアドバイザーが子こ供どもの相あい手てしてて良いいのかな…。
エイクル
「 良いいんだよ。
大人おとなの女おんな相あい手てにアドバイザーするより、マーリンちゃんやセフィーナちゃんのアドバイザーをしてる方ほうが楽たのしいよ 」
マオ:マーリン
「 …………エイクルさんって…ロリコン?? 」
エイクル
「 えぇっ?!
ハハハハハッ!
違ちがうよ。
子こ供どもの頃ころから年とし下したの子こ守もりりをしてたからね。
子こ供どもの相あい手てをしてる方ほうが気き楽らくでいられるんだよ 」
マオ:マーリン
「 お姉ねえさん達たちの相あい手ては疲つかれるの?? 」
エイクル
「 疲つかれる、疲つかれる。
顔かおは引ひき吊つるし、肩かたも凝こるし、ストレスも溜たまる!
甲かん高だかいキンキン声ごえに耳みみも限げん界かいだよ。
毎まい日にちね! 」
セフィーナ
「 ふふふ♪
お姉ねえさん達たちに言いい付つけちゃおっか? 」
エイクル
「 手て厳きびしいなぁ、セフィーナちゃんは。
冗じょう談だんだよね? 」
セフィーナ
「 どっちかしら? 」
マオ:マーリン
「 セフィ…… 」
セフィーナ
「 はいはい。
告つげ口ぐちしませ〜〜〜ん。
ふふふ♪ 」
此この “ セフィーナ ” って名な前まえの女おんなの子こは、セロだ。
女じょ装そうはしてくれなかったセロだけど、オレの為ために態わざ々わざ女おんなの子この容よう姿しをした〈 器うつわき人にんにん形ぎょうか 〉を即そっ興きょうで作つくってくれたんだ。