3月3日号 『BOTH!!』
貴重なお時間を割いてまで、
このような無駄文に目を通してくださいまして、本当にありがとうございます。
中学生英語ですので、ご存知の方が多数だと思いますが…
【Both(形容詞):両方・双方・両方とも (副詞):・・・も・・・も】という意味があります。
比較という意味ではなく、包括という意味合いの方が強い印象があります。
今回のタイトルそのものでもありますが、後ろにつけた【!!】も
1つでいいものを、わざと2つにしているのも意味合いを含ませています。
今回はその気持ちを追体験していただければと思います。
因みにスチャラカですので、肩の力はお抜きくださいね。
自宅の近くに小さな神社があります。
以前、『趣』というタイトルで無駄文を綴りました、
手水だけが蛇口丸出しで雰囲気を若干損ねているといった件の神社です。
神社仏閣のメッカと思われる奈良ですので、著名な神社も多くありますが、
一方でそうでもない神社も多数存在します。
件の神社は残念ながら後者にあたりまして、三が日でも参拝する方はまばら。
人が集っている機会といえば、年に1度の天神祭程度ですので、
何度も足を運んでも、誰かとすれ違うという事は滅多にありません。
それが功を奏してか、何時訪れても凛とした雰囲気が漂い、
鳥居の前に立ちますと、
「鳥居って人工物だから、結局聖域ってモノは人間が勝手に作ったモノだよなぁ…」と
直前まで弄れ根性であったとしても、思わず一礼をしてしまうほど
自然と厳かな心持ちにさせてくれる、個人的には有難いスポットになっています。
まずは鳥居の前で一礼。
蛇口からの水で身を清め、お社の前に歩を進めます。
最近は神社仏閣を巡りながら神社の所以や歴史を学ぶバラエティ番組があり、
その中の通過儀礼でよく言われているので、ご存知の方も多いと思いますが、
神様へのご挨拶の作法として『2礼2拍手1礼』は当たり前のように出てきます。
今回注目していただきたいのは2拍手として打つ【柏手】です。
神様にお願い事を聞いていただきたいがために、
打つ柏手の音量はなるべくなら大きい方がいいだろう。
更に澄んだ空気の中で、大きく響きわたる柏手の音は耳にする私自身も、
気持ちを引き締めてくれる音になってくれるかもしれないと思ってか、
「綺麗に響く柏手を打ちたい」と心に決めるのですが、
ここで大きなトラップ【BOTH】が待ち構えているのです。
柏手を打つ機会は2度ありますが、その両方で綺麗な柏手を打つのが中々に難しいのです。
半生の大半を無駄に過ごしてきた逸般人ですので、
空気を包み込む感じで手を打てば、響く音は出るのは存じ上げていますが、
それでも失敗してしまうのです。
音の感覚で申し上げれば【パン パァンッ】。
勿論、目指しているのは1拍目ではなく2拍目であり、
1拍目を失敗して微調整しているから、次が響くのです。
綺麗に揃えば心晴れ晴れ。少しずれると心もやもや。
ミスタップの後には「両方とも!」と残念感を押し殺しながら神社を後にするのです。