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初投稿です!よろおねテヘペロ!タイトルは〜ランナー〜です!超ハズいんですけど!www

作者: 明時菜前

『ああ、なる程な。だからか』と、なぜか心底思ってしまった出来事があった










私の趣味は釣りなのですが、釣りは本当に面白い


釣りは「他の釣り人には知られていない場所」で行うのが良いし「釣り人には知られていない場所」だからこそ釣れる


それに、誰とも話す事無く波の声だけを聞き、海とだけ話す事が出来るのは釣り人の特権というモノ




しかし、美しい海沿いで釣りなどやっていると、とても厄介な存在が現れます


第一にカップルなのですが、まぁ、それはもう仕方のない存在

私とて恋人とデートなどする時は、海沿いは欠かせません




なので、最も厄介なのは、そう「ランナー」なのです





最近は空前のランニングブームで、老若男女犬猫狸、誰もが走っている

特に海沿いなど走るにはもってこいで、昼夜問わず多くのランナーが走っている


最近では皇居周りがランナーに大人気らしく、あまりに多くのランナーが走るのでランニング禁止になってしまい、それに腹を立てたランナー達が皇居の周りにルームランナーを持参して、そこで走るというデモの様な事態が起こり大変な問題になったという夢を見る程のランニングブームの今、海沿いも大変なのです





少し話がそれました、申し訳の無い事です

戻しましょう






釣りは、仕掛けを遠くに投げる事がとても大切である場合が多く、その際に大きく竿を振りかぶる必要があります

しかし、大きく振りかぶろうにも、ランナーがいつ私の後ろを通過するのか分からないので、いちいち安全を確認して投げなければいけません





どーーーーーーにも…うっとうしい…





私は場所探しに奔走しました


そしてついに見つけたのです

カップルもランナーも来ない、ただただ、水平線の広がる釣り場を








夢の様な世界


海と空と、私、だけ


そんな世界




振り向けばそこには、ただただ広がる地平線




海と陸の境目

そんな世界








しかし、そんな場所で釣りをしていも、稀に現れるランナー







こんなヘンピな場所まで走って来るなんて…どーゆー奴なんだろうと少し気味が悪いくらい



そうは言っても私も私。そんなヘンピな場所で釣りなどしているのですから、変わり者以外の何者でもない



何が楽しくて走るのだろう

何でこんな所まで走って来るのだろう







少しずつランナーに興味が湧いて来た、そんな頃







釣れないし、ちょっと海でも眺めて休憩していると、少し離れた所で座っているランナーと目が合いました



軽く笑顔で会釈すると、会釈を返してくれるランナー



彼は50代半ば…60を越えているのかもしれません

座って休憩しているのであろう彼は、魔法瓶から湯気の立つ飲み物を飲んでいます。寒い季節でした




『ランニングって言うんですか?走るの流行ってますね(^^』




ランナーに興味が湧いていた私は彼に話かけました


彼はニコニコしながら





「そうだねぇ、流行ってるねぇ、皆走っているからねぇ(^^」



確実に良い人そう






『何飲んでるんですか?私いつもそこで釣りしてて体冷えるので、温かい飲み物良いですよね(^^』



「味噌汁だよ」



Σ( ̄□ ̄;)



『み、味噌汁!スポーツドリンクじゃないんですね!(笑』



「母親がね、最期に作ってくれた味噌汁なんだ、美味しいねぇ…やっぱり」






この方の母親…かなりの歳だろうなぁ…






『たまーーーにですが、走ってる人いるんですよね、こんな場所で』



「ああ、やっぱりいるんだねぇ…」



『何でこんな所まで走って来るんですか?そんなに走るのって楽しいんですか?』





















「向こうに地平線が見えるでしょ?そこまで走って行けば、ぱっ、と、消えてしまえるからだよ」























そう言うと、彼はまた、走って行ってしまった



『ああ、なる程な。だからか』と、なぜか心底思ってしまった





















帰り道、海を眺めながら考えたのだけれど



私は海が好きだから、いつか、あの水平線まで泳いで行って、ぱっ、と、消えてしまおう

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