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ほんじつのむだぶん  作者: 摩耶


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8月19日号 『凄い勝ち方でした』

貴重なお時間を割いてまで、


このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。



唐突ですが、目に見えない『流れ』が存在すると思いますか?


とても非科学的な事だとは思うのですが、例えば『野球』の話です。


とある野手が、簡単なゴロアウトになるボールを後逸して、


走者を出してしまいました。


アウトカウントは2。次の打者はいまいち打率の上がってこないバッター。


攻守の交替は時間の問題だと思いきや、


そこから一気に打線が繋がってチームが敗戦を喫する。


些細なミスが敗戦への流れへ繋がってしまう事も往々にしてあります。


その流れが如実に見える競技といえば、『バレーボール』もその一つでしょう。


よくスコアの推移などが出る事がありますが、


連続でポイントを取っているチームがそのゲームを取ったり、勝利を収めています。


そのシーンを振り返ってみますと、


「何をやっても上手くいっている」のがよく見えるのです。


顕著なのは、その得点源がサービスエースであり、


サーバーがアウトラインのギリギリや選手間の隙間にボールを落としていたり、


レシーバーがセッターにボールを返せずに弾いてしまう。


選手もプロの世界で戦っている選手ですから、


そんなイージーミスはしないように鍛錬を積んでいる筈なのです。


競技を解説している専門家の方の口からも良く出ます。


「今は流れがいいので、このまま行って欲しいところですね」


抽象的なコメントで専門家としてはどうかと思うのですが、


実際並大抵の事では御しきれないのが『流れ』の存在なのかもしれません。


個人的にも(いや)が応でも『流れ』を意識させられるシーンがあります。


趣味の一環としている麻雀の話です。


簡単に申し上げますと、相手よりも上に行くための戦術や戦略は、


今までの戦術書などでも口酸っぱく書かれていますし、


初心者でない限り、打ち方も似通った打ち方になってくるのです。


それでも成績や順位に差ができる理由は何か?


そこにはやはり『流れ』が存在しているように思えるのです。


セオリー通りに正しく打っているとしても、


欲しい牌が全く手に入ってこなかったり、


勝負になる一歩手前に相手に打ち込んだりと間の悪さが現れる時があります。


そうなると「何をやってもうまくいかない状況」となり、苦しい対局が続くのです。



味方につければ、これほど心強いものはありませんが、


気紛れなので何時の間にか失ってしまうのが『流れ』です。


未明に行われたバドミントンの金メダルマッチにも確かに流れは存在しました。


1ゲーム目を落とした後の2ゲーム目の圧勝劇は


『流れ』が作った賜物と言っても過言ではなかったように思えます。


そしてファイナルセット。


竸っている緊迫した展開でしたが、『流れ』を意識して注視していますと、


デンマークのチームに大きく分があったように写りました。


その理由は「並んでも突き抜けられなかった」点にありました。


同点で並んだだけでは『流れ』は不利のままです。


有利に持っていくには逆転は不可欠な要素だと思っておりましたので、


そして最終盤のデンマークチームの3連続ポイントで、


『流れ』は完全に相手チームの手中にあったように見えました。


ですが、そこから圧巻の5連続ポイント奪取。


どうにもならない『流れ』を選手の力で引き寄せたような大逆転劇に、


唖然とするしかありませんでした。


『勝利の女神を強引に振り返らせてキスしちまえば、こっちのもんさ』


何らかの作品で読んだ一文が思い浮かびました。


絶対が存在しない勝負の世界で、


こういった勝ち方には賞賛を送るしかありませんね。

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