マオ
「 どんな料理が食べれるんだろうな〜〜 」
ウェイトレス
「 いらっしゃいませ、御客様。
名刺を見せていただきました。
お父様の御ご紹しょう介かいで来こられたのですね 」
盆ぼんトレンチに水みずの入はいったコップとオシボリを載のせて現あらわれたウェイトレスは、嬉うれしそうに微ほほ笑えんでいる。
マオ
「 え? 」
セロフィート
「 はい。
今日きょうから5日か間かん、酒さか場ばの3階かいの部へ屋やに泊とめていただく事ことになりました 」
ウェイトレス
「 まぁ、そうなのですか?
──此方こちらが当とう店てんのメニューになります 」
盆ぼんトレンチに載のせていたオシボリとコップをテーブルの上うえに置おくと、2冊さつあるメニューを1冊さつずつセロフィートとマオの前まえに置おいた。
マオ
「 有あり難がとう。
えと…クラウノさんさんの息むす子こさんのお嫁よめさん? 」
ウェイトレス
「 そうですよ。
ティリニアムエンヌと言いいます。
どうぞ、 “ ティリア ” と呼よんでくださいませ 」
マオ
「 ティリアさん、オレは守しゅ護ご衛えい士しのマオ・ユーグナルです 」
ティリニアムエンヌ
「 まぁ!
守しゅ護ご衛えい士しなの?
小ちいさいのに凄すごいわねぇ(////)
お幾いくつ?
13歳さいくらいかしら?? 」
マオ
「 ………………20歳さいです(////)
ちゃんと成せい人じんしてます 」
ティリニアムエンヌ
「 まぁ?!
あら……まぁまぁまぁまぁ…あらあらあらあら…大人おとなだったのね?
御ご免めんなさいね…。
私わたしったらてっきり…(////)」
マオ
「 ははは…。
慣なれてるから…(////)」
セロフィート
「 ふふふ。
ティリアさん、気きにしないでください。
ワタシはセロフィート・シンミン。
吟ぎん遊ゆう詩し人じんです 」
ティリニアムエンヌ
「 吟ぎん遊ゆう詩し人じん??
まぁまぁまぁまぁ!!
吟ぎん遊ゆう詩し人じん様さまですの?!
いやだわ、吟ぎん遊ゆう詩し人じん様さまがお父様義ぎ父ふの酒さか場ばに泊とまられるなんて!!
素す敵てきだわっ!(////)
クエスにも教おえてあげなくちゃ! 」
マオ
「 クエスさん?? 」
ティリニアムエンヌ
「 クエスは私わたしの夫おっとです。
お父様義ぎ父ふの息むす子こよ。
此こ処こハリンポルトの料りょう理り長ちょうをしてますわ 」
マオ
「 そうなんだ?
………………クエスさんもティリアさんや店てん員いんさんみたいに兎うさぎ耳みみを付つけてるの? 」
ティリニアムエンヌ
「 厨ちゅう房ぼうに居いる料理人シェフ達たちは付つけてませんわ 」
マオ
「 そうなんだ…。
{ 良よかった… }」
セロフィート
「 “ ハリンポルト ” は兎うさぎラビット肉にくミートを使つかった料りょう理りの専せん門もん店てんなのですね 」
ティリニアムエンヌ
「 はい。
山やま兎うさぎ,森もり兎うさぎ,野の兎うさぎ,砂すな兎うさぎ,雪ゆき兎うさぎ,川かわ兎うさぎ,海うみ兎うさぎと色いろ々いろな兎うさぎラビットの肉にくミートを取とり扱あつかっています。
兎うさぎラビットの生せい息そく地ちに依よって、肉にくミートの味あじも違ちがうんです。
シチューを作つくっても使つかう兎うさぎラビット肉にくミートが違ちがうだけで、味あじが変かわるんです。
御お客きゃく様さまには『 お気きに入いりの兎うさぎラビット肉にくミートを探さがすのが楽たのしい 』と喜よろこんでいただいてます 」
マオ
「 沢たく山さん有あり過すぎて迷まよっちゃうよ…。
何どれにしよう… 」
セロフィート
「 ティリアさん、全ぜん部ぶの兎うさぎラビット肉にくミートを味あじわえる様ような料りょう理りはあります? 」
ティリニアムエンヌ
「 勿もち論ろん、有あります。
“ エーメリシュ・コン・パェラ ” という名な前まえの肉にくミート団だん子ごボール料りょう理りです。
此方こちらはシンプルな味あじ付つけなので、各それ々ぞれの兎うさぎラビット肉にくミートの味あしが分わかり易やすくなっています。
噛かみごたえが柔やらかくて食たべ易やすいので、年ねん配ぱい者しゃ,お子こ様さまに人にん気きです 」
セロフィート
「 ティリアさん、マオの1品しな目めは “ エーメリシュ・コン・パェラ ” をお願ねがいします 」
ティリニアムエンヌ
「 かしこまりました。
吟ぎん遊ゆう詩し人じん様さまは何なにになさいますか? 」
セロフィート
「 ワタシは── 」
セロフィートは7種しゅ類るいの兎うさぎラビット肉にくミートを使つかったステーキ,ハンバーグ,パイ包つつみ,シチュー等など々などを頼たのんた。
──*──*──*── 20分後
マオはセロフィートが頼たのんでくれた “ エーメリシュ・コン・パェラ ” の肉にくミート団だん子ごボール料りょう理りを美お味いしそうに食たべていた。
セロフィートの前まえには、7種しゅ類るいの兎うさぎラビット肉にくミートを使つかったステーキの皿さらが並ならんでいる。
セロフィートは味あじわいながら、ステーキを食たべている。
マオ
「 ………………セロ、頼たのみ過すぎなんじゃないのか?
7種しゅ類るいの兎うさぎラビット肉にくミートは食たべたいけどさ…… 」
セロフィート
「 何なにを言いいます。
マオの分ぶんも入はいってますし。
半はん分ぶんずつ分わけて食たべましょう 」
マオ
「 オレも食たべて良いいの?
やったぁ!!
──どのステーキも味あじは違ちがうの? 」
セロフィート
「 違ちがいますよ。
歯はごたえ,食しょっ感かん,柔やわらかさ,香かおり,風ふう味みは何どれも違ちがいます 」
マオ
「 そうなんだ?
見みた目めは似にてるんだけどな… 」
セロフィートが半はん分ぶん食たべ終おえた皿さらを取とったマオは、フォークにステーキを刺さして食たべ始はじめた。
マオ
「 ──美お味いしい!!
ステーキって言いったらさ、牛ぎゅう肉にくなのに、兎うさぎラビット肉にくミートのステーキも美う味まいよ!
食たべ易やすい!! 」
セロフィート
「 山やま兎うさぎの肉にくミートは噛かみごたえがあります。
雪ゆき兎うさぎの肉にくミートは森もり兎うさぎの肉にくミートより柔やらかいです。
海うみ兎うさぎの肉にくミートは塩しお味あじが効きいてます 」
マオ
「 此これって、森もり兎うさぎの肉にくミートだよな? 」