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ほんじつのむだぶん  作者: 摩耶


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8月29日号 『これ・・・使います?』

貴重なお時間を割いてまで、


このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。



とある高層ビルディングの上階にある、シックなレストラン。


洒落た雰囲気とムーディーな音楽の中で、


カップルがワインを片手に乾杯をします。


彼女をもてなすのに彼も奮発したのでしょうか、一流の料理が並びます。


その逸品に彼女の表情も綻び、雰囲気に押されてワインを開けてか、


ほんのり頬が上気しているように伺えます。


どうやら、近くのホテルで部屋を取っているらしく彼も、


今日、彼女とお付き合いできるかの正念場を迎えているようです。


そして晩餐は素敵なムードのままデザートへと差し掛かり、


そろそろお会計・・・へという流れになってきました。


そこで彼は大きなボーンヘッドを犯してしまいます。


ウェイターが静かに彼の元に歩み寄って「お会計は?」と尋ねます。


通い慣れていないせいで緊張しっぱなしだったのが、ふと緩んでしまったのか、


彼はスマートフォンを取り出しながらウェイターに言いました。


彼「クーポンで」


どうやら彼は、そのレストランでクーポンが利用でき、


食事代の何割かが割引されるのを知って予約をした模様です。


その言葉が彼女の逆鱗に触れてしまいました。


彼女「何?クーポン割引のお店に連れてきたの!ありえない!」


百年の恋も一気に冷めるとはまさにこの事。


そのまま彼女は席を立ち、レストランから去って行きました。


しまったと彼が思っても、もう後の祭り。


お付き合いできなかった精神的ダメージと、


割引といっても払わないといけない結構な食事代という物理的ダメージを負って、


ノックアウト寸前になりながら、虚しく帰路に着くのです。


(しかも呆然としているので、ホテルのキャンセル料も後日支払うようになりました)


※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。


※さらに経験談でもありませんのであしからずご了承ください。



ここまで話題を引っ張りましたが、


本日のスチャラカ路線は、そんなクーポンのお話です。


月末に差し掛かってくると、来月用の広告が自宅ポストに届きます。


そうなりますと、今月分の広告の大半は廃棄処分となりますよね?


その処分するモノを集めていたのですが、


結構期限切れ直前のクーポン見つかったりするのです。


大体は『お食事券10%割引』や『ドリンクバー無料券』などでしょうか。


確かに利用すればそれなりにお得感は得られますが、


大半は「あ~・・・あったなぁ・・・けど持ってきてないなぁ」で終わります。


もう一つ付け加えるとするならば、


「魅力的なんだけど・・・これ、どこにあるの?」でしょう。


何度も「むだぶん」をご覧頂いている方ならご存知でしょうが、


この逸般人、畿内でも結構な田舎と言われる奈良の人間です。


大阪や京都からもそれほど遠くないはずなのに、


田舎のレッテルを貼られている奈良の人間です。


その地域の人間に配られるクーポンの大半が、


「東京」「香川」「札幌」「佐賀」「神奈川」等等。


そのクーポンのお得感を享受するために使うガソリン代や交通費の方が


更に高額になる地域にあるお店のクーポン券ばかり。


これでは使いたくても使えないまま廃棄への道へと一直線です。


ファストフード店のクーポンもあるにはあるのですが、


消費期限が今月末ということもあり、


このクーポンを利用するために、わざわざエンゲル係数を上昇させるような酔狂な行動を


持ち合わせるようなポテンシャルはありません。


クーポンの世界にも「地産地消」の波が起こるように、


もうひと工夫していただきたいものです、クーポン業界の皆様。

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