7月27日号『そこまで凝視はしない…多分』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
若い女性がいそいそと出かける準備をしています。
色々な服から慎重に服を選び、丁寧にアクセサリーも選別していきます。
軽く香水を吹きかけていたり、女性のウキウキした表情を見ますと、
赴く先は久し振りに旧友に出会う同窓会か、気の合った友達同士の女子会か、
それとも本命の彼氏とのナイトデートか…
少なからず楽しい事がそこに待っている筈です。
ここで、一気に展開が変わります。
衣装や装飾を整えた女性が手にした小さな箱状のモノ。
どうやらコンタクトレンズだったようです。
ですが、本来ならば視力矯正に使われる医療用の器具ではありません。
どうやら、レンズの縁が黒くなっているレンズで、
黒目を強調するために使われるオシャレ用の商品でした。
医療用のレンズを付けていた経験はあるのですが、
こう言ったオシャレのためにレンズを選択する事がない逸般人からすると、
性別の違いがあるとはいえ、中々に響かないモノでした。
では、何のために利用するのか……
時間がなかったので適当に調べてみますと、
綺麗で魅力的な目は「白目1:黒目:2 白目:1」の割合で、
カラコンは、瞳をこの黄金比に近づけてくれます。
普通人間の目は「1:1・5:1」というバランスで、少し間隔がよくありません。
そのため、カラコンをしている人とそうでない人では印象がかなり変わるのです。
カラコンをつけることは黒目を大きく見せるだけでなく、
瞳のバランスも綺麗に整えることにもつながると言えるでしょう。とありました。
当然、オシャレのためのアイテムですから、
拡張自我の一種なんだろうなぁと想像がつきます。
実際、レンズの紹介が終わった時に流れてくるのは、
男性目線で煌びやかな会場に足を踏み入れ、
その女性と再会を果たし、嬉しそうな顔をしている彼女の表情が印象的に映ります。
最後に映ったのは、黒目の部分が大きくなった彼女の瞳のアップでした。
確かに売り出したいのはレンズですから、
終わり方としては、それが自然な流れなのでしょう。
ですが、それを見てふと思うのです。
「黒目を大きくした所で、そこまで目を凝視しないんじゃ…」と。
逆の立場になって考えてみましょう。
「あ、黒目大きくなった?やっぱりあのレンズ使ってるんだよねぇ。
そんなの一度見つめあったら、すぐ見抜けるよ。
でも、ちゃんとそういう所押さえてるって流石だねぇ……」
いきなり再開した魅力的な男性の第一声がこれだったら、
ゾッとして、ちょっと近寄りたくないという気持ちになるような気がするのです。
瞳や目力も大切だとは思いますが、
その他も磨かないといけないような気がしないでもありません。




