5.宿泊室 3 〜 明日の予定 3 〜
セロフィート
「15時半から見回りが始まります。
16時迄以前に出られれば、イエローカードで済みます。
16時以降ならレッドカードです」
マオ
「………………。
なら、明日は15時半迄に《 遊男廓 》を出れば良いんだよな?」
セロフィート
「マオの安全を優先するなら」
マオ
「優先してください!!」
セロフィート
「はいはい」
マオ
「セロは?」
セロフィート
「何がです?」
マオ
「決まってるだろ、女装だよ!」
セロフィート
「ワタシはしません」
マオ
「何でだよ!
オレだけ女装なんて嫌なんですけど!」
セロフィート
「人形に性別はないですし、女装はしません」
マオ
「性別が無いからって、女装しないなんて狡いだろ!!
セロも女装しろよ!」
セロフィート
「嫌です」
マオ
「『 嫌です 』じゃ、ないんだよ!!
明日はセロも女装するんだからな!!」
セロフィート
「マオ……」
マオ
「するの!!
其に今日は、オレのベッドになってもらうんだからな!」
セロフィート
「はい?
ベッドならありますけど?」
マオ
「オレはセロの上で寝たいんだよ」
セロフィート
「はぁ?
ワタシの上で寝ます?
何故です?」
マオ
「何故って……。
オレに女装させたからだよ!!
其に、お酌をして稼いだのもオレだし!
オレだって御褒美が欲しいんですけど!!」
セロフィート
「ワタシの上で寝るのが御褒美になります?」
マオ
「なる!」
セロフィート
「ふむ??
マオが望むならワタシは構いません」
マオ
「本当か?!
やった!!」
セロフィート
「其の代わり、ワタシは女装しません。
良いですね?」
マオ
「ズッコい!!」
セロフィート
「狡くないです。
御褒美は諦めます?」
マオ
「えっ!?
……………………ぅう゛う゛う゛……」
セロフィート
「悩まないでください」
ラッコ風にセロフィートの上に寝そべって寝る御褒美を諦めるのか、セロフィートに明日、女装してもらう方を諦めるのかで、マオは悩む事になった。