8月20日号 『〇〇〇の気持ちが良くわかる』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
『赤いリンゴに唇寄せて 黙ってみている 青い空
リンゴは何にも言わないけれど リンゴの気持ちは良くわかる
リンゴ可愛や 可愛やリンゴ』
涼しげな歌声と、元気が出るようにと創られた曲調。
『また一つ 昭和は遠くに なりにけり』といった川柳は、
平成も約30年間続けば道理ではあるのですが、
この『リンゴのうた』は昭和21年発表の作品。
戦後を代表する名曲の1つとして、広く知られています。
現代では介護の現場で、
お年寄りの皆様と一緒に歌を歌っているうちに、覚えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時代のお話ですので、
益々もって、昔の話である事が想定できます。
聞けば、最近田中角栄元首相の事が書かれた書籍が、ベストセラーになっているとか。
昭和40年代に活躍していた人物が、織田信長や徳川家康のような歴史上の偉人と
同様に扱われる事に、驚きが隠せないでいます。
閑話休題…
並木路子さんの名曲を持ってきたのは、タイトルの話をしたかっただけなのです。
そして高尚になっていくと思いきや、
ここから一気にスチャラカ路線にシフトしていくのが『むだぶん』の特徴です。
相変わらず、日本中で最も暑い地域である関西圏に居を構えています。
数日前にも隣県で38℃を超えた地域が点在しているようで、
言葉にしなくてもその数字を見ただけで暑さが忍び寄ってきます。
「適切に冷房を使うなどして…」とはよく言われますが、
積もって山となった電気代の請求書を見て、青くなってしまう事を鑑みますと、
軽々に気象予報士の台詞は信じたくはないものです。
そんな逸般人の真夏のルーティーンといえば、『水風呂でまったりする』事です。
猛暑日の水風呂は、一服以上の清涼感を伴ってきますし、
水道から流れてくる水も、むしろ温く感じる時もあります。
普段のお風呂替わりにもなりますので、30分以上の長逗留になる事もざらにあります。
しかし外は未だに猛暑の陽射し。
得られた一時の清涼感も、一時間もかからないうちに再び汗が吹き出てきます。
「暑い→水風呂で涼む→浴槽から出る→再び暑くなる→水風呂で涼む」
このローテーションが続くわけですが、文字に起こしてみてふと思ったのです。
「あれ?これって…〇〇〇に似てないか?」と。
ふとした思いつきだったのですが、深く考えれば考えるほど、
益々それに沿っているように思えてきたのです。
それは夏の楽しみの一つ、『素麺』です。
湯掻いた素麺をザルにあけて水で締め、冷やした麺つゆに山葵や葱をあしらって、
その冷たさを味わいながら素麺を啜る。
その工程「湯掻く→水で締める」が水風呂ローテーションに酷似していたのです。
「水で締める=水風呂」の公式が成立するならば、
素麺や饂飩の気持ちを追体験している事になるわけです。
少しは麺類の気持ちがわかった不思議な一日となりました。




